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4話 幸or不幸

さっきまで寝ぼけていたわけではないが、言語の違いを理解してからハッキリと眼を覚ました気がする。

自分は日本人の両親から生まれ、日本で育った近藤 武(こんどう たける)だ。

そして、いつもの通勤途中で交通事故に遭い死んだはずだ。

幸運にも死を免れたとしても病院のはずが、知らない部屋で知らない人達に囲まれている。

「あの、ここはどこでしょうか?」

何故か日本語と同じように理解し、話すことが可能な彼らの言葉で聞いてみる。

「エリオット様・・・。 ここは貴方様のお部屋にございます。」

侍女服の女性が言葉を詰まらせながら答えた。

「はぁ。 ところで、エリオットと言うのは私の事ですか?」


予想はしていただろうが、彼らにはショックが大きかったようだ。

壮年の男性は老人に、後は任せるとと伝え、キツそうな女性とともに出て行った。


恐らく彼らにとって、エリオットは大事な人だったのだろう。

彼らの視点からでは記憶喪失になってしまったのだから、悲しみも一入だろう。


「エリオット様。お体の具合は大丈夫ですかな? どこか痛むところなどありますかな?」

この老人は恐らく医者なのであろう。

エリオットの腕を取って脈を測りながら尋ねてきた。

「起きた当初は手足がしびれて動かせませんでしたが、今は多少なら動かせます。」

「ふむ。 蘇生された方の初期症状ですな。それは数日すれば問題なく動かせられるようになるでしょうな」

「そうですか、ありがとうございます。ええーと・・・」

「おぉ、記憶を無くされているのでしたな。私はオッフェルト=ジル=エステットです。エリオット様の教育係をやっておりました。」

「教育係ですか・・・。」

無駄に広い部屋にふかふかのベッド、いかにも貴族そうな人達に侍女、更に教育係とは・・・。

エリオットという人物は何処の貴族様なんだろうか。

「はい。そして、そちらの侍女はアスー=ローリトン。貴方様付きの侍女です。」

「アスー=ローリトンです。これからもエリオット様のお世話をさせていただきますので、何なりとお申し付けください。」

そう言うと侍女服の女性=アスーは丁寧にお辞儀をした。

先ほどまで泣き崩れるかもと言うほどショックを受けていたのに、何とも切り替えが早い。

女性は見た目で判断し難いが、自分より若そうなのに心身ともにしっかりしているようだ。

「そして、先ほど出て行かれた男性の方がアルフェード=オド=ダーストン様。貴方様の御父上であられます。女性の方はケリーシア=アムド=ロンダルス様。貴方様の婚約者です。」

「はぁ!?」

壮年の男性が父親と言うのはある程度予想はしていた。

そして、女性の方は妹か何かだと思っていたが、婚約者だとは・・・。


いかにもお金を持ってそうな貴族の家で、キツそうだが美人な婚約者までいるとは、エリオットはどれほど恵まれてるんだ?

いや、今は自分が恵まれてるのか・・・。

いやいや、27歳なのに交通事故で死んでしまっているので恵まれてはいないのか・・・?

あー、頭が痛くなってきた。

タイトルや解説(?)から解るでしょうが、異世界モノです。

次あたりで世界設定とかを書いていこうかと思います。

ありきたりの設定なので読み飛ばしても大丈夫かもw

あ、主人公を万能チートにするつもりはありません。

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