3話 「すみません!」(リテイク)
主人公の名前?が出るまで@1話w
目を覚ますと、気を失う前に見た白い天井が見えた。
目だけを動かして周りを見ると、先ほどの4人が何かを考えるように俯いて立っていた。
「ずみまぜん」
思い切って出した声はガラガラに乾いた喉のせいで酷い声だが、気を失う前より舌が動いた。
声に反応して、4人がハッと視線を向けてくる。
「エリオット様、大丈夫ですか!?」
先ほどと同様に老人が声を声を掛けてきた。
湿気が全くないせいか、喋ると喉が酷く痛むことを実感したので、声に対して頷いてみる。
幸い、力が入りにくいが何とか頷くことができた。
「「おぉ!」」
男2人が嬉しそうに声を上げる。対して、気の強そうなお姫様はまだ堅い表情だった。
「エリオット様、どうぞお水です。」
侍女服の女性はエリオットの喉が渇いていることを察し、そっとエリオットの口に水差しを差し出した。
エリオットは乾いた喉を癒すために一気に水を飲みたかったが、気管に詰まらせないよう、少しずつ飲んだ。
「ありがとう」
気を利かせて水をくれた侍女服の女性にお礼を言った。
「え?」
侍女服の女性は驚いたかのように聞き返してきた。
『え? 何だ? 何か間違ったことしたか?』
自らの行動を思い返して見るが、水をくれた女性にお礼を言っただけだ。
先ほどに比べ、体の痺れが弱くなってきたけれど、少し手を上げるだけでも辛いので動かしてはいない。
「どうかしましたか?」
考えても解らないので、未だ驚いた表情を浮かべる侍女服の女性に聞いてみる。
「エ、エリオット、今何と言った?」
驚愕!っと言った感じの顔で壮年の男性が聞き返してくる。
男性の両隣りにいるキツメの女性と老人の表情は険しい。
「やはり頭に障害が・・・」
「ケリーシア陛下、正常な反応はしているように見えます。耳か舌だけやもしれませぬ」
『脳障害? 耳、舌?』
エリオットは失礼なことを言われている気をしながらも、現在の意味のわからない状態を考える。
『思い返して見ても「ありがとう」と問題無く発音していたはずだ。彼らの言葉もちゃんと聞こえてるのだから、耳はおかしくなっていないはずだ。』
「A RI G TO?」
侍女服の女性が外国人らしい非常に訛った発音で聞き返してくる。
その言葉と言うか発音に、正に「はっ」と思いついた。
そして、推測を議論している3人の会話を注意深く聞き、やっと理解した。
彼らの言葉は日本語と似ても似つかないモノだった。
このことに気付いたと伴に、彼はハッキリと眼を覚ました。
「すみません!」
初めて言う言葉のようであり、逆に良く使った言葉のようであった。
熱中している彼らの気を引くために強めに言ったので、再び彼らの視線はエリオットに集中した。
初めて小説を衝動的に書き始めてから1週間。
初めて、小説の続きを考えながら仕事をし、家に帰ってきてから文章化すると言うコトをしていましたが、なかなか進まないモノでした。
前話の後書きで次の「土曜に」と書きましたが、その時は「水曜日に一度出せるかな?」とか思っていました。
けれど、実際はなかなか進まずに、後書きの通りとなってしまいました。
アクセス状況を見る限り、定期的に見に来てくれている方が居るようですので、なるべく早くに更新できるよう、頑張っていきます。