やさしい世界の外で。
もし、誰かの唯一になれたなら、なんて素敵なことでしょう。
あとにずっとついていって、ひとつ残らず受け止めてもらうんだ。
人間関係とか、やらなきゃいけないこととか。
特別なんて夢なんだから、
みんなと同じこと同じように、頑張らないと。
ああ、どうしたらいいんだろう。
昨日好きだった曲も、今日は綺麗事にしか聞こえないや。
誰か僕の話を聞いてよ。
「私もね」なんて言わないで。
知ってるよ、僕は楽なほう。
わかってはいるんだよ。
へたりこんだ玄関の床は、いつもどおり氷みたいだ。
朝になったら、また愛想笑いはじめなきゃな。
「応援してるよ」「一緒に頑張ろう」
きっと、周りはみんなやさしいんだな。
ほら、応援されているんだから。
立ち上がるだけだって。
ちょっと力を入れるだけ。
待ってたって、誰も来てくれやしないんだ。
でもさ。
誰か僕を助けてよ。
全部まとめて受け止めてよ。
わかってる。みんな精一杯。
それでもつらいものはつらいんだよ。
いつか、光り輝く手が伸びてきて
僕を引きずりだしてくれないかな。
いい加減、諦めよう。
無理ってわかっているんだから。
ああ、なんて強欲な人に生まれてしまったのでしょう。
自分のことすらまともにできないのに、他人を助けたいだなんて。
私にできるわけないって、諦められたらよかったのに。
ああ、人に頼りたかったな。
でも、みんな苦しいんでしょう。
どうせ私よりひどいんでしょう。
なら私が全部飲み込んであげるから、
ひとりでいくらでも泣いてよ。




