「留学生が来るらしい」
海の屋台さまとのコラボ用に産んだ子たちですが、楽しくなってしまったので公開させていただいちゃいました…笑
会話文のみになります、よろしくお願い致します
「…留学生がくるらしい」
「ん、…は?」
「え?なんで?どこから?」
「えーと……ニホン?ん?ジャパン?ジャポン?」
「え、何どっち?」
「…分からん。どっちも書いてある」
「は?国の名前でしょ?」
「見ーしーて。………マジじゃん。なにこれ2ヵ国から来るってこと?」
「いや、1ヵ国だけのはずだ」
「でも、ニホンとジャパンじゃん?」
「…なー…」
「いやテキトーだな」
「ニホンでもあり、ジャパンでもある……なるほど、国名を敢えて統一させずに曖昧さを許容することによって、自国の器の大きさを示しているのですか。なかなか高度なテクニックをお持ちの国のようだ…」
「ないわー。それはないと思うわー」
「あ。分かった。どうせあれよ。外交貿易が始まったくらいの時に、外の国が聞き間違えたとかそんな感じなんでしょ。ピクロトキアとか未だに“ミクロトキア”とか言われてるじゃない。それと一緒よ」
「いや でもニホンとジャパンだぞ…?聞き間違えるか…?」
「…言語が違えば、とんでもない聞き間違えなんて茶飯でしょ…」
「なー。俺もう飽きたわ」
「早いわね飽きるの」
「で?そのニホンだかジャパンだかから誰来んの。何人?うちに話が来てるってことは貴族じゃないんでしょ?」
「ああ、代表は…なかなか大きな商会のご子息らしいな。人数は…、…あー…15人?くらいだ」
「多いな留学生!」
「期間は4ヶ月ほどだそうだ」
「え、短くね?そんなもんだっけ留学って」
「内訳は?」
「えーっと…。高校?の1年生…ああ、16〜18歳くらいの学生をいうのか。じゃあ16くらいのが2人、17くらいのが6人、18くらいのが7人…だな。それぞれ1年生、2年生、3年生となっている」
「へー」
「女の子は居るの?」
「あー……いーなさそうだぞ」
「なにそれ?はっきりしてよ」
「いや、なんかここに“男の娘”って書いてあるから…」
「…なにそれ。誤字でしょ?」
「誤字かこれ」
「“女の子みたいに可愛い♪”って意味じゃん?」
「なにそれ」
「ミュネルさっきから“なにそれ”しか言ってないじゃん」
「うるさいわね しょうがないじゃない」
「まぁなー」
「…可愛いのか…。それは、楽しみだな」
「いやいやセキヤ。なにちょっと期待してんの笑うんだけど」
「男の子なんでしょ?」
「可愛いければ愛でるのが紳士の嗜みだろう」
「ごめん初耳だわ」
「そうだ。それなら諸君、担当分けといこうじゃないか」
「脈絡」
「唐突」
「だが賛成」
「うぇーい」
「ぼく1年生組がいい」
「…ルトラトの声久しぶりに聞いたんだけど」
「譲れない何かがあったんだろ」
「では、ルトラトのサポートにはワタクシが付きましょう」
「待て待て待て待て配分おかしい」
「そうね、2人しかいないところに2人も付くのは いただけないわ」
「ですが、ルトラトは自分の主張したいこと以外にはひたすら無口を貫きます。えぇ、それはそれはひたすらに貫きます。ですから、誰かもう1人付かなければ担当になんてとてもとてもなれないでしょう?」
「分かった。ルトラト、俺と付け」
「えー。いいよ」
「え…。数ヶ月ぶりの主張…」
「いいじゃない。丸く納めるに越したことはないわ」
「そうだけども」
「それで?セキヤはどこを希望するの?」
「3年一択」
「知ってた」
「ええ、知ってた」
「じゃあ、俺たちは2年組かー。別にいいけど」
「同じ学年よね?却ってよかったんじゃないかしら。楽しんでもらえたらいいんだけど」
「…え。ワタクシの希望…」
「え?リーネは1年組だろ?」
「あら違うの?変わりましょうか?」
「いえ、異論はないです」
「なぜ異議を唱えたし」
「様式美ですね」
「…なんの?」
「まぁ、何にせよすんなり決まってよかったわ」
「…そうだな」
「4ヶ月はあっという間だろう。せっかくの機会だ。お互いにとり有意義な時間となるよう、また、留学生たちには なるべく不便な思いをさせないよう、皆よくよく気を配ってやってくれ」
「はーいよ」
「任せておいて」
「……」
「我らがエルドパンクレイズは素敵な国です。心ゆくまで楽しんでいただけるよう、微力ながら尽力致しましょう」
「よろしく頼む」
「どんな奴らが来るんだろうなー」
「…あぁ、楽しみだ」
久しぶりに書けて楽しかったです♪
この後は海の屋台さまのご自由に書いてくださればと思います
読んでくださってありがとうございました♪!