4話 失言
筆? タイピングが進んだので昨日今日で投稿です。
というかこの話は前回の話に入れる予定だった内容です。
あとなぜか朝起きてPC起動したら昨日書いた3話の内容のバックアップが全部飛んでました。
履歴削除したわけじゃないのに(´・ω・`)
これからはテキストドキュメントに下書きしてからコピペしますまる
あ゛あ゛あぁあ
腰が痛い。昼間ノアとニアとセレナ3人で城の散策をしたのだが、その時の肩車を要求された。10歳の子供を肩車するとは思わなくて最初は断っていたのだが、ノアとニアの悲しそうな表情に折れてしまった。その結果問題なくできたのだが、時間が経ってから響いてきたのだ。
俺はピキピキ鳴る腰をさすりながらベットに横になる。
ベットの上でステータスプレートを見る
レンカ・アリスガワ 18歳 Lv6
職業:竜騎士
ステータス
筋力:F+6
体力:-7E
魔力:F+6
魔耐:F+9
耐性:F+5
知力:E+5
俊敏:-4F
耐性:F+2
幸運:E+1
スキル
技能パッシブ:竜騎士の証、技能の明、偽証の才 異言語理解、平常心(微)
特技アクティブ:竜騎士の力、特技の明、虚偽の力、鉄仮面(微)
レベルが1上がってた。なんで上がったのか心底わからないがレベル上がった程度でこんなにステータスが上昇するなんて、ほんとに上限はSSなのか?それか数字の間の差はSSに近くなるにつれて大きくなるとか・・・
まあ何でもいい。スキルは2つほど増えていた。まあなぜ増えたのかは押して察するべし。それとカッコ内の文字はどう変わるかわからないのかな、カッコをタップしたら普通に分かった。微→低→劣そして普通のスキルになるようだ。
コンコン
そんなことを考えているとドアをノックされた・・・
ステータスプレートをベットの上で見てる時に来客ってデジャヴ??
コンコン
セレナかな?
「はーい、今開けるよ」
そこにいたのはセレナじゃなかった・・・お姫様・・・名前何だっけ?
昨日会った時とは違って少しおとなしめのドレスを着ている。これが普段用のドレスなのだろうか?
「お話があるのですが、入室しても構いませんか?」
名前を思い出そうとして呆けていたようだ、お姫様に尋ねられた。
「ええ、構いませんよ。どうぞ」
お姫様と一緒に俺たちの専属メイドとは雰囲気の違うメイドが部屋に入ってくる。少し腕が太いように見える。まあ護衛だろう
2人入ってきたメイドの1人は手に飲み物を持っていて、それをテーブルの上に置いたらお辞儀をしてそそくさと部屋を出ていく。
残ったメイドに席を進めるが、首を振って扉の前に待機した。
「それで何か御用ですか?」
そう尋ねたが少しお姫様はなんて言うか考えているようだ。
少しだけ沈黙が流れる。
「そうですね、本来あなたがなるべきだった職、竜騎士について話したいと思います。」
構いませんか?
そう視線で訪ねてくるが拒否権は無いのだろう。
少し苦笑いになるが頷いて先を促す。
「竜騎士という職は飛竜乗りの完全上位職になります。
ですが飛竜乗りはワイバーンというドラゴン似た別の生物を卵から育てて、しつけをして飼いならすという職です。
それに対し竜騎士というのは正真正銘ドラゴンを従える。竜騎士になった方々は従えるのではなく一心別体になるのだとおっしゃっていたそうです。
飛竜乗りは飛竜が亡くなってもまた1から育てれば問題ないのですが、竜騎士は最初に契約したドラゴンが亡くなった場合、格下のドラゴンとしか契約できなくなってしまうそうです。最悪一生契約が不可能になる場合も・・・。
文献によれば竜騎士に与えられる契約に使うエネルギー、リソースは契約したドラゴンの死と同時に消費、破棄され二度と回復しなくなるそうです。
この場合竜騎士はデメリットが大きいように感じますが、実際にはそうではありません。契約したドラゴンの力を多少弱まっていたとしても、人間の身で行使できるようになるという利点があります。実質ドラゴンが2体になるようなものなのです。その力は竜騎士とドラゴンだけで1国の軍と渡り合えるだけの強さを持つことになります。
少し話は変わりますが、勇者についても竜騎士とは切っても切れない関係にあります。勇者、竜騎士、どちらも女神メイリーンから力を授かる超常の存在ではありますが、勇者は魔王という対峙する相手と2人揃って強い力を発揮します。魔王専用の特化兵力といったところでしょう、そのため魔王討伐をなした場合、その力の大半は失われます。
それに対し竜騎士はドラゴンとの契約によって力を保持するロールになるため、魔王討伐後も力を保持します。
そのため召喚を行った国が管理することになるのです。
ここまではよろしいですか?」
そう言いいったん話をやめたお姫様は持ってきた飲み物を口にする。
その間に俺は、なぜこんな話を俺にするのかと考えながら、話の内容を軽く整理する。
竜騎士と似た職業にワイバーンライダーがいる。
竜騎士のパートナーは替えが利きにくいがワイバーンライダーはそうではない。
竜騎士はパートナーを失ったときのデメリットが非常に大きいが、その分めりとっもかなり大きい。
勇者は魔王専門の超常兵力だが、竜騎士は契約したドラゴンを軸にした力なため魔王以外にも強い力を発揮する。
竜騎士の力はパートナーと合わせたら1国と同等の力を得る。でもこの場合なぜ召喚した国が管理するのだろう。1国で2国分の軍力を持つことになってしまう。それは危険ではないのか?
そんなふうに整理していると、ふとお姫様のほうに視線がいく。
嗚呼、お姫様はまだ俺が竜騎士ではないかと疑っているということか。
俺の返事をまちながらゆったりと飲み物を飲んでいるようで、その目の奥に鋭い光を感じる。
疑われる要素はどこかにあっただろうか、そう思いながら飲み物を口に運ぶ。
あ、これお酒だ。かなり度数が低いがれっきとした果実酒。あまずっぱい味が非常に美味しい。お酒を入れた状態で竜騎士の話をして反応をみているのだろう。抜け目がない
「大体把握しました。ですが竜騎士とドラゴンだけで1国と渡り合える力を持っているのになぜ召喚を行った国が管理するのですか?
それは単純に国軍の軍力を倍にさせる行為ですよね?危険では?
例えば・・・そう教会などがあればそちらに帰属するのが筋だと思うのですが」
そう返す俺にお姫様は満足げに頷いてから口を開く。
「その通りではあります。ですが教会に帰属させる方が危険なのですよ。
教会、宗教というのは国を超えて存在する集団です。集団としての数、権力はどの国も足下に及びません。そんな集団が国に類する軍力を持ってしまったら?
そのほうが危険なのですよ。それに対して国というのは小さく弱い。
万が一国が竜騎士を使ってことを起こそうとした場合、教会が主軸となって国々をまとめ上げて竜騎士を含めその帰属している国をつぶすのです。
ですがその場合は士気を上げるために勇者を使うのです。
勇者は魔王討伐後は多少能力が高いだけの一流の剣士として程度の力しか持ち合わせません。ですが魔王討伐という偉業を可能にするのは勇者だけ、竜騎士ですらその補助に回らねばなりません。
そのため世間一般では竜騎士より勇者のほうが強い、という認識なのです。
それに勇者の得意分野と竜騎士の得意分野も違います。勇者は1対1または1対少数の白兵戦。竜騎士は1対大群の殲滅力が優れています。
それに詳しくは教えられませんが、勇者は魔王討伐後にも1時的に討伐前に届きうる力を引き出す方法もあるのです。」
そこまで言ったところで、ドアの前に待機していたメイドが制止するように声を出す。
それでもお姫様は話をやめない。
「商人ともあろう人物が重要情報を簡単に外部に漏らしたりするようでは、信用信頼が一番重要な商人ではやっていけませんよ、そうですよね?」
お姫様はそう訪ねてくるがその通りだ、お姫様が話したことは非常に価値が高い。価値が高い分簡単にもらせないし、漏らしたとしても簡単には信じてもらえない。
「その通りです。こんな重要な話そうそう誰かにしたりは出来ない。
ですが竜騎士というのはすごいのですね、道を外れたら世界中が総力を挙げて制圧しないといけないほどに・・・」
「そうなのです! 竜騎士はすごいのです!」
俺がこの情報は漏らさない、そう言うとメイドは少しだけため息をついた。
そしてその後に続けた竜騎士をほめる言葉にお姫様は目を輝かせながら過剰に反応した
「竜騎士というのは、ドラゴンを使った物資の輸送、敵軍の殲滅、非常に長い時間生きたドラゴンの知識を使った内政、はてにはドラゴンの生え変わった鱗や牙、爪で国が潤う!
そんな素晴らしいロールなのです!
勇者は魔王討伐後、教会に名誉と称して流され、聖女と婚姻するくらいしかやることがないのに、竜騎士は違うのです!召喚された国に英雄として招かれ、王女と子をなし末永く国を繁栄させるのです!!」
そうまくしたてるお姫様は少し怖い。長年あこがれ続けたものを語るように胸の前で手を組み高揚とした表情だ。
メイドにたしなめられて恥ずかしそうに顔を赤くしてうつむいてしまう。
意図してないお姫様の暴走だったが、なぜあんなに昨日取り乱していたのか、そしてこんな夜更けに俺の部屋を訪れてまで竜騎士の話をしたのか、それが分かった。
お姫様は昔から竜騎士の話をおとぎ話として聞いていたのだろう、そしてあこがれ続けてきた。そして魔王出現の神託、勇者の召喚を自分の国ですると聞いて喜び、ウキウキだった。憧れていた竜騎士と結婚できると思って。でもいざ召喚してみたら竜騎士はおらず、一番怪しい俺が竜騎士ではないかとあたりを付けた
そんなところだろう
「それで私を竜騎士ではないか、と疑ってるわけですか?」
「・・・はい、一番怪しいのがあなたですし」
お姫様は俯かせていた顔を上げて俺の目をまっすぐ見ながら答える。
涙目になってる目を見た俺はすこし罪悪感に襲われる。可哀そうなことをしたかな、と
でもこれからやることもだいたい決まってきて、その都合上彼女に竜騎士だと明かすことは出来ない。竜騎士だと話したら十中八九国に縛り付けられるから。
「それに竜騎士になられる方の容姿は決まっているのです。
黒髪黒目の青年で、召喚された方々のうち唯一20歳を超える大人なのです。
竜騎士が成人しているのは、おそらくですが竜騎士がくうか「姫様!!」すみません今のは聞かなかったことにしてください。
とにかくレンカ様が条件にぴったり合うのです。ですがステータスプレートに書かれていることは偽りではないようですから・・・」
お姫様から言われたことに俺は唖然とする。昨日の夕食の時に大人だと言ったことが疑う理由にもなってるなんて。部屋がいい部屋になったのも竜騎士の可能性が高くなったからということか、やってしまった。
それからお姫様に竜騎士の話をいろいろ聞いた。
あこがれはやはり昔からあったようで、竜騎士の話をするときはキラキラとした年相応の表情をして非常に楽しそうだ。
「あの・・・レンカ様はやはり竜騎士だったりしませんか?」
しばらく話していてやはりあきらめきれないのかお姫様は確認するように俺に尋ねてくる。
「先度も話したのですが、竜騎士の方は召喚を行った国に婿入りするのが習わしなのです、で、ですから、レンカ様はその・・・私の王子様・・・」
最後のほうは声が小さくて聞き取れなかった
「すみません。」
そう曖昧な返事を返しておく、竜騎士だけど商人だと言い切ってしまうのはすこしかわいそうに思えたからだ。
いつかきっと話す、だからそれまでは勘違いしていてもらいたい。
「ッ!! わ、私はあきらめませんからね!!」
お姫様は俺の返事を聞くと、諦めないと言ってから部屋を飛び出していく。
「レンカ様、姫の名前はレイナ・D・レイブンです、お忘れなきよう。では失礼します」
お姫様のためにドアを開けたメイドはお姫様が部屋を出て遠くに行ったのを確認してからそう告げる。
・・・え? 名前忘れてたのばれてた???
お姫様は少し病んでる系の子にしたいです
頑張って育てねば