3話 2日目
日は手が動く日だったのでサラサラかけたのですが、バックアップに入れてPCの設定いじってたらなぜかバックアップが全部消えるという。
ただ書き直してからのほうがいい感じの内容になったのは内緒です
メイドに起こされて目が覚めた。
時間はどれくらいなのだろう、そう思いながらメイドに尋ねたら朝7時位だそうだ。
「これから朝食なので着替えてください」
そういわれ着替えを渡されるが渡し方が雑だ、というか投げ渡された。たぶん昨日のことを怒っているのだろう。別に悪いことばかりではなかったと思うんだけど・・・?
あ、はい。そうですね女の子を泣かす奴は全員くずですね、はい。
服を着替え、食堂に向かう。今日は大事な話があるそうなので全員同時の朝食になるそうだ。
食堂に着いた。食堂にいたのは6人。
勇者のウィリアム・カーター、金髪碧眼の白人少年
格闘家のジョン・ジャクソン、茶髪赤目の黒人少年
舞闘家のレヴィ・アンダーソン、黒髪オレンジ目のおそらく黒人と白人のハーフの少女
盾守りのライアン・ジョーンズ、金髪茶目の白人少年
賢者のセバスチャン・ジョエル、白髪黒目の白人少年
魔術師のイヴァン・レガシー、茶髪碧眼の白人少女
それぞれが誰かと会話するか考え事をしているようだ。
ウィリアムとジョンは同学年の高校生といった感じで楽し気に会話をしている
ライアンとセバスチャンは何というか気安い友達という雰囲気ではない。セバスチャンは背筋をピンと伸ばしていて、白い髪と合わさって高齢の執事のような印象を受ける。そしてライアンはセバスチャンに手ぶり付きで話をしているのだが、その手ぶりにどこか気品?というものがあるような感覚を受ける。
レヴィは背筋を伸ばして凛とした雰囲気で紅茶を飲んでいる。
イヴァンは自分のステータスプレートを見ながら何か考え事をしているように見える。
彼らは食堂にある1つに60人ほど座れる長テーブルの8つのうち一番端のテーブルに付いている。
メイドに彼らが座っているテーブルに付くように促され、適当ないちに座る。
そしてまだ来ていないのが7人
弓士のレイナ・ハンター、茶髪緑目の白人少女
元の世界少女こと星読みのマシュー・ロドリゲス、黒髪紫目の白人少女
呪術師のガン・ランドン、紫髪黒目の白人少年
剣闘士のエリナ・ハートマン、黒髪赤目の黒人少女
槍術士のノア・ガルシア、白金髪で右目が緑色、左目が茶色のオッドアイ白人少女、ニアの双子の姉
棒術士のニア・ガルシア、白金髪で右目が茶色、左目が緑色のオッドアイ白人少女、ノアの双子の妹
精霊魔法士のセレナ・ブラウン、白髪薄桃目のホムンクルス
席に着いたら出された紅茶を飲みながらこれからどうするか考える
そしてしばらくしてからセレナが来た。
セレナが俺に近づいてきて
「昨日はありがとうございます」
そうお礼を言った。食堂にいたメイドたちは最初俺が攻められると思っていたようで、お礼を言われているのを聞いてびっくりしていた。
「どういたしまして」
俺は内心どや顔でセレナに言葉を返す。セレナはそのまま隣に座り、昨日あれから考えたこと、感じたことを話し始めた。
この世界に来てから何かしらもやもやしたものはずっとあったそうだ。それが何かわからず、それが感情かもしれないとわかりスッキリしたと喜んでいるようだった。一晩寝てだいぶ落ち着いたのか表情はかなり固めではあったけど、微笑と呼べる程度の笑顔は作れるようになったようだ。
そしてレイナとエレナが仲良く会話をしながら食堂に来て、その後にマシューが食堂に来た。
マシューは食堂に来てテーブル周りを見渡すとまず俺のところに来て、昨日取り乱したときに構ってくれてありがとうと礼を言った後に、いつの間にか席の間を開けていたことを謝られた。
親切にされていたのに冷たい対応をしたことを悩んでいたのか、気にしてないと告げると明るい顔になった。そしてそのままレヴィ隣に座って話し始めた。
そして少ししてからかわいらしい歌声が聞こえてきた。
ノアニア姉妹だ。彼女らは食堂に入り、見回した後俺を見つけた途端一目散に走ってきて飛び付いてくる。立って二人を受け止めたがかなり力が強い。後ろに倒れそうになった。
二人はオハヨーとあいさつをしながら俺の体をポンポン叩いている。
二人に席に着くように言ったら俺の隣にささっと座ったニアがノアにどや顔をしている。
「いいでしょ~、ニアお兄ちゃんの隣ぃ」
そんなことを言っているがノアは慌てない。俺の膝の上に座ったからだ。
ニアはそれを見てずるい!と言い出したがノアはどこ吹く風と受け流している。歌いながら来たためか喉が渇いたようで、俺が飲んでいた紅茶を口にしたが砂糖の入っていない紅茶だったため口に合わなかったようだ。顔がしかめっ面になってる。
たった1日でここまで好かれるのは少し意外だが可愛いからいいとしよう。
メイドが二人のために紅茶ではなく、フルーツジュースを持ってきてくれたのでそちらを飲んでいるノアを見てセレナが頭をなで始めた。
そんなセレナを見てニアがセレナの膝の上に移動した。今のセレナはかなりがりがりだからか、座り心地が悪いようでポジションをしきりに変更をしている。でもいい胸あるから気持ちいいと思うぞ?
いいポジションを見つけたのかニアはセレナに体を預けフルーツジュースを飲みだした。
いきなり膝の上に座られてセレナはびっくりしたようでニアと俺を交互に見ていたが、体を預けられて俺のやっていたように、落ちないようおなかに手を回した。
その様子を見て一部のメイドが鼻や顔を抑えていたが気にしないようにしよう。
数分してからガン少年がきた。なんかガン少年はガン、と呼び捨てにしたくないんだよな、なんというか麗華を馬鹿にしてた男どもと同じ匂いがする。あまり好きになれそうにない。まあ露骨に態度に出したりはしないけど。
ガン少年は食堂に来て見回した後俺たちを見て露骨に嫌な顔をした。そしてみんなとはだいぶ離れたところに座ろうとしてメイドに近くに行けと言われたみたいで近くに座った。それでも遠いが、
全員そろったので少ししてから食事が運ばれてきた。
内容は殻の向いてあるゆで卵に拳サイズのパン3つにバター、サラダとベーコンの入ったスープ、そしてデザートのリンゴのようなフルーツだ。
昨日の夕食のように豪華かと思ったのだが案外普通だ。
俺は右に1つ席をずれて、セレナとの間にノアを座らせる。それを見て一瞬え?離れるの?という目をしたセレナだったが、意図を理解したのか左に1個ずれてノアと自分の間にニアを座らせた。
ニアはセレナの枕に挟まれてうつらうつらしていたが、食事が運ばれてきて目が覚めたようだ。食事を見たときのシャキーン!と効果音が鳴りそうな感じに思わず笑ってしまった。
ニアがうとうとしていたため、会話の相手を俺とセレナに変更していたノアは覚醒したニアとの会話を再開した。今日何しようか~、○○ってないのかなぁ、そんな内容だ。
結局王城を探索することにしたようで、俺たちも一緒に行かないかと聞いてきた。俺はセレナに視線を向けて大丈夫かどうか確認してから了承した。
楽しそうに食事する二人を見ていて、ふとセレナに視線を向けたら一瞬目を奪われる。
果実水の入ったコップを両手で持っているセレナは、ノアとニアに視線を向けていた。その目や表情、雰囲気があまりに優しく魅力的に見えたからだ。
俺は生まれて1年もたっていない女性に何を刺激されているんだ、と思いごまかすように食べ終わっていたパンをおかわりした。
パンを持ってきたメイドはさっきの様子を見ていたようでにやにや笑っている。その表情に若干イラッと着た俺は無視して食事を続けたが、離れるときにメイドに小突かれた。こころなしか周りから似たような生暖かい視線を感じる。
レイナとエリナ、見てんじゃねぇよ
食事が終わって、一息ついたタイミングで出来る雰囲気の執事のような男性がテーブルの前に立ち注目するようにつげた。
これからの方針を話すらしい。
まずこれから数日はこちらの生活になれるように、自由時間だそうだ。そして長くても1週間したら個々の職の第1人者が王城に来るため、それからは技能訓練を開始するそうだ。
そしてその場合例えば近接職などは朝の日が昇る前に訓練をはじめ、日が昇りきる前に激しい訓練を終わらせる。そして午後は体づくりを行って早めに解散して後の時間は体を休めるために使う。
呪術師や星読みは夜に真価を発揮するために、どちらかというと遅めの起床で、昼以降、具体的には夕方以降に訓練をするそうだ。
そのため朝食、昼食はバラバラにの時間になる。ただし夕食は全員決まった時間にするのが決まりだそうだ。
そして自由な休日は3日訓練を行って1日、この4日を繰り返すそうだ。ただ、今日から30日間は王城と、訓練場を出ることは出来ないそうだ。具体的には人目についても問題ないと思える実力が付くまで、だそうだが。とにかくしばらくは行動に制限がかかって、その期間を過ぎても基本的にどこに行くにもメイドか執事、または護衛が付くそうだ。
俺に関しては、異例な事態なため方針はまだ決まっていないそうだ、商人だったため、王城ご用達の商会に紹介される可能性が高いそうだ。
「商会に紹介・・・」
・・・誰かのくだらない冗談が聞こえたが、みんな無視するようだ。
まとめると基本的に1週間自由だけど30日間は街に繰り出すことは出来ない、そして1週間たった訓練が始まる。そうなったら生活リズムがバラバラになるだろうけど夕食だけは交流をするために同じ時間。
そんなところか
執事が解散と告げてからそれぞれに食堂を出ていく。
俺はみんなに方針の説明をしていた執事らしき男性に用があったため少しだけ3人から離れる。
書庫などがあれば入る許可が欲しい。そう告げたところすぐには許可が出せないそうだ。基本的に書物というものは量産が出来ないために高価で、羊皮紙などを使っているために管理も非常に難しいからだそうだ。決定まで数日かかるけど問題ないかと聞かれたが、問題ないと答えておいた。
3人のところに戻ろうとしたらガン少年がセレナに話しかけようとしていた。
「セ、セレナ。ぼ「馴れ馴れしくしないで貰えますか」・・・」
即冷たい対応をしたセレナはしきりに腕をさすっている。途中で遮った言葉には抑揚がなく、最後に疑問符すらない。少しだけセレナが昨日に戻ったようで背筋が寒くなる。
「・・・セレナさん」
そう言い直したガン少年だったがセレナの返答はさらに冷たい
「私の固有名で呼ぶな、と言っているんです。団体名に敬称を付けて読んでください。」
固有名やら団体名が一瞬よくわからなかったが、固有名がセレナの名前で団体名が苗字ということなのだろう。ブラウン社のホムンクルスはブラウンが苗字のようなものと言っていた。
ガン少年も意味が分かったのか、顔を真っ赤にして歯を食いしばっている。
「用があるなら聞くよ」
そう近づいて俺が言ったらひと睨みしてからどかどかと食堂を出て行った。
「ありがとうございます。助かりました」
「何もしてないよ。ガン・・・君に用件を聞いただけ」
「それでもです。ありがとうございます」
そう頭を下げたまま上げずにセレナが礼を言う。
「ノアあの人きらーい」
「ニアもなんかやだ」
「あの人の視線は非常に・・・なんというのでしょう。私を作った研究者たちの視線に似ているのです」
そういうノアとニアは眉を寄せてセレナはよく見ると首に鳥肌が立っている。
「確かにあの子の視線はねっとりしてて気持ち悪いけど、これから一緒に行動していくんだから露骨に嫌がっちゃだめだよ」
そう注意するがやはり嫌なようだ。それどころか
「なるほど、あれが気持ち悪いという感覚なのですね」
「きもちわるーい」
「わるーい」
3人を煽るだけだったようだ。
「レンカはあの少年が好き?なのですか?」
「そういうわけじゃないけど・・・」
おれはセレナの質問に詰まってしまう。
「あなたが好きなら、血反吐を飲みながらでもそうしますが、そういうわけではないのなら表面上だけだったとしても仲良くしたくありません。」
セレナの言い分にノアもニアも賛成のようだ。嘘でも好きだというべきだっただろうか、ここまで嫌われていると少し可哀そうになってくる。
「それにあの少年は食事中ノア・・・ちゃんやニアちゃんにも似たような視線を向けていました。最低です。」
それは気付いていた。あの少年は俺の会社の一部男社員よりも見境がない分たちが悪い。あの男たちはまだ大人と子供の分別はついていた。あの少年はそれすらない。食事中食堂にいたメイド、勇者一行の少女たち、ただ食事を作っている恰幅のいいおばちゃんには見向きもしなかった。そこも嫌われる理由なのかもしれない。
だめだこんなこと考えていると気分が悪くなる。
「この話はやめにしよう、気分が悪くなる。早く探索に行こう」
そう切り上げメイドに案内を頼んで食堂を出た。
ガンを非難するところは書いててほんとに気分が悪くなって脳みそ動かなくなったので結構適当です。
あと書いてて主人公がセレナに見惚れてたところすっごくニヤニヤしてました
ただキュンキュンはしなかったんですよね、もう少し頑張らねば