2話 夜の会話
今回かなり下品な表現があります。
後セクハラもあります
なのできおつけてください
いやな人は最後まで読んでいってくださいまる
8/26 ステータス表示の態勢がつあったのを編集しました
10/26 スキルが一部設定と異なっていたため修正を行いました。
俺、有栖川蓮華は今国から与えられた部屋でくつろいでいる。
なぜかディナー前に案内された部屋ではなくそれよりも豪華な部屋に移されたが、ベットがふわふわなので気にしないでおいている。
世話係のメイドも地味な子から綺麗な子2人に変更になっていたが、なんで変わったのかよくわからない。竜騎士なのはばれてないと思うのだが。
メイドに理由を聞いたら今代の国王は自分に真っ向から意見してくれる人物が好きなようで、ディナーの時にはっきりと意見を言ったのが気に入られたらしい。
俺は風呂にまでついてきたメイドに何とか退室してもらい、ベットに横になりながらステータスプレートをみている。
レンカ・アリスガワ 18歳 Lv5
職業:竜騎士
ステータス
筋力:F+3
体力:F+10
魔力:F+6
魔耐:F+9
耐性:F+2
知力:E+5
俊敏:-4F
幸運:-8E
スキル
技能パッシブ:竜騎士の証、技能の明、偽証の才 異言語理解
特技アクティブ:竜騎士の力、特技の明、虚偽の力
地味なステータスだと思っていたが、○○の明というスキルは、本来先天的にしか取得できない一部のスキルを鍛錬次第で後天的に習得できる、というかなりチートなスキルだった。
そして竜騎士の証と竜騎士の力、この2つのスキルはわかりやすく言うとスキルの詰め合わせセットのようだ。
ただ元からあるスキルを1つにまとめたタイプではなくて、そのスキルは習得しているけど、自覚するまでは表示されるないということ、なぜそれがわかったかというと俺が、普通竜騎士とかだったら高い耐性とか魔法適正とかあるんじゃないのか? とか思っていたら表示されたからだ。
追加されたのは、各種耐性、全魔法適正が表示されたからだ。
ただ元から持っていないスキルを自覚、というか妄想しても表示はされないようだ。 竜騎士といえばF●4に登場するカ●ンが真っ先に思いついた。だから槍の扱いがめっちゃうまいとか??高ーくジャンプできるとか?と思ったがそれは表示されなかった。
コンコン
む、メイドたちか?ほおっておいてくれていいって言ったんだけどな。
コンコン
「はーい、今開けるよ」
そう返事をした後、変に疲れた体を起こしてドアを開けるとそこにいたのはメイドではなく、瞳と同じ薄桃色のネグリジュを来たセレナだった。
「すみません、お休み中でしたか」
「いや、そういうわけじゃないよ、どうしたの?」
「いえ、すこし話したいことがあって。上がっても構いませんか?」
「大丈夫だよ、メイドに飲み物持ってきてもらおうか」
「ありがとうございます」
セレナがテーブルに付いた後、音の鳴らないベルを鳴らすと少ししてからメイドがやってきた。
飲み物を2人分持ってきてほしいと伝えると、部屋の中をちらりと見てから、果実酒をお持ちしましょう、とニヤニヤ笑いながら訪ねてきたが、お酒をセレナが飲めるかわからなかったから果実水をたのんだ。
飲み物が届くまで部屋を見回していたセレナは
「私の部屋より質がいいですね・・・やはり・・・」
そう独り言のようにつぶやいた。
「それでこんな夜更けにどうしたの?」
「そうでした、夜食の時にかばって頂いたのでそのお礼をしようと」
そう言いながらセレナは頭を下げた。
「いいよ気にしないで、思ったこと言っただけだから」
「それでもかばって頂いて、なんというのでしょう・・・嬉しかった?というでしょうかね、この場合」
そう言いながら首をかしげるセレナはなんだか可愛くって俺は笑ってしまう。
「私達ホムンクルスには感情がないのです。なので曖昧な表現になってしまったのですが、間違っていたでしょうか」
「いやそういうわけじゃないよ」
俺はそう答えたけど、どうしても笑うのを止められず、セレナの表情は少し不機嫌っぽくなってしまった。
そして不機嫌になってしまったセレナに申し訳なくなり、話題を変えようと俺が質問をした。
「そういえばセレナは国王からの苗字を上げるっていう申し出即答で断ってたけどなんで?予想してたの?」
「いえ、あれはなんとなく即答してしまって、それにもともとホムンクルスは名乗るときのその会社名を苗字として名乗るというのが常識だと教わっていたので、そのことを話したまでなのですが、そう聞くと言うことはやはり何かあったのですか」
そう質問してくるセレナに軽く王様の意図を説明する。
「なるほど、確かにそれなら断って正解でした。囲われて四六時中監視されるのは居心地も悪いですし、ずっとカプセルの中にいたのですから自由に世界を見て回りたいですしね。」
セレナは納得したようでうんうんとしきりに頷いている。
そのとき、ドアがノックされメイドが飲み物を持ってきた。木製のボウルの中に水と氷が入ってるところに、3本の瓶が入れられている。そして1本だけコルク栓の色が違う
メイドがボウルがのったトレイを渡すときに
「栓の色が違うのはお酒なので、明日どうなったか教えてくださいねっ」
そう最後に音符が付きそうなほどウキウキ声で言ってきたがそういうつもりはないので突き返そうとしたが、いいお酒なので楽しんでくださいと言われ押し切られてしまった。
渋々持って行くと
「なにかあったのですか}
そうセレナが聞いてきたのでメイドたちが、俺とセレナがそういう関係なんじゃないかと、疑ってるのかもと話し、その関係を進める?ためにお酒をもってきたことも話した。
そしたらセレナは
「こんな遅い時間に尋ねたからですかね」
そう端的に返して、お酒のほうに興味が向いたようだ。
確かに知り合った初日にそういうことにならないのは重々承知だが、あまりに簡単に切りすてられて少しへこんだ。
それよりお酒は飲むか?と聞いたがセレナはまだ飲めないそうだ。
セレナの世界のホムンクルスは3~5年培養カプセルの中で過ごし、それからカプセルの外に出て1年ほど調整期間として液体しか口にできないそうだ。お酒は液体だが、匂いなどで酔ったりする人がいるようにかなり吸収されやすい物質になる。なので空腹を感じない時に飲むと、腸などが動いていなくても胃で吸収され、肝臓もまともに動いていないため排出もされず飲んでから空腹を感じるタイミング、腸などの臓器が本格的に動くまでずっと酔ったままになったりするのだそうだ。
セレナはカプセルから出てから10か月が経ったそうで、あと2か月もすれば固形物を食べれるとほんのり嬉しそうに話していた。
「結構大変なんだな」
と言ったら、そうでもないと言っていた。
固形物のおいしさを知らなければ食べたいという衝動が強くなりにくいそうで、今でも果実水だけでもだいぶん満足できているらしい。
セレナ達ホムンクルスは、その調整期間の間は何をしてるのか?と聞いたら、調整のための精密検査や、常識や一般知識の蓄積、礼儀作法。それに発酵食品の生産を行う子もいるそうだ
前半はわかるが最後の発酵食品の生産、というのが少し気になった。発酵食品はどの国にもその国特有のものが必ずといっていいほどある。だから少し気になってどんどんなものか聞いてみたら、ホムンクルスが食事をするだけで作れるそうだ。
いまいちよく分からず聞き返したら、調整期間のホムンクルスが食事をし、その食べたものがほぼ未消化で発酵した状態で排出されるものを商品として売っているそうだ・・・
は????
いやいやいや、人間のう●こを食品にするって・・・そう思ったが地球でもコピルアクという猫の糞から作られるコーヒーや、中国にはコウモリの糞を乾燥させた漢方薬だとか、パンダの未消化の糞で作ったお茶とかあるし、ワリトフツウナノカモー
「それを生産してるのはごく一部の個体ですから。問題はありません」
問題ない??何が??
「私もやれと言われたらやぶさかでないですが、正直遠慮したいです。たとえそれが未来の主人になる竜騎士だとしても」
「たしかに、さすがに俺も出す側にも出させる側にもなりたくないな」
そう答えた俺をじっと凝視しているセレナどうしたのか、と考えていると
「・・・いま、否定しませんでしたね?あなたが竜騎士だということを」
・・・あ
「いやいやいや、未来の主人になるのが竜騎士かもとは言ってたけど、それが俺だとは言ってなくない?それに・・・」
いろいろいい訳をしながら反論する俺を遮り、セレナははっきりと言う。
「別に、隠さなくてもいいんですよ? 竜騎士だということを」
そう言ったセレナはどこか得意げで、漫画だったらしてやったりという字幕が付きそうな表情をしている。だたあくどい表情ではなく、子供がしたいたずらが成功したときに見せるような純粋な顔をしている
そんな顔をしているセレナはさっきの、首をかしげているところといい、夜食のあとガン少年に名前を呼ばれたときに馴れ馴れしく呼ばないでください、そう言ってブラウンさんト呼ばせていた時の表情を思い出して、ほんとに感情がないのか試してみようと思った
「そうか、ばれてたのか」
「はい、うすうすですが気付いていました。それにさっき咄嗟にいい訳をしていた時の慌て方がすごかったので。」
「バレちゃったならしょうがない、セレナ、こんな人のいないところでそれをばらして、無事で済むと思ってる?
俺はわざと竜騎士だということを黙っていたのに、それに気づいたあげく、それを自分と本人しかいないところで伝えるなんて、自分を消してくださいって言ってるようなものだよね?」
「・・・え?」
そう呆けているセレナに立って近づいて、シミ一つない綺麗な首に手をかける。
「セレナは魔法系後衛職、俺は一応騎士と名前の付く物理系前衛職、首を絞めてしまえば君は詠唱もできない、抗うすべはないんだよ」
そう言いながらもう片方の手を頬から顎、首となでるように移動させて首を絞められるように包み込む。
「ねぇ・・・セレナ、君は美人さんで言動が少し子供っぽくてすっごく魅力的なのに・・・勿体ない。でも気付いちゃうセレナが悪いんだよ? せっかくスキルまで使って隠してたのに気付かないふりをしてればもっと生きられたかもしれないのに・・・」
「じょう、だん、ですよね?」
そう問いかけてくるセレナにニヤリと笑いかけて少しだけ手に力を入れる
まあニヤニヤ笑ってるのはセレナの肌があまりに綺麗で触り心地めっちゃええやんって思ってるのが9割くらいなんだけどね、演技は1割だよ
「う、そ・・・いや・・・まだやってみたいことがいっぱいあるのに、自分の赤ちゃん抱っこして、美味しいものいっぱい食べて、きれいな世界見て回って・・・やってみたいことがいっぱいあるのに、まだ、いっぱい・・・」
そう言いながらセレナは自分の肩を抱いて震えだす。ブツブツと小声でつぶやいている口はカチカチと音を鳴らして、足は地面が揺れてるのではないかというほどに震えている。
「セレナ・・・?」
え?こんなに怖がるの?結構冗談半分くらいの出来心だったのに、そんなことを考えながらセレナの名前を呼ぶと俯かせていた顔を少し上げた。
見えた顔は真っ蒼になっていて、目にはあふれんばかりの涙が溜まっている。
そんなに怖がっているのに一切抵抗しないセレナは、怯えるような、殺さないで、とすがるような、そんな目をしていた
「ごめ「ひっ!」」
そう謝ろうと手を離した俺を怖がりまた下を向いてしまう。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい・・・」
そう必死に謝るセレナにやりすぎたと、罪悪感が一気にこみあげてくる。
「ごめん、セレナ。君が純粋な表情するからほんとに感情がないのか知りたくなって、ひどいこと言った、ごめん。ほんとにごめん」
俺はそう言いながらセレナの背中を優しくなでる。
それでも怖がり続けるセレナの肩を抱き寄せて
「ごめん」
そう呟きながら落ち着くまでなで続けた。
セレナが取り乱してからかなりの時間がたった。
嗚咽が止まらないセレナに、コップに入っているぬるくなった果実水を飲み干して、冷たい果実水を入れなおしてあげる。そして隣に座り
「殺すっていうのは嘘だから、セレナは絶対に殺さないから。落ち着いて」
そう言いながらゆっくりと果実水を飲ませる。
かなり泣いて綺麗な色をしていたネグリジュに少しシミが出来ている。
俺が持っているコップに両手を添えてゆっくりと飲んでいるセレナはまだ嗚咽が止まらないようでむせてしまう。
「焦らないで、ゆっくりでいいから、」
そう告げながら果実水を飲むセレナは少しづつ落ち着いていった。
そしてだいぶたってやっと落ち着いた頃にはボウルの中の氷も完全に溶けてしまっていた。
「ほんとに殺すっていうのは嘘?」
そう聞くセレナはめのまわりが真っ赤に腫れている。
「ああ、嘘、で済まされほど軽い言葉じゃなかったけど、嘘だよ。
ちょっとセレナが感情がないって言ってたのが引かかったから、ほんとにないか試したくなって・・・」
そう本心ではあるけどいい訳にしかならないようなことを言う俺を見てセレナは首を傾げた。
「この部屋に来た時に俺にかばってもらって、嬉しかったって言ってたろ?その時の表情とか、竜騎士だってことを隠さなくてもいいって言ってた時のセレナは得意げだったし、どうしてもセレナに感情がないっていうのが信じられなくてね、かなり強引な手だけど確かめたんだよ。
ちなみにセレナのさっきの感情は怖い、恐怖って感情だよ。
恐怖っていうのはもっとも生物の原始的な感情だし、生き物には死っていう絶対の恐怖があるからたそれだったら確かめるのが簡単だったんだよ。
ほんとにごめん」
そう謝る俺にセレナは答える
「いえ、大丈夫です。私に感情があるのか確かめるっていう意味ならなんとなく理解できますし、感情があるっていうのが分かったっていうのは収穫ですし」
「そうか・・・よかっ「えっく・・・」?」
セレナに大丈夫と言われ俺は胸をなでおろしていたところにかわいらしい声が響く。
「えっく・・・えっく」
そんなかわいらしい声を出せるのはこの部屋に1人しかいない。そう思いセレナのほうに顔を向けると違う意味で顔を真っ赤にしたセレナが口を押えていた。
「せれな・・・しゃっくり?」
「ちが!えっく・・・えっく」
しゃっくりが止まらないセレナがすごくかわいい
女の子の可愛いところ見ると少しいぢメタくなるのはどうしてなんだろうね?
「あーセレナ!早くしゃっくり止めないと!100回しゃっくりしたら死んじゃうよ!?!?」
「えっく、冗談いってっ、ないで止める方法教えてください!!」
さすがにセレナも俺の表情を見て冗談だということに気づいたのだろう、必死になって俺からしゃっくりを止める方法を聞き出そうとしている。
しゃっくりが止まらないセレナに
「逆立ちして水を飲むって方法があるんだけど、セレナ今ネグリジュだから逆立ちしたら全部見えちゃうな~」
とかセクハラ発言をしたりしながらからかっていたのだが、最後にはセレナがむくれてそっぽを向いてしまった。
初めてセレナの喋りを聞いた時とこの部屋に来てすぐの時はどちらも無機質というか淡々としていたのに、泣いてからの短時間でかなり感情豊かになった。
膨れたセレナの頬をつつきながら俺は
「あれ~セレナさーんしゃっくり止まってますねぇ~」
そうからかうように言ったが、セレナは止まっていたことに気づいていなかったようで、驚いている。
なぜ止まったのかと聞かれて、しゃっくりっていうのは案外簡単に止まるんだけど、しゃっくりを止めよう止めようと意識するとなかなか止まらなくて他のことに意識が向くと簡単に止まるということを話した。
そうしたらそうなんですか!!だからあんなにからかってたんですね?とキラキラした眼を向けてきたが、単純にからかいたかっただけで、それを思い出したのはさっきだったりするのだが、それは言わないほうがいいかな
セレナは泣いたりはしゃいだりしてだいぶ疲れたようで、大きなあくびをしていたので部屋に送っていくことにした。
送っていく途中でセレナに
「あのしゃっくりの止め方ってほんとに止まるんですか?」
と聞かれたが、迷信のようなもので実際に止まったことは無いかな~という話をしていたが、そういう根拠のない迷信がいっぱいあると言うことに興味を惹かれたようで、明日そういうことをいっぱい話して欲しいと頼まれた。
セレナの部屋についてセレナの部屋の中に入ったらメイドが4人紅茶を飲んで談笑していた。
そして話が終わったと言ったら
「随分早かったですね」
そういわれたが実際は2時間近くたっている。
セレナをベットに寝かせ、かわいらしい柄の布団をかけると
「明日、またお話してください。約束ですよ?」
そう言われたのでわかってる、と頷いて部屋を後にした。
そして部屋を出た瞬間、セレナの目周りの腫れを目ざとく見つけていたメイド4人によって根掘り葉掘り聞かれ、怒られた。
ごめんなさい・・・
メイドたちに客人が平謝りしているというはたから見たら笑い話になるような状況からやっと解放された俺は、セレナを抱き寄せたときの服越しに伝わる感覚を思い出していた。
セレナは明らかに健康体の体つきじゃなかった。
顔がこけているわけでもなく、胸がしぼんでいるわけでも、お尻の皮が垂れているわけでもないのに服越しに伝わる感覚は非常に硬く、服越しでもがりがりに痩せているということが丸わかりだった。
セレナは確かに最高傑作なのだろう、どれだけ痩せていても性的な魅力は失わない。たぶん逆に太っていても顔が丸くなるなどのことは無いのだろう。
そしてホムンクルスの排出物を食料として売り出す。
人間に作られたとはいえ家畜同然のような扱いを受けていることに怒りを感じた。
そしてセレナは食欲が出にくいと言っていた。出にくい、ということはおなかがすくこともあると言うことだ。顔や胸やお尻の造形が崩れないように死力を尽くすのではなく、食事をとれるようになるまでの期間を短くする方に力を入れるべきだ、とセレナを造った人物らに対する黒い感情がふつふつと沸き立っているのと感じながら、俺は暗い廊下を通り部屋に戻った。
ホムンクルスのう●ちを発酵食品として売り出しているという設定はかなり無理があるものだと自覚しています。
ただ実際に動物の糞を食べている国の方々もおり、長い年月を生き過ぎると人は壊れて変な方向に行く、ということを表現したかったんです。
まあ単純に
「私もやれと言われたらやぶさかでないですが、正直遠慮したいです。たとえそれが未来の主人になる竜騎士だとしても」
この一文に繋げるために考えた設定っていう部分もあるのですが
追記、中国では人中黄という人糞を使った漢方があるそうです