告白〜taka3
もう後がないんです。助けて下さい。下校時にするしかないんです!部活?終わった。
「読君!この後ちょっと付き合ってくれない?」
月夜に気づかれる前に帰ろうとしたのだが、その前に水上からのお誘いがあった。身長の関係で上目遣いである。
「いいぞ」
即答した。
ちょくちょく僕が足を運んでいる某ショッピングモール。僕は未来屋に行く以外の使い方を知らないのだが留美は友達と買い物に来たりするらしい。
で。
「何するんだ?」
「決まってるじゃん。買い物」
最近の水上は前と比べてると明るくなった
言葉遣いも、少し変わったようだ。
「何買うんだ?」
水上はニコッと笑った。可愛い。
「さ、行こ!」
こたえにはなっていないが、そんなもの吹き飛ぶくらいの事があった。
水上は、僕の手を取って歩き出したのだ。やったぜ。
「これとこれ、どっちが似合う?」
両方最高ですなんて、言えない。両方最高なんだが。
強いて言うなら右手に持っている白のワンピースかな。
言葉に出すのが恥ずかしくて、指で方向を示した。
水上は照れ臭そうに笑いながらレジに並んだ。
しばし、待つと、水上が帰ってきた。時計を見るといい時間である。
「そろそろご飯食べよっか」
水上が言い出し、僕も賛同する。
近くの洋食店に入り、注文を済ませる。
店の中は高校生がいて、いずれも大人数だった。
そこで男女二人というのは異質に映った。
午後8時。夜の街を歩きながら、僕は思う。
何故言えない!?4文字好きですっていうだけだろうがぁぁぁあ!!!!
と。
既に帰路についており、時間ももうわずか。周りには誰もいない。
いるのは、僕と水上だけ。
頭の中がぐるぐる回る。色々な考えが渦巻いて止まらない。
世界は止まらず、僕だけが立ち尽くしていた。
遠くなって行く見覚えのある姿に、不思議な感情を抱いた。
寂しい、と。
言え。言うんだ。言葉にしろ。伝えるんだ。月夜は僕の事が好きだ。だが月夜は必ずしも自分と付き合って欲しいとは思っていないと言っていた。
僕が幸せなら、それでいい、と。
その言葉に酬いよう。
今日中にと、背中を押してくれた月夜に、感謝しよう。
月夜はこうも言っていた。
本当に好きな人と一緒にいる事が、一番幸せな事だと。
水上の幸せを願いうなら、自分から攻めるしかないと、そう伝えようとしてくれていたのだ。
さあ、行こう。
空は暗い。夜なのだから当たり前だろうか。星が光る。
「水上、好きです。僕と、付き合ってください」
しばらくイチャラブが続くかもしれません




