私の気持ちと。6
不意に、講堂の扉が開いた。
長い黒髪が宙に舞う。注目を集めながらも確かな足取りで、しかし表情は赤く染まっている。
美しい顔は、足を進める毎にさらに赤く染まり、まっすぐに7組の人間に言葉を発する。
「貴方達、これは一体どういう事かしら?」
ギラリと、瞳が光った。
時は進み、今は第五試合の後の休憩時間。
端折ったのは間違いなく作者がめんどくさがったからだ。
「そんな事言ってると、何かしらの罰を与えられるわよ。曲がりなりにも作者と読者は神様なんだから」
いつもとなんだか違う雰囲気を纏う月夜。
「お前も大変だな。帰ってきて速攻百人一首大会とか」
今日帰宅と聞いていた僕も驚いた。何故なら今日は帰ってくるだけで学校は休むと思っていたからだ。
「今日は休んでもいいと教師に言われていたのだけれど、貴方達と本気でやり合うのも良いかなと思ったのよ」
恐らくその『貴方達』に、僕は含まれていない。何故なら月夜は、僕が未だに『本気』でない事を知っているからだ。
我ながら、怠慢だと思う。自分の好きな事すら、本心でぶつかる事すら出来ないのは。
でも、仕方がないのだ。はるか昔に消え去ったそんなもの、出せと言われて出せるものじゃあ、ない。
「んで、水上と佐原とやってどうだったんだ?」
「やはり二人とも強かったわ。個人成績を比べれば私の方が上なのだけれど、なにせ味方が雑魚だから」
「言葉は残念そうなのにやけに楽しそうだな」
その気持ちだけは、僕も少しだけ分かった気がした。だからだろうか、月夜は、僕の方を見て微笑んだ。
「遅いよ月夜。僕に勝つなら、もっと早く腕を動かせ」
第六試合後、月夜と感想戦となっていた。
「貴方も結構油断が多かったわよ」
それよりも、と月夜は続けた。
「次の試合、気をつけなさい」
急に強張った表情に、僕もピクリと反応を示した。
「油断はしない。徹底的に、」
「叩き潰す」「叩き潰しなさい」
僕と月夜は、揃えて言った。
昔と比べると、上手くなったなぁ〜と最近思うようになりました。前は出てこなかったような表現も、次々浮かんできて筆が進むのが早くなる一方です。
月夜戦は残念ながら、本当に残念ながら省きました。理由は、ネタ切れです。表現のね。全然成長してねぇじゃねぇかバカヤロウ。
さてさて、読者の皆様!20000pv突破しました!ここまでこれたのはひとえに僕の力です!嘘です読者の皆様のお陰です。本当に感謝しても仕切れませんね。コーラでも奢った方がいいかしら。
良ければポイント評価、ブクマ、感想レビューなどなど、作者を励まし行ってくださいね!




