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彼と『彼女』のマリッジライフPart2

「この主人公の行動は、もっとわかりやすくした方が良いだろう。後、授業風景は詳しく。それからこのシーンのヒロインだが……」

「ちょっと待って!メモ取るから!」

「たった10個ぐらいは覚えて帰れよ」

「あんたみたいな天才と一緒にすんなや!こちとら完全に凡人なんだよ!」

「本当の凡人は8巻で80万部とか無理だから。6年で100万部も売れないから。後者は出来ない事はないかも知れないが普通は1巻で1万部売れるかどうかだから」

 時計を見るともう午後6時。3時間ほど話あっていた事になる。

「言いたい事は言ったから、俺は帰るぞ」

と、佐原を置いてとっとと我が家への帰路へ着くことにした。


「他の女の匂いがするわね。読君、貴方妻子のいる身で浮気とは良い度胸ね」

 家に帰ると月夜のお出ましである。

「今日は佐原と打ち合わせって言ったろ?後、俺お前と子供が出来るような事した覚え無いんだけど。気分は童貞なんだけど」

「貴方はぐっすり寝てたもの。それに、あの子は正真正銘貴方の子よ?」

「何故そう言い切れるんだ?」

いい加減玄関口での会話に飽きてきてイラついてきたようだ。ああ、早く娘に会いたい。

「私が貴方以外とそういう事をするとでも?」

 感情論でしかない割に、それはもはや真実としか考えられない事だった。

 と、その時。うちの娘が鳴き始めた。

俺と月夜はすぐさま家に入り、あやし道具を用意し、おむつの確認をし、ミルクを飲ませる。

 すると、すぐさま泣き止み一件落着。

 わかってくれたと思うが、俺も月夜もかなりの親バカである。

「……まさか大学生の身で子供が出来るとは思ってなかったな」

 あれは2年前の事だ。某有名出版社の内定を取った3分後に月夜から電話がかかってきたのだ。妊娠したと。

 その時にはもう同棲していた俺達は、金銭の心配をしていたのだが、思わぬ助太刀。華月さんがこういうじたいに備えて貯金していたとかなりの金額を援助してくれたのだ。

 華月さんはその代わりに生まれてくる子に名前をつけさせて欲しいといった。

 まあ、よほど変な名前でなければという事で承諾した。

 そして今に至る。俺達はとあるマンションに住んでいるのだが、隣に華月さんが住んでいる。

 あの時は大変だった。だが、今は幸せだと言える。華月さん、そろそろ結婚しろよ!

 なんて昔の事を思い出していると、我が子はまた泣きだした。俺は服に『月日』と書かれている子供を、そっと抱きかかえた。

というわけで月夜ルートでした。これに関しては後日談も作ってますがそれはいつか短編を書くと思いますので、何年かお待ちを。

いつもと全く違う上に前後の繋がりをあまり気にしなくていいこのシリーズはかなり新鮮な気持ちで書けます。

それでは、ランキングに載った時の事を妄想しながら。よければ感想でも書いていって下さい。めっちゃ喜びますから。

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