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番外編。文芸部が出来てから。3

「おっす」

 次の日、ちゃんと部活に来た僕。6つ並べられた机の一角に、月夜は座っていた。

「あら。何故来たのかしら。あなたの家に泊まる口実が無くなったじゃない」

「何故僕の家に泊まろうとしているのか分からんが、部活に来いと言ったのはお前だ」

 クスリと月夜は笑った。

「では、部活動を始めましょうか」

そんな事言っても本読むだけだけどな。


 午後6時。下校時刻となった。それは、ようやくこの空気から抜け出せると言うことを示していた。やったぜ。

 家に着くと、リビングに月夜が居た。帰れ。なんでいるんだ。

「家に行かないとまでは言ってないわよ」

「家に来てもいいとは言ってないぞ」

「何故あなたの許可が必要なのかしら?留美ちゃんと仲良くなるのは私の勝手でしょう?」

 ここまで正論を言われると、何も言えなくなってしまう。よって、僕の負けだ。

 まあ、だからと言って、手が無いわけではない。

「留美と遊ぶために来たんだったら、僕の部屋には来るなよ」

 こうすれば良い。相手が切ったカードをこちらが使う。

「やるわね」

 褒めてもらった所で、自室にこもるとしますかね。

 本を読むのも良いが、たまにはゲームでもしようと思う。マインクラフト。確か、最後にプレイしたのは3ヶ月前。エンダードラゴンを倒した所で終わっていた筈だ。プレイ開始っと。

 村人との交易や、スケルトンとの撃ち合い。大量のゾンビが襲ってきたりして。

 しばらく遊んでいると、後ろからおぞましい視線を感じたので、取り敢えず近くにあったシャーペンを振り向かずにぶん投げる。

 カタンと床に落ちる音がしたので、おそらく避けられたのだろう。なので、次はハサミを投げる。すると、留美が颯爽と登場し、ハサミ、シャーペン、月夜を回収して部屋から出て行く。ナイス留美。

 ちなみに今のやりとりは完全なる沈黙の中で行われていた。

 夕食、風呂、読書、就寝のいつもの流れ。今日も月夜はうちで夕食を食べていった。

 三人で食卓を囲んでいて思った。

 両親、なんでこういう時だけ残業なんだよ……特に母親……普段仕事とかほとんど行ってないだろ……頼むからこういう時は帰ってきてくれよ……


 翌日早朝、隣の家から、バカっぽい騒音が聞こえてきて、その音で目を覚ます。気にせず、朝食を摂り、学校へ行き、席に着き、本を取り出し、読書を始める。6時間経ち、部室へ向かう。しかし、そこに如月月夜の姿は無かった。

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