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なんだか急激に僕の日常が変わっていっている。

 12月に入り、もう吐いた息も白く濁るほどだ。

 午後6時。夏ならともかく、冬である今となっては日はもう沈んでいて、外は真っ暗だった。

 読んでいた本を閉じ、カバンを立ち上がる。


「帰るぞ」


 月夜(つきよ)に呼びかける。今日は二人での部活だった。羽衣(うい)は今日は用事があり、部活には来ていない。水上(みずかみ)は学校自体を休んでいる。


「送ってくれるのかしら?」

「却下」


 そんないつものやりとりを交わし、部室をしっかりと施錠し、職員室へ鍵を返しに行く。


 コンビニでチョコを買い、七時ごろに家についた。


「ただいまー」

「「お帰りー!」」


 ん?なんか声が二重に聞こえたけど?嫌な予感しかしねぇ……


(よみ)ー!!会いたかったー!」


 そう言ってリビングからアニメに出てくるような少し明るめの髪色の、碧眼ロリ体型の女の子が出てきた。


「えっと…」


 僕が記憶を散策していると、


「あー忘れてるやつだこれ」


 呆れたような表情で瑠美が言う。

 少し考え、一つの答えに辿り着く。


「……カンナ?」

「イエス!」


「お前、なんで日本にいるんだ?」


 神崎(かんざき)カンナ。僕と羽衣の、もう一人の幼馴染。小学4年生の時に外国に引っ越した。後割と無口な筈だ。


「今朝帰って来たんだよ!」


 ちなみにこの見た目だが純日本人である。というか身長なにがあった。昔は僕より高かったじゃん。150cmもないんじゃないのこれ。



「いっただきまーす!」


 大声で叫ぶカンナ。耳元で叫ぶなよ、うるさいから。


「うるさいよカンナ」


 留美が僕の代弁とばかりに喋る。お姉ちゃん感出てるのは何故だろうか。そして何故カンナはうちで夜ご飯を食べているのだろうか。

 カンナはしばらく早見家に宿泊するそうです。help……。


 風呂に入り、部屋で読書をし、布団に入る。ここまで普段通りの生活。

 カチャと僕の部屋の扉が開く音がする。その数秒後、僕の背中に人の温もりが伝わる。というか密着している。何このラブコメ展開。今まで全然無かったのに。


「つーかーまーえーたー」


 眠そうなカンナの声が耳元に届いた。眠いならちゃんと寝ろよ。身長伸びないぞ。

 振り解き、後ろを見ると、カンナはすでに寝息を立てていた。

 やれやれ、今日はリビングのソファで寝るかな。


 目が醒めると、いい匂いがした。キッチンを見ると、カンナが立っていた。

 別にそこまでは問題無い。問題は服装である。いわゆる、裸エプロン。

 いやだから何なんだよ昨日から。そして体型からして色々危ないんだよ!!

 何で急にラブコメイベント発生したんだよ。


「おはよっ!」


 朝から元気ですね。僕にはそんな元気はありませんごめんなさい。


「ご飯にする?お風呂にする?それともわ・た・し?」


 それ起きた時じゃなくて帰って来た時にやるやつだろ。

 その直後、カンナの頭にスパーンと丸めた新聞紙が直撃した。無論、留美である。ナイスマイラブリーシスター。


「とりあえず服来て!!」


 妹の活躍により、僕は無事に朝食を取り、学校へ行く事が出来た。(あれからも色々あった。)

 学校へ着くと、たまたま月夜に会った。


「他の女の匂いがするわね。」


 月夜怖っ!

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