表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
絶望した世界で僕は旅に出る。  作者: 凍路木
桜の葉が揺れる頃に。
5/8

4、ボクの発見

「かえでさん!向こうに人がたおれてた!」


ボクは久しぶりに見つけた散歩での発見を楓さんに早く聞いてもらいたくて、声をはりあげてみた。


ボクの声は想像してた以上に大きくて、いつもの静かさが戻るまで少しだけ時間がかかったように思った。


人が消える、そんな事が起き始めてからもうだいたい2年と半年経つ。今までボクは沢山のお別れをしてきた。


お父さんとお別れして、お母さんとお別れした。


お別れしてない友達や好きだったあの子は、いつの間にか消えて無くなっていた。


こんなにお別ればかりする2年半。あの日からそんな時間が過ぎてボクは、この日初めて出会いを経験した。


「たくや!水と救急箱を持って。取り敢えずその人の所に案内して!手遅れになるかもしれないから!」


ボクの声が届いたのか楓さんは二階から大慌てで薄い毛布と数個の缶詰、そして何でも入ってるポシェットを持って玄関から出てボクを急かした。


「うん、わかった!」


楓さんに頼られる、お願いされるなんて初めてで、少し嬉しくてむず痒くて、ボクはこんなにキンキュウジタイに笑ってしまった。


キンキュウジタイなんてまだ漢字で書けないけど…まぁ、また帰ってきて覚えてたらら楓さんに教えてもらえばいいや。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ