トイレの神様イン埼京線
やばっ、女子高生漏れそう。
俺はうんこ、だけどただのうんこじゃないぜ。俺はへばりついてるうんこ。ちょっとやそっとで流れない、へばりついてるうんこ。この、俺が女子高生が漏れそうだと……!?
俺の意地は、決して流されない事だ。来る日も便座の端っこにへばりつき、風がふこうが嵐が来ようが俺はこの場所を離れない。
だが、今、女子高生が漏れそうなんだ。
いま、俺は感じている。俺の中に胎動している女子高生の存在を。
チョベリバポケベルたまごっち。そんな存在が俺の中で、今動き出そうとしている。
嫌だ、俺は離れたくなんか無い!
ずっとこの埼京線で生き続けるんだ!
……そう思っていたのに、今女子高生が。
「まつのだ、へばりうんこよ……」
神が、時を止めた。そこにいたのは、トイレの神様。
「よいかうんこ、うんこの一生は短い……」
神は語る。うんこの道を神が説く。
「お前は、もううんことしては長く生きた……潮時なのだ」
「いやです神様! 私はもっと長く行きたい! ずっとこの埼京線を守り続けていたいんだ!」
神に頼む。だが、神は首を縦に振らない。
「いいや、もう無理だうんこよ」
悲しい顔で、神がこう言う。
「今の女子高生、チョベリバっていわない」
「まじで」
今、世界に新たな女子高生が生まれた。