表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
次元の狭間を突破せよ  作者: 吹雪初
真っ白
1/1

はじまり

 世界は本当に理不尽で、優しさもないんだと、俺は今更ながら気づいた。


 俺の選択肢にはもう、生存を掴み取る選択肢がない。今までの選択が悪かったのだろうか。それとも、最初から俺はここで死ぬ運命にあったのだろうか。真相は分からない。


 分からないからこそ、知ってみたい。いままでの全ての選択肢の先にある結末を知ってみたい。どうして俺はこんな運命を辿ったのか。どうして世界はこのようになってしまったのか。


 どうして彼女はあまりにも早く――――消えてしまったのか。


―――――――――――――――――――――――


 目を覚ました時にはたぶん、全てが終わっていた。


 明日の食事を考える母親もいないし、仕事で忙しそうな父親もいない。


 公園でいつもうるさくだべっている高校生もいないし、駅の横にずっといるホームレスも、今日はいなかった。


 今日、この世界に存在する全ての人が、全ての生命が、全ての物が、この世界からなくなった。


 残されたのは何もない『宇宙』というだだっ広い空間だけだった。


―――――――――――――――――――――――


 俺がいるのは全ての壁が白の空間だ。あとなぜか感覚がおかしい。


 壁までの距離の感覚が掴めないし、いつまで行っても壁にさわれない。


 これは死んで幽霊になっているのだろうか。それとも魂だけの状態になっているのだろうか。


 こんな状態だったら当然、―――実験をしてみたくなる。


 壁にさわれずとも、地面の感覚がある。地面を使って今の状態がどんな状態か考えてみよう。


 まず、足以外でも地面に触ることはできるのか。

 結果、普通にさわれた。


 じゃあ、倒立をしてみよう。

 結果、自分の運動神経がないので無理。


 じゃあ、壁倒立を……壁にさわれない。


 そこから何回も実験をしてわかったのが次のこと。

・多分地面は全身でさわれる

・あと多分自分の体も自分でさわれそう

・多分地面を使ったひと通りの運動はできる

・多分運動神経は変わっていない

・あと今更だけど呼吸している感覚がない


 呼吸していないのになぜ生きられているのかは分からない。まあでも呼吸しなくても生きていけるんだし、この実験は後回し。


 壁にさわれないのと壁への感覚がおかしいの以外、目立った異常はなさそう。……呼吸はしてないが。


 じゃあ次は……自分の体について実験してみよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ