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アイテムが欲しい、ただそれだけ  作者: 秋海棠


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9/10

9.完成した

今回は少し短め、お部屋説明回です。


 希望数の魔石を手に入れてレンタカーも近くで返し自宅に帰ってきた。


 19時頃千葉上級ダンジョンに着いたのに、今は21時過ぎ。

 やはり車での移動は楽だし早い。

 報奨金が入ったら中古車買おうかなと思えるほどだ。

 なんてちょっと夢が膨らむ余裕すらある報奨金額。

 思い出したらニヤニヤしてきた。


 そんなことを思いながらも早くアイテムに魔石を入れたい思いの方が強い。

 だけど、先にお腹が空いたのでドライブスルーで買った牛丼を食べ、楽しみを前にしっかり備える。

 久々に食べたけど本当に美味しい。汁だく最高。

 調理をするのは嫌いじゃないけど、この数日色々あり過ぎて作っている余裕がなかった。主に欲望のまま動いている自分の所為でもあるのだが。


 さて、お腹も満たされ準備も万端、「テント」に魔石をセットしよう。

  

 リビングにスペースをつくり、アイテムボックスから取り出したテントを展開する。

 カシャンカシャンと音を出し、自動で組み上がる様は何度見ても感動だ。


 ファスナーを開け、室内へ。

 まずは何よりも照明!

 玄関のシューズクローゼットの中にある配電盤を開け、購入した魔石を取り出す。

 

 風の魔石(中)を入れると、全体的に空気が循環するようになった気がする。

 魔石がセットされていない段階でも息苦しさは感じなかったけど、これで安心だ。

 光の魔石も全ての部屋分セット。

 そして、まずは玄関に配置された玄関照明と廊下の照明をオンにした。

 

「うわぁ、点いた! 感動ー!!」


 まだ玄関と廊下しか見えていないが、各部屋の扉がくっきり見えて何故か感動する。

 

 そもそも玄関から豪華な作りを選択している私。

 4畳の玄関スペースに土間続きの2畳のシューズクローゼット。

 一人暮らしで、そこまで靴を持っているわけでもないから、全く埋まらないだろう棚を見て贅沢だなと思う。持ってはいないが自転車も置けるくらいスペースがあるから、購入を検討してもいいかもしれない。

 姿見まで付いているので出発前の身だしなみチェックも万全だろう。

 

 玄関をあがり、左手の扉は私のマスターベッドルーム。

 その部屋の扉を開け、すぐ脇のスイッチを押すと、15畳の広々とした空間が広がっていた。入って右奥には3畳の専用クローゼットもある。このクローゼットも持っている洋服や小物類だけでは三分の一も埋まらないだろうけど、季節で分けたり工夫するのが今から楽しみだ。

 しかし、現在使っているベッドはシングルなので、ちょっと寂しい広さだ。

 うん、これも少し大きめベッドの購入を検討しよう。

 

 次は玄関からあがってすぐ右の扉、廊下を挟んでマスターベッドルームの正面の部屋は通常のベッドルームにした。

 8畳+1畳のクローゼット付き。

 これは2部屋同じつくりを並びに配置した。

 一応ゲストルームという括りで。

 もしかしたら家族や友人を招くかもしれないと思ってだ。


 そして、ゲストルーム2部屋目の隣に小さい洗面台付きトイレ。

 トイレには水と風と闇の魔石小をセットする。

 闇の魔石はどうやら下水をなんとかしてくれる為のものなんじゃないかと踏んでいる。

 他にも洗面所やお風呂場、キッチン、ランドリールームにも必要だったからそう思ったが、詳しくはわからない。


 それから各部屋を周り、必要な魔石をセットしていく。

 

 ランドリールームはお風呂とマスターベッドルームとの間に設置、ここでも水・風・闇の魔石小をセット。

 ランドリールームは必要ないかなとも思ったけど、そもそも年中花粉症の私は室内干し一択だった。

 現在の部屋は浴室乾燥があるのでそこに干すようにしているが、浴室がそもそも広いわけではないからあまり量を干せず、リビングに干す場合もあった。

 ならば室内乾燥がついたランドリールームがあれば、洗濯してすぐ干せるし生乾きの心配もなさそうだという安直な考えからだ。

 選んだランドリールームは6畳で、洗濯機置き場、室内乾燥はもちろん、汚れ物をその場で洗えるようなシンク、洗濯物を沢山干せる物干し竿やアイロン台に、畳む用の台なんかも配置されている。

 棚などはないから今あるものを使えばいいかと思うが、収納場所をちゃんと把握できるか今から少し心配だ……いい加減な場所に仕舞いだしたらどこに何があるかわからなくなりそうだ。

 しっかり物の住所を決めねばと心に誓うが、それが出来るかどうかは実際住んでみないとなと今はその現実から逃げる。


 次に、洗面所は脱衣所も兼ねてお風呂場とつなげて、これまた広い4畳。

 3人並んでも余裕な洗面台の上は全面鏡。

 鏡の両端は開く仕様になっていて、細々したものの収納場所となっている。

 棚などはないから、この空間に合った棚を設置したいけど一旦は今使っている部屋の棚を置くこととしよう。

 ここでは水・火・闇の魔石小をセット。

 必要魔石で気づいたかもしれないが、トイレの洗面台とランドリールームのシンクはお湯が出ない仕様だ。

 お湯が出るタイプのものは選択肢にはなかったので仕方ない。


 続きのお風呂場は、2人はゆったり入れそうな浴槽に、広い洗い場。

 浴槽はジェットバスに加え、楽ちん自動洗浄付きにし、洗い場には上部シャワーなんてものも付けてみた。使うかわからないものでもあるなら欲しいと思ってしまった。

 ここでは風・水・火・闇の魔石小をセット。

 

 お次のキッチンも贅沢6畳のシステムキッチン。

 シンクも調理場も広く使えて、コンロは三口。

 食洗機と収納力抜群の大型食器棚も完備。

 ここでも風・水・火・闇の魔石小をセット。

 

 そしてそしてキッチンとつなげたリビングダイニングは、なんと選べる最大の30畳の部屋を選んだ!

 バルコニーなどはないから窓もないんだけど、天井も高くとても開放感のある部屋だ。

 リビング入り口の壁にはインターホンのカメラモニターがあり、録画機能付きで安心。


 しかし、選択しておいてなんだが、独身一人暮らしには贅沢過ぎる部屋を作ってしまった……今後独り確定だというのに。

 まあ、それはいいとして、どの部屋もエアコンもなければ家具も全くないのでガランとした状態だから、これから揃えていくと思うと楽しみでしょうがない。

 しかし、贅沢を選んでしまったが故、掃除は大変そうだ。自動掃除ロボットは必須だろう。

 

 ん? でも待って。

 どの部屋もコンセントが無かったような……


 はい、もう一度確認しましたが、コンセントはどの部屋にもありませんでした。

 前回暗い中確認した時も無いなとは思っていたけど、電気がつけば自ずとつくものと思ってしまった。

 コンセントがなかったら冷蔵庫とかレンジ、ドライヤー、一番必須のエアコンとかどうすれば良いんだろうか……


 家電以外のものは今の部屋から移すとしても、冷蔵庫とエアコンが使えないのは痛いし、炬燵もとなると寒くて凍えるし、夏場なんて熱中症になってしまうかもしれない。

 換気システムが付いているのに温度調整がないのは痛いな。


 コンセントがないなら家電系はやはりアイテムでないとダメなのかもしれない。

 そもそも魔石で動くアイテムなのだから、現代の電気を使う仕様でないのは当たり前か。

 ポータブル電源を購入して今の家電を使用するって手もあるけど、その充電にも一苦労しそうだ。


 家電が使えないのならアイテムを探して集めるしかないのでは?

 いや、こんな夢のようなアイテムを実際に見たら、他にどんなアイテムがあるのか知りたいし、集めたくなるのは自然な感情だと思う。

 収集癖があるわけではないが、この部屋を、いやこの私の城を完成させるにはアイテムを集めるしかない。

 他にはどんなアイテムがあるのか、未来のロボットが出すようなアイテムなんかもあるのかなんて、考えれば考えるほどワクワクしかない。

 『神の声』ありがとう!世界を救うシステムに加え夢のようなアイテムを与えてくれて。

 

 人類滅亡が500年後に迫ってると言うことだが、私はアイテム集めを優先していいだろうか?

 魔王を倒すのは勇者って様式美はきっと健在でしょ?

 私は勇者ではない。ただの幸運で上級を攻略しただけの女だ。

 自分勝手と言われようと自分の欲しい物を集めよう。


 ただ、アイテムを手に入れるにはダンジョンボスを倒すか、IDCで購入するか。

 報奨金だって、オークション落札額だって入ってくるけどそれにも限度がある。

 全てのアイテムを購入で済ませられるとは思わないし、上級アイテムに至ってはほぼ世に出回ることはないと思う。

 ならば自分で攻略する以外の道はないのではないだろうか。

 でも、赤竜以外と対峙した事がないから、まずは自分がどのくらい戦えるのか確認してみる必要があるな。

 それは近くの初級ダンジョンで確かめよう。


 しかし、ダンジョンよりも先に税務署へ行かねばと、急に思い出して焦った。


 

 

お読みくださりありがとうございます。

引き続き宜しくお願いいたします!

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