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アイテムが欲しい、ただそれだけ  作者: 秋海棠


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20.統括本部だった

短めです。


 オークションのこと、すっかり忘れてた。


「来月の7日に決定いたしました。当日は月姫さんもご参加されますか?」


「行きたいです!」


 オークションなんてこの歳まで経験したことがない。

 それに自分が出品したものがいくらで落札されるのかとても気になる。

 ちょっとすごい金額になりそうなのはわかっていて怖いけど、結局知ることになるのだから、その場で見届けたい。

 もし手に入りにくいアイテムなんかが出て、金額に余裕があれば落札も経験してみたい。

 まあ、まず無理だとは思うけど。


「わかりました、用意しておきますね。開催時間は13時からです。美術品なども併せて出品されますので、恐らくミスリルの開始時間は17時頃になるかと」


 IDC主催のオークションだから、てっきりアイテムばかりなんだと思ってたら美術品も取り扱うのか。

 森田さん曰くミスリルが大トリではあるけど、結構な美術品も出るとか。

 それなら私のミスリルが霞むくらいの商品も出品されるかも。

 そうすれば話題もそちらに持っていかれるから丁度いい!


「良かった、ミスリルだけが目立つとちょっとやだなとも思ってたので」


「いえ、目立ちますよ?」


「……」


 そうですか。

 まあ、珍しいものを出品してるんだから目立つわな。

 まあ、もういいやオークション楽しもうという気になっている。


「オークション開催までまだ日はありますが、それまではダンジョンへ?」


「はい、さいたま中級ダンジョンの「コンパクト冷蔵庫」が欲しくて」


「「コンパクト冷蔵庫」ですか……現在在庫はなさそうですね。あれはとても人気ですし、攻略するとなると、伺った月姫さんのレベルでは少し厳しいのではないでしょうか?」


 私の今のレベルはこの間初級ダンジョンで少し戦っても上がらず43のままだ。

 レベル50以上が中級ボスの挑戦目安だと、今森田さんから聞いた。


「50以上……無理でしたね」


 ダメなこともないそうだが恐らくライフが一つは減りますよと言われてしまった。


 恥ずかしくてちょっと泣きそうだ。

 かなりダンジョンを甘くみてた。

 多分赤竜に運よく勝ってしまったことと、その後初級のボスをなんなく倒して調子に乗ってしまっていたのだ。


「じゃ、「可動掃除機」を狙いに鳥取に行こうかと思います……あれは確か初級ダンジョンの初回クリア報酬でしたよね?」


「はい、初級のダンジョンですね。今でしたらこの本社でも購入できますよ?」


「えっ!? ここでも購入可能なんですか!?」


 森田さんがPCを操作しながら教えてくれたが、まさかここでも購入可能とは。


「はい、IDC日本の統括本部ですから。基本はその土地土地での買取や販売となりますが、在庫が複数ある場合統括本部に送られてきますし、《挑戦者》の方が一度持ち帰り、やはり買取を依頼するとなった時にこちらを利用する事が多いですね」


 あ、そうか。だから茨城IDCの鮫島さんは「売るならうちで!」と言ってたのかと今更。

 持ち帰ったけどやはり手放したいとなったら近場に持って行くもんね。

 だけど、魔石購入の時もそうだったけど色々制約があるとかで、セキュリティ上、魔石中以上は上級ダンジョンがあるIDCでしか取引できないし、中級攻略アイテムも獲得場所か、各都道府県、上級ダンジョンのあるIDCでの取引に限られてしまうらしい。

 でも、このIDC日本支部の本社(統括本部)では全て取り扱い可能なんだそうだ。

 知らないことが沢山出てきたけど、今知れて良かったし、所属の《挑戦者》になって正解だったかもと思えた。



「色々取り扱っているんですね……」

 

 今は、私でも閲覧可能な取り扱い在庫一覧を見せてもらっている。

 欲しいものが山ほどあり、絞るのに一苦労しそうだ。

 だけど、この場で買って揃えるって言うのもなんか違う気がしてしまう。

 中級攻略は今のところ難しいけど、初級で欲しいのならその土地に行って手に入れたい。

 でも一つ、今私に必要なアイテムを見つけた。


「この「シューズ」良いですね!形状を変えられるんだ!ランニング用やトレッキングにレインブーツにも、これ購入できますか!?」


「はい、初級のアイテムですね。少しお待ちください」


 そう言って森田さんは一度部屋を退室した。

 

 靴は大事だ!

 前に履いていた革のよくわからないブーツはちょっと動きづらかった。

 これは手に入るなら今のうちに手に入れておきたいアイテムだ。

 ボクシングはやった事ないけど、ボクシングブーツとかだと動きやすいんじゃないか?

 あとはミリタリーブーツ?

 選べるかわからないけど、手に入ったら調べてみよう。


「お待たせいたしました。今購入いただけるのはこちらの3点です。こちらの2点はすでに形状が選択されており変更不可のもの、こちらが未使用のものです。使用済みは5万円、未使用品は10万円です」


 すでに使用済みだと変更できないのか。

 そして、どちらも高い!


「鑑定してみても良いですか?」


「はい、どうぞ」


 アイテムボックスから「鑑定鏡」を取り出し、一つずつ調べていった。


 一つ目


【シューズ(初級)】

【三タイプ選択可、サイズ自動調整、消臭・除菌機能搭載】

【固定タイプ:パンプス・レインブーツ・ランニングシューズ】

【タイプ選択変更不可】

【必要魔石:風・光・闇 各(小)1点】


 二つ目


【シューズ(初級)】

【三タイプ選択可、サイズ自動調整、消臭・除菌機能搭載】

【固定タイプ:ミリタリーブーツ・サッカースパイク・ランニングシューズ】

【タイプ選択変更不可】

【必要魔石:風・光・闇 各(小)1点】


 三つ目


【シューズ(初級)】

【三タイプ選択可、サイズ自動調整、消臭・除菌機能搭載】

【タイプ選択可】

【必要魔石:風・光・闇 各(小)1点】


 うん、この機能なら納得の値段だ。むしろ安いとすら思える。

 サイズ自動調整がまず凄すぎる。

 足の大きい私は気に入った靴でもなかなかサイズが見つからないことが多かった。

 それの心配がまずいらない。自動調整最高だ。

 しかも三つもタイプが選べるんだから普段使いと戦闘とで分けられるのは良い。

 消臭・除菌までなんて至れり尽くせり。

 使用済みの二つ目は良いかもと思ったけど、サッカー経験がないし、見るなら良いが今のところやる予定はない。

 ならば。


「やはり新品を購入したいです!」


 一から選べるし、選ぶ楽しみもある。


「承知しました。必要魔石も共に購入で問題ありませんか?」


「お願いします」


 そうして私はアイテム「シューズ」を手に入れた。

 ちなみにこれは都内の目黒区第五初級ダンジョンの攻略アイテムらしい。


 森田さんと諸々の手続きを済ませ、「シューズ」をゲット。


「では、次は鳥取に行ってきます! オークション1週間前にはこちらに戻ってくるようにしますね」


 と言ってこの場を後にした。

 もちろん、森田さんとはしっかり連絡先を交換してある。



お読みくださりありがとうございます。

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