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21 ギリニス王国とナリア王国の因縁

ここまでご一読いただきありがとうございます。

本文に組み込むと場面場面での説明がややこしくなるので

ギリニス王国とナリア王国の歴史を別記しています。


何時の何処の世界でもいくつもの国が存在する限り

大なり小なり国同士の争い事というのは避けられない。

ギリニス王国とナリア王国も例外ではなかった。


500年前、ギリニスによって召喚された勇者が魔王を倒し

それから暫くは周辺のどの国も荒れ方に違いはあったが

国土の復旧に力を入れた。


国土が元の姿に戻ってくると国政にも余裕が出てくる。

そんな中隣の芝生が青く見えてくる者もいる。例えば無能な為政者など・・・


ギリニス王国は犠牲も厭わず先頭に立って魔王討伐を行った事にも見て取れるように

国政も王国国民の生活向上第一を理念に掲げていると言ってもいい。

国の未来まで念頭に置き資源の確保、産業、人材育成に力を入れてきた。

他国との国境に近い辺境の地では特に森林資源、農産物

その他鉱物資源の保護にも力を入れた。


しかし隣接するナリア王国の国王を始めとする上級貴族たちは

自分たちの生活第一、贅沢はして当たり前という考えの持ち主たちばかりであった。

よって、少し国が持ち直してくると資源保護どころか既存する物は

手当たり次第に消費していった。

気付いた時には周りの国は次第に元の豊かさを取り戻していたが

自国は衰退の一途を辿っていた。


そして隣の青い芝生を手に入れる為

愚かにも隣国ギリニス王国に戦争を仕掛けた。

その結果、約300年前に奪い取ったのが国境を接した現ハドソン領である。

しかし、多くの犠牲の上に手に入れた豊かな領土の管理者を

自国の愚かな貴族に挿げ替えた事により

当初それなりに豊富であった資源は瞬く間に枯渇してしまった。


時をおく事約100年

ギリニス王国保有の勇者の遺産が何者かの手によって奪われた。


勇者の遺産は200年前当時、ギリニス王国だけでなく近隣諸国にとっても

その価値を認めた宝であった。


この盗難事件の発覚と時を同じくして、ある貴族の伝手で神殿に雇われた

使用人が行方知れずとなった事で事件の容疑者とされた。

当然口利きした貴族も疑われ取り調べなどの追及を受けた。


しかし”実行犯は捕まらず証拠が不十分である為、窃盗の罪には問えない”

という記録が残っているだけでその後没落したこの貴族家の消息は不明となっている。


盗難騒動の最中にナリア王国の密偵と名乗る者が

略奪された勇者の遺産の一部を情報の証拠として差し出し

ギリニス王国に対し多額の報酬供与を条件に

遺産はハドソン領に持ち込まれ隠されていると密告した。


何も手がかりが無い中、藁にも縋る思いで情報を信じ

あっさりと調査の要求を受け入れたナリア王国を不審に思いながら

密告の場所の捜索を行ったが遺産の発見に繋がる物さえ

見つける事は叶わなかった。


ナリア王国は”諸外国に対しての自国の信頼と名誉を傷つけられた”と主張し、

慰謝料として現オルコット領を引き渡すよう要求。

”嵌められた”と主張するも何の証拠も示せず証明する事は不可能。

”盗まれた方が悪い”というナリア王国からの屈辱の言葉も受け

長い話し合いの結果、結局オルコット領はナリア王国の手に渡った。


しかしいくら愚かな為政者でもさすがに同じ轍は踏まない。

領土の維持管理・経営に手慣れた領主・領民については現状維持での譲渡を要求し

領地名もそのままにナリア王国の一部として高税を掛けて管理する事にした。


しかし属する国は変わってもそこは優秀な為政者の国ギリニスの元領主の血筋。

愚鈍なナリア国為政者相手に200年の長い時を掛け

少しずつ自領に有利になるように国との取引内容を変えていき今に至る。



200年前には確かに勇者の遺産とされるものが由緒ある神殿に保管され

逸話も数知れず残っていた。

当時は伝説と言われていた500年前の勇者の功績も

それを証明して来た遺産を失ってからは庶民の間では御伽噺となり

遺産盗難の騒ぎに関係した家系の者以外では遺産の存在さえ

知る者も僅かしかいない。


しかし詳しい経緯は曖昧でもオルコットがナリア国に渡った事実は記録にも

残っており

今の世でもオルコット領は元々ギリニス王国領土の一部であったと知る人は多い。




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