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第十二話 想像を越える婚約者の言葉

 ムッとした表情の国王陛下とオーギュドリュネ殿下。


 すると継母が、


「ルナディアーヌよ。あなたはオーギュドリュネ殿下になんというおそれ多いことを言うのです。今すぐ謝りなさい!」


 と厳しい口調で言ってきた。


 それに対しわたしは、


「何をおっしゃいますか? わたしは建前で話をするのは避けましょうと言っているだけですわ。それなのに、なぜそういうことを言われるのです? 今までの話を聞いていなかったのでしょうか?」


 と言い、そして、継母を嘲笑する。


「母に向かってその態度は何ですか!」


 継母はわたしに向かって叫ぶ。


 これに対し、


「あなたのことを母と思ったことは一度もございません!」


 と叫び返した。


「二人とも、ここは国王陛下と王妃殿下の御前ぞ!」


 オーギュドリュネ殿下は、わたしたちを止めに入った。


 そして、オーギュドリュネ殿下は国王陛下に、


「父上、このように、ルナディアーヌは、自分のイジメや失政を反省するどころか、開き直って反撃してきました。ある程度は予想していたとはいうものの、これほどまでとは思いませんでした。わたしとしては、ルナディアーヌが今までのイジメや失政について、婚約破棄までにしたいと最初は思っておりました。しかし、ルナディアーヌは反省をしようとしていません。この一年でルナディアーヌは大いに領民を苦しめてまいりました。そして、わたしの婚約者となったことで、ルラボルト王室の権威にも傷をつける結果となりました。反省をしようとしていないので、このままボワデシャール公爵家の当主でいたのでは、失政を続けることになるでしょうし、周囲のものをイジメ続けることになるでしょう。それは絶対に防がなくてはなりません」


 と言った。


 国王陛下は、


「お前の言う通りだ。ルナディアーヌは反省する様子がない。婚約破棄だけと言うわけにはいかないな」


 と言った。


 わたしは、


 二人はいったい何を言っているのだろう?


 と思った。


 反撃しなければと思う。


 しかし、オーギュドリュネ殿下は話をし終わっていない。


 話が一区切りするのを待つ必要がある。


 オーギュドリュネ殿下は、


「ありがとうございます」


 と言った後、続けて、


「王室の権威に傷をつけたことは、許しがたいことです。とはいうものの、わたしとしては、ルナディアーヌが反省さえすれば、このような結論にはならないと思っていました」


 と言った。


 それに対し、国王陛下は、


「わたしの意見と同じようだな」


 と応える。


 どういうことなのだろう?


 ボワデシャール公爵家の当主をわたしから他のものに変えるということだろうか?


 いや、それだけではなさそうだ。


 ボワデシャール公爵家からの追放を考えているのだろうか?


 そんなことはさせない。


 わたしはボワデシャール公爵家の当主。


 いくら国王陛下やオーギュドリュネ殿下といえども、その命令には絶対に従わない!


 そう心に強く思っていたわたし。


 しかし、オーギュドリュネ殿下の言葉は、想像をはるかに越えるものだった。


「父上、それではわたしから正式に奏上させていただきたいと思います。ルナディアーヌはわたしオーギュドリュネの婚約者でありながら、周囲のものにイジメを行い、ルラボルト王室の権威を傷つけてまいりました。そして、領地では重い税を取り立てて失政を行い、領民を苦しめて、ここでもルラボルト王室の権威を傷つけてまいりました。それなのに、ルナディアーヌはわたしの婚約者としての自覚がなく、全く反省をしようとしません。それどころか開き直っております。したがって、わたしオーギュドリュネは、涙を飲んで、ルナディアーヌをボワデシャール公爵家から追放し、その後、処断することを奏上するものでございます」


 オーギュドリュネ殿下は、涙声になりながらそう言った。


「面白い」


「続きが気になる。続きを読みたい」


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