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第十話 国王陛下のお言葉

 わたしは、


「いい加減にしてください、オーギュドリュネ殿下! 学校の人たちや、わたしの母、そして、ルゼリア、それだけではなく、ボワデシャール公爵家の人たち、と言った人たちの讒言を信じなされて、わたしの言うことなど全く聞く耳を持たないというのは、あまりにも婚約者であるわたしに失礼だと思います」


 と言った。


「どこか讒言なのだ? きみの周囲の人たちはみなきみが傲慢だと言っている。むしろきみにその自覚がない方がはるかに問題だとわたしは思っている」


「では、わたしの言うことは一切お聞きなさらないと?


「そうだ。時間の無駄だ」


「オーギュドリュネ殿下……」


 わたしの怒りは頂点に達しつつあった。


「わたしはあなた様がこんなにも讒言を信じる人だとは思いませんでした。普通であれば、わたしが発言する場を与えるものだと思います。わたしとしては、あなた様にとても幻滅しているところでございます。それでも栄光あるルラボルト王国の王太子殿下なのでしょうか? わたしを捨て、ルゼリアを婚約者にするようでは、きっとルラボルト王国は立ち行かなくなります。あなた様には王太子殿下としての資質があるとは思えません。わたしとの婚約を破棄したことをきっと後悔されるでしょう!」


 強い調子でわたしはそう言い切った。


 さあ、反論してくるのであれば、いくらでも相手になってあげるわ!


 そう思っていると、今まで黙って聞いていた国王陛下が、


「ルナディアーヌよ、きみはルゼリアがこれほど厳しくきみのことを批判しているというのに、その批判を受け入れるどころか、反撃をしてくるのだね」


 と厳しい調子で言った。


 国王陛下が何と言ってきても、わたしは言いたいことは言わなければならない”


「国王陛下、お言葉ですが、わたしに言われるだけのことをオーギュドリュネ殿下はわたしに対してされているのです。まだまだ言い足りないところですし、これくらいの反撃ならば、許されると思っています」


「わたしはオーギュドリュネより、きみとの婚約破棄のことを伝えられた時、それを一度は止めた。しかし、それでも婚約を破棄したいというので、きみを今日ここに呼んで、わたしとしても見極めようとしたのだ。もし、わたしが評価できる人であれば、オーギュドリュネに対してもう一度考え直すべきだと言うつもりだったのだ。しかし、残念ながら、きみはオーギュドリュネが言っていた通りの人だった。ここまできたからには、もう婚約を破棄するしかないと思っている」


 国王陛下からも婚約破棄と言う言葉が出てしまった。


 わたしはガックリしてしまう。


「そして、きみにはもう一つ言っておかなくてはいけないことがある。それは、公爵家当主としての失政だ。このことは、ルラボルト王国の国王として、指摘をしておく必要がある」


「失政ですか? それはどういうことでございましょう?」


「きみはそのことを認識していないのか? 為政者としてもきみはなっていない人だ」


 あきれた表情の国王陛下。


 なぜそういう表情をするのか、わたしには理解ができない。


 するとオーギュドリュネ殿下は、


「ではわたしが教えてあげよう。きみは領民から重い税金を取り立て、贅沢三昧の生活をしていた。その為、領民の多くは生活に困窮しているという話を聞いている。領民たち領主というものは、領民の幸せを考えた政治をしなければならないというのに、きみはその根本的なところを間違えているのだ。父上のおっしゃる通り、失政としか言いようがない。いったい何をやっているのか、とわたしはきみに対して言いたくなる」


 と言った。


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