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日本全国鐵輪巡礼 ~駅夫と羅針の珍道中~  作者: 劉白雨
第拾話 諫早駅 (長崎県)
84/180

中書き 其之壱


 「日本全国鐵輪巡礼~駅夫と羅針の珍道中~」をお読み頂いてありがとうございます。

 旅寝駅夫と星路羅針の旅も、漸く第拾話に漕ぎ着くことが出来ました。偏に皆さんが読んでくださるお陰です。心から感謝申し上げます。


 この「日本全国鐵輪巡礼」はいかがでしょうか。楽しんで頂いてますでしょうか。

 ここで、感謝の意味も込めて、少し余談として裏話をさせていただきます。


 元々、旅行記を書きたかったのですが、実際に自分で出掛けるのもままならず、それなら小説の中で出掛けようと思い至り、妄想一人旅を書き始めたのですが、どうせなら相棒を連れて行きたいと思い立ち、「東海道中膝栗毛」にヒントを得て、男二人の気ままな旅を書くことにしました。

 弥次郎兵衛と喜多八のように、長屋ならぬアパートに住む二人が旅に出るというのも良かったのですが、ここは気の置けない幼馴染みの二人としました。やはり気心の知れた者同士の方が旅に深みが出るし、楽しくなると考えたからです。

 実際ここまで二人の旅を描いてきて、天真爛漫で少し天然だが面倒見が良く好奇心旺盛な旅寝駅夫と、知識豊富で生真面目だが駅夫を精神的に頼っている星路羅針が、楽しく、仲良く、喧嘩もせずに旅を続けてくれているのは、本当に良かったと思っています。


 この物語の肝である、ルーレット旅というのは、色んな所に発想の種はありました。

 元々時刻表を見るのが好きだった自分が、行き先をランダムで決めて、そこまでの旅程を組むなんてことを子供の頃からしていたのが始まりと言っても良いと思います。

 お金のことなんか気にせず、新幹線や特急は乗りたい放題、想像の中で何度もグリーン車にだって乗ってました。

 そんなランダムの旅が、今では貧乏神が出てくるテレビゲームにも、日本地図にダーツを指すテレビ番組にも、ネットの動画サイトなんかにも、似たような形式の配信があったりするので、ちょっと出遅れた感、後出し感は否めませんが、子供の頃からの夢を小説という形にして、旅寝駅夫と星路羅針の二人に託して実現出来ているのは嬉しい限りです。

 今は、当時と違って、ネットで検索すれば、街並みも、食べ物の味も、観光地の匂いや音、そのすべてを知ることが出来ます。想像で旅行していた当時に比べたら、まさに隔世の感です。私も二人と共に旅を楽しむことが出来ているのは、嬉しい限りです。


 さて、近江今津駅から始まったこの鉄輪巡礼のルーレット旅も、ここまでは、西日本、特に九州を訪れることが多かったのですが、第拾壱話からは、いよいよ東北の秋田県にある、刈和野駅に舞台を移します。この旅初の東北地方で、私も楽しみにしています。


 巫山戯合い、じゃれ合う「子供おじさん」のような二人の関係も、この旅を通して、互いのことを再認識し、新たな一面を知って、仲を深化させているようで、私もこの二人の関係が今後どう発展するのか、どう変わっていくのか楽しみで仕方がありません。


 今後は、諫早で偶然知り合った新たな旅仲間の平櫻佳音も加わり、旅がより賑やかになり、更なる珍道中の様相を呈してきそうな予感がします。

 新たにマドンナを加えたこの一行は、果たしてどんな旅をしてくれることやら、私も予測がつきません。ここから新たな旅が始まると言っても良いでしょう。新章突入と言ったところでしょうか。

 是非、三人の旅路を、今までどおり地図とガイドブック、いや今の時代はネットですね、を片手にご一緒にお楽しみください。


 「日本全国鐵輪巡礼~駅夫と羅針の珍道中~」を、今後ともご愛読の程よろしくお願いいたします。



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