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日本全国鐵輪巡礼 ~駅夫と羅針の珍道中~  作者: 劉白雨
第拾参話 関内駅 (神奈川県)
118/181

拾参之壱


 鯰料理を堪能した旅寝駅夫と星路羅針、平櫻佳音の三人は、店を後にし、栃木駅に到着した。

「この後のスケジュールですが、コースは変わりませんが、1時間ほど後ろ倒しになります。栃木を12時13分発なので、後3分後に出ます。両毛線で小山に行き、上野東京ラインで横浜へ行って、京浜東北・根岸線で関内に向かいます。到着予定は15時前になります。詳細はメールしてありますので、後で確認しておいてください。駅夫も良いな。」

 羅針は食事中にリスケした行程を駅夫と平櫻に説明する。

「分かりました。」

「おう。了解。」

 平櫻と駅夫が応えた。

「じゃ、乗り遅れるといけないので、ホームに上がりましょう。」

 羅針が平櫻に言って、駅夫にも目配せする。


 三人は、コンコース手前にあるJR乗り場の改札口を抜け、ホームへと上がる。

 一昨日来たばかりのホームを、既に懐かしく感じている。それだけ栃木での時間が濃密だったのかも知れない。

 静和駅周辺には何もないと、羅針はそもそも観光することを放棄し、栃木駅周辺での観光に重きを置こうとした。静和には富士山登山でお茶を濁すつもりだった。他にも栃木駅周辺だけではない、栃木花センターや太平山おおひらやまなど、いくつか観光地の候補はあった。平櫻とも相談の上、駅夫の反応を見ながら決めるつもりでいたのだ。

 だが、結局駅夫の希望もあり、静和駅周辺をじっくりと一日掛けて散策し、今日もこうして朝から遊覧船観光を楽しんだ上、鯰料理まで堪能してきたのだ。ただ見るだけの観光ではない、自分たちが考え、感じ、思索する観光である。図らずも、羅針にとってはこの上ない充実感を持っていた。

 

 しかし、駅夫にとっては違った。駅夫は何もなくても良いと言った。そもそも駅夫にとっては観光が重要なのではない、このルーレット旅という枷の中で、羅針と旅を楽しむことの方が重要なのだ。だからこそ、おざなりの観光コースに異議を唱え、敢えて何もないという静和駅周辺を散策することに拘ったのだ。

 駅夫にとってこの旅は、道中、互いが歩んできた人生を振り返り、互いに過去を清算する旅にしたかったのだ。これから始まる老後の余生を後悔なく送るための準備として、駅夫はこのルーレット旅を思いついたのだ。男二人の気ままな旅だ。できるだけ長く、色んなところに羅針を連れて行ってやりたい。そんな思いがルールに固執させていたのだ。


 駅夫にとって、平櫻の同行は大きな誤算だった。男二人の気ままな旅に割り込んできた、はっきり言えばお邪魔虫であったのだ。

 最初は警戒した。あまりに唐突な申し入れに、作為すら感じたのだ。だが、羅針が駅夫以上に彼女を警戒し、契約書まで用意して彼女を遠ざけようとしたのだが、そんな思惑はどこ吹く風とばかりに、彼女はあっさり契約し、すぐに二人についてきてしまったのだ。

 しかし、彼女の存在が二人に大きな影響をもたらした。コミュ障の羅針は最初こそ体調を崩し、危うくこの旅を続けることが出なくなるかとも思ったが、その懸念も杞憂に終わり、むしろ今は、彼女と楽しそうに話をしている羅針に、駅夫は驚くばかりである。

 話の内容は色気のない議論や趣味の鉄道とカメラの話ばかりのようだが、予定を話し合ったりしているうちに、だいぶ打ち解けているようだ。ある意味コミュ障の過去を羅針は清算しているのかも知れない。そういう意味では、平櫻の参加は、駅夫にとって嬉しい誤算ではあった。


 平櫻にとっては、この旅に参加できたことは良かったと思っている。神様の思し召し、運命のようなものを感じていたからだ。なぜなら、思い出しても顔から火が噴き出しそうな出会いから、諫早公園での再会を経て、旅に同行すると申し出てしまい、それを快く承諾して貰ったのだ。契約書などというハードルもあったが、平櫻にとってはそんなものはハードルにすらならなかった。そんなこんなで、こうして、二人に同行することが出来たのだ。成り行きとはいえ、人生最大の大博打でもあったのだから、これを運命と言わずして何というのだろう。平櫻にとってはこれが人生の大きな転換になるかも知れないという、予感がしていたのだ。


 三人三様で、それぞれの思いを以て、このルーレット旅を楽しんでいた。

 静和駅、そして栃木駅での観光は、そんな三人に色んなことを考えさせる時間となった。だからこそ、この2泊3日は濃密な時間となったのかも知れない。


 いつも感じるのだが、観光を終えてその地を離れる時の後ろ髪を引かれる思いは、何度味わっても物悲しいものである。その上、今回の静和、栃木は三人が色んなことを考えさせられた場所でもあったので、その思いは余計に強くなっていた。


「なんか、寂しいな。」

 駅夫がぼそりと呟く。

「ああ。後ろ髪を引かれる思いって言うけど、まさにそんな気分だ。」

 羅針もそう言って頷く。

「また、訪れたいですね。あの、船頭唄もまた聞きに来たいですし。美味しいものもまだあるみたいですし。」

 平櫻もそう言って笑顔になる。

「やっぱり平櫻さんは花より団子だね。」

 駅夫がそう言って笑う。

「もう、折角思い出に浸ってたのにぃ。」

 平櫻は駅夫を詰る。

「ごめん、ごめんって。」

 駅夫が手を合わせて謝る。

「ほら、二人とも電車が来るから。」

 接近放送が鳴り始めると、羅針が二人に巫山戯るのを窘める。


 やがて、211系が入線してきた。側面に黄色と緑色の矢絣柄やがすりがらが描かれた、211系3000番台A28編成である。羅針は慌ててカメラを向けて写真を撮り、平櫻もカメラを向けて動画を撮っていた。

 中に入ると、座席にも矢絣柄と、何かのマークが描かれていた。

「羅針、これ何だ。なんか特別な車両なのか。」

 平櫻に続いて乗り込んだ駅夫が、座席のデザインを見て、羅針に尋ねた。

「そう。これは、211系3000番台A28編成と言って、生糸や絹織物の輸送を担ってきた両毛線のイメージ発信のために、2021年から走っているんだよ。その上下に引いてある矢のような柄は矢絣柄と言って、織物のかすりに用いられる矢羽根のデザインで、黄色は両毛線のラインカラー、緑色は沿線の山々をイメージしているらしいね。

 そこに描かれているそのマークは、沿線の市花をデザインしたマークで、左から前橋市まえばししの薔薇、桐生市きりゅうしのサルビア、栃木市の紫陽花、小山市の思川桜おもいがわざくらがデザインされているらしいよ。」

 羅針がさっと説明する。


「まさか出会えるとは思いませんでした。」

 平櫻が少し興奮気味である。

「どうして。そんなに珍しいの?」

 駅夫が平櫻に尋ねる。

「ええ、このデザインがされているのは、この車両しかないんですよ。だから、滅多に出会うことないんですよ。」

 そう言って平櫻が説明する。

「へえ、そうなんだ。それじゃ、俺も後で写真を撮っとかなきゃ。」

 駅夫はそう言って、いつもの通り前面展望のかぶりつきへ行った。

 羅針と平櫻は、そのままマークが描かれたロングシートに座った。


「まさか、この車両に乗れるとは思いませんでしたね。」

 羅針が平櫻に言う。

「本当ですね。ビックリしました。結構話題になりましたからね。一度は見たかったんですよね。両毛線は2回ぐらい乗りに来てるんですけど、2回とも不発でしたから。三度目の正直って本当にあるんですね。」

 平櫻が本当に嬉しそうに、他の乗客に配慮しながら、車内も動画に収めていた。

「まさに三度目なんですね。それは何とも幸運でしたね。」

 羅針もことのほか自分のことのように、気分が良かった。


 10分程で、列車は新幹線の高架下にある両毛線専用のホームへと入線していく。相変わらずここは薄暗くて、じめっとした雰囲気の場所だが、乗客の入れ換えが終わると、三人は思う存分この矢絣柄があしらわれた211系3000番台A28編成を、ホームから写真や動画に収めていった。


 満足した三人は、階段を上がり、これから2時間に及ぶ長時間乗車になるので、念のためにお手洗いを済ませた。

 新幹線乗換口を通り過ぎて、コンビニで軽くおつまみとビールを買うと、跨線橋を通って12番線のホームへと降りた。


 駅夫はやはり前面展望狙いか、ホームの先端へと向かう。羅針と平櫻もそれを追うように付いていく。

 土曜日のせいなのかは分からないが、昼間のこの時間でも乗客はかなり多く、すでに並んで待つ人が何人もいた。

 乗り換え時間は20分程あり、写真を撮ってお手洗いとコンビニに寄っても余裕で間に合った。


 やがて接近放送の後に、E233系3000番台のオレンジとグリーンの帯が入った、湘南色と呼ばれる車両が15両編成で入線してきた。ここ数日、新幹線を除いて、これほどの長い編成を見てこなかった三人は、その長さに驚いてしまった。平櫻は特に普段これだけの長い編成を地元でも見ることがないため、流石東京を走る列車は違うなと、感動していた。


 この上野東京ラインとは、もちろん路線名ではない。東北本線、高崎線、常磐線と東海道本線を相互直通運転する運行系統名であり、更に接続する路線へ延伸運行もしている。

 2015年に東北本線の東京 ─ 上野間が延伸し、東海道本線と接続したことで、運行を開始した系統で、現在1都8県に及ぶ運行範囲を持つ。また一部の特急は宮城県の仙台駅まで運行しているものもある。

 この上野東京ラインが開通したことにより、埼玉、北関東方面と神奈川、東海道方面の相互移動が乗り換えなしで出来るようになり、山手線や京浜東北線の混雑解消に大きく寄与した。また新宿を通る湘南新宿ラインの利用も可能なことから、分散乗車も可能で、混雑緩和に一役買っているという。


 三人が乗る上野東京ラインは、このうちの宇都宮うつのみや駅発、平塚ひらつか駅行きの列車である。列車はまず宇都宮線を走り一路東京へと向かう。この宇都宮線とは、東北本線の東京駅から、栃木県那須塩原(なすしおばら)市にある黒磯くろいそ駅間の愛称で、もちろん上野東京ライン同様路線名ではなく運行系統名である。

 東京駅からは東海道本線に乗り入れし、平塚まで向かう。

 三人は途中の横浜駅で京浜東北・根岸ねぎし線に乗り換え、目的地である関内駅へと向かうことになる。


 1号車はセミクロスシートになっていたため、かぶりつきに行った駅夫を除いて、羅針と平櫻はクロスシートに座った。幸い席はいていたため、同席する人はいなかった。二人は窓側に向かい合って座った。

 列車は小山駅で4分程の停車時間があり、二人が席についてもまだ出発しなかった。


「開けちゃいましょうか。」

 羅針がビールを持ち上げて、平櫻に提案する。

「良いですね。」

 そう言って平櫻も買ったばかりのビールを取り出す。

 二人は、前面展望にかぶりついている駅夫をそっちのけで、酒盛りを始めてしまった。

 つまみは、まず、宇都宮餃子からである。野菜を多くすることで肉の旨味を閉じ込めていると言われる宇都宮餃子は、やはりビールにはぴったりである。

 二人は、缶を開けて乾杯すると、グビグビと飲んでは、餃子を抓んだ。

 列車が漸く時間になって発車する頃には、完全に二人は呑みモードになっていた。


 そんな三人を乗せた列車は一路東京へ向けて走り出した。

 暫くは進行方向右側に走る新幹線の高架と併走していく。やがてその新幹線は左側にクロスすると、どこかへ消えていった。列車はそのまま真っ直ぐ東京へと向かう。

 沿線には一戸建ての住宅街が建ち並び、時折畑なども散見される。このあたりはまだ田園が広がる地域のようである。


 野木のぎ駅を出ると、いよいよ栃木県から茨城県へと入る。道路と違って案内の看板がある訳ではないのだが、羅針が地図を起動しながら沿線風景を眺めていたので、今どの辺りを走っているのか、文字通り手に取るように分かった。

 茨城県に入って現れた高架の古河こが駅は、茨城県で最初に開業した駅である。所在する古河市を、工業地帯として、また東京のベッドタウンとして大きく発展させた立役者の駅でもある。


 平櫻に断りを入れてから、羅針は駅夫のところへ行って、声を掛ける。

「駅夫、この駅は茨城県で最初に出来た鉄道駅な。それと、この駅を出ると、利根川を渡るんだけど、そこに架かる橋が、利根川で最初に架かった橋だから。あっ、ただ、今架かってるのは二代目だから、初代がという話な。綺麗なワーレントラス橋だから、動画に収めても良いと思うぞ。」

 そう言って、羅針がこの後現れる利根川橋梁について教えてやる。

「おお。ありがとな。」そう言って振り返ると、羅針の手に収まっている缶ビールを見て「お前酒飲んでるだろ。」と詰る。更に平櫻を見ると、彼女も缶ビールを片手にしているのが目に入り、「お前ら、俺を差し置いて。ったく。」と言いつつも、「まあ、楽しんでやってくれ。俺は景色を楽しむから。」そう言って、呆れたように再び前を向いた。


 席に戻ってきた羅針は、平櫻に「呆れられてしまいました。」と報告した。

「まあ、仕方ないですね。旅寝さんは私と違って団子より花のようですから。」

 そう言って、平櫻はコロコロと笑った。

「あれ、さっきのあいつの言葉、まだ根に持ってます?」

 羅針が鎌を掛ける。

「根に持つなんてとんでもないですよ。むしろ恨みを肥料にして、大樹になってます。」

 平櫻は、冗談半分でそう言うと、ケタケタと笑い出した。

「あいつも災難だな。」

 そう羅針は言うと、一緒になって笑った。


 列車は、古河駅を出るとすぐに地上に降りた。

 やがて線路が大きく右へカーブしながら、再び高く上がっていくと、羅針が先程駅夫に予告したとおり、色褪せた青い鉄橋が現れた。全長753mの利根川橋梁である。

 この利根川橋梁の初代は単線で始まり、災害による修復や、複線化、電化等に伴う改修を経て、1980年まで供用されていたが、老朽化に伴い二代目が建設され、1980年に下り線を、翌1981年に上り線の供用を終えて、初代の役目は終わった。

 現在の二代目は9連桁のワーレントラス橋で、その美しさは橋梁ファンのみならず鉄道ファンを惹きつけて止まない。


「この利根川橋梁は本当に美しいですね。規則正しく並び、鈍く光り輝くこの鉄骨。無骨でありながらも、スマートに架かる様子が、その力強さの中に優雅さを感じるんですよね。それに、この橋梁を渡る列車の音も、良いんですよね。歴史の重みを感じるし、旅情を掻き立てられますよね。」

 平櫻は、窓の外に流れていく鉄骨を見つめ、鉄橋を渡る音に耳を澄ましていた。

 羅針は平櫻の鑑賞を邪魔しないように。大きく頷いただけで、声を発することはしなかった。


 列車が橋梁を過ぎてから、漸く羅針は口を開いた。

「利根川橋梁は、中から見ても、外から見ても最高なんですよね。何度ここに列車を撮りに来たか分からないですよ。春夏秋冬、朝昼晩、いつ撮ってもモデルとしての真価を発揮してくれるんですよ。最高の被写体なんです。」

 羅針は目を細め、過ぎ去った利根川橋梁とこれまで撮ってきた数々の写真を頭の中に思い浮かべていた。


「もし良かったら、今度ご自慢の一枚を見せていただけますか。」

 平櫻が、羅針にお願いした。

「もちろん構いませんよ。でも、自慢の一枚ですか……。なかなか難しい注文ですね。どれも気に入った一枚だけと、自慢出来る写真なのかと言われると、そこまででもない気もするし……。」羅針は、そう言って少し悩んでいたが、「自宅のハードディスクに入っているので、今度何枚かご覧に入れますね。」

 そう言って、平櫻に披露することを約束する。


 利根川を渡って埼玉県に入った列車は、やがて栗橋くりはし駅に到着する。

 この野木駅、古河駅、栗橋駅の3駅は隣接する駅ながら、すべて所在する県が違うという、全国でも珍しい場所になるのだ。

 そのため、羅針は地図アプリを起ち上げて、走行位置を確認していたのである。


 一駅毎に三県を跨がって埼玉県に入った列車が止まる次の駅、東鷲宮ひがしわしのみや駅は珍しい形状の駅である。2面2線の駅ではあるが上りは高架ホーム、下りは地上ホームと上下に分かれた構造になっているのだ。地下鉄では良くある構造だが、地上の駅としては、2023年に開業した千葉県にある幕張豊砂まくはりとよすな駅も同様の構造になっている。

 これは、元々この東鷲宮駅が1981年に貨物駅として開業したことに端を発する。翌1982年に旅客駅を開業する際に、上り線が貨物線に対し支障をきたさないようにするため高架になっていたこともあり、この駅はこのような形で上下に分かれて建設され、開業したのである。

 今、その貨物駅は廃止され、広大な跡地は売却されて、住宅街などに生まれ変わったが、この駅自体は多額の改修工事費用が掛かるため、そのままにされたのだ。


 東鷲宮駅を出ると、今走っている久喜市くきしは15万人都市であるためか、沿線の田畑は少しずつ数を減らし、住宅街が目立ち始め、背の高いアパートやマンションが散見されるようになってきて、徐々に生活感のある風景へと変わり、更にビルが増えていく。


 そして、埼玉県下最大、全国的にも有数のターミナル駅である、大宮駅に到着する。

 列車は大宮駅で5分程停車する。この大宮駅は、1日平均乗降者数が約70万人に及び、周辺には操車場、車両所、鉄道博物館等が林立し、〔鉄道の町〕としてJRからも公認されている。

 また、JRを始め、東武鉄道と埼玉新都市交通が乗り入れており、JRに至っては、各種新幹線を始め、在来線は京浜東北線、宇都宮線、高崎線、埼京線、川越線の5路線が乗り入れており、交通の要衝としても重要な役割を担っている。


 大宮駅のホームは人でごった返していた。それでもこの辺りは先頭車両で、ホームの先端になるためか、比較的空いていた。

 ひっきりなしに到着しては出て行く列車たちは、流石巨大ターミナル駅、圧巻以外の言葉が浮かばない。


 羅針と平櫻が呑んでいた缶ビールは既に空となり、羅針は二本目に手を着けていた。





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