episode3~オレオレ詐欺~
とある日の事だった。詐欺師の男はとあるご年配の家にオレオレ詐欺を掛けるために、準備をして電話をした。
この男は一回も負けたことも捕まったこともない男で、ほぼ世間を甘く見た状況で電話をかけている部分もある。
相手が電話を出るのを待っている。すると出た音がした。声は完全にご年配の女性の声だ。
女性「もしもし」
詐欺師「あっもしもし。俺なんだけどさ。ちょっと交通事故にあってね」
女性「交通事故?あぁそれは大変だねぇ」
これはいつものパターンだと詐欺師は思い
詐欺師「それでね。相手に賠償金を払わなくちゃいけなくてね」
すると女性は少し動揺しながら
女性「賠償金?いくらなの?」
詐欺師「それが、5000万必要なんだよ」
女性「5000万?!それは大変だね」
詐欺師「そうなんだよ。実は明日にも振り込まなきゃいけなくて。ごめんね報告が遅れて」
女性「そうなんだね。それよりまず私への借金を早く返しておくれ」
詐欺師「ん?え?」
女性は何故かキレ口調な声になり
女性「あんたね。私に1000万借りといて、5000万払っておくれだと。いい加減にしなさいよ」
詐欺師は少し戸惑いながら
詐欺師「ちょっと待ってよ。俺いつそんな借金したっけ?」
女性「あんたが、会社立ち上げて私が1000万払ってあげたら、1週間後に倒産したでしょ。そん時のお金よ」
詐欺師はそいつ馬鹿だなと思いながら、どうすればいいんだと思い
詐欺師「ごめんね。じゃあそのお金どうすればいいの?」
女性「えっとね。明日までに振り込んどいて頂戴。そうしないと民事訴訟起こしますからね」
詐欺師は完全に動揺して
詐欺師「えっと。すいませんでした」
そのまま詐欺師は電話を切った。
その頃、女性は
女性「はぁ。これで詐欺の電話10回目よ。色々パターン変えなきゃね。今度は何にしようかな。息子は死んだ設定にするか。生きてるけど」
~終~