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多難領主と椿の精  作者: 春紫苑
第十二章
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閑話 夫婦 2

 食事処へと顔を出す前に、ここ最近のカーリンらの状況を聞いておきたかった。

 それで、事情が分かるアーロンを頼ったのだけど……。

 彼によると、ダニルは相変わらずカーリンとの関係を修復できないままでいるという。

 カーリンの腹は随分と膨らみ、最近は腹の子の動きを身体に感じることも増えているらしい。

 村の者らは、もうカーリンの相手が誰であるか、重々承知していて、最近はダニルへの風当たりも強くなっているそう……。

 それは、そうだろうな……。

 子を作っておきながら、父親となることを認めない……。事情を知らなければ、無責任なだけに見えてしまうものな……。


「ダニルもさぁ、多分言われているんだよ。足抜け……しても構わないって。

 頭は、俺たちはもう虚じゃないからって……。セイバーンの影としてやっていくなら、暗殺とかの仕事はまず無いし、兇手としての腕がない者も雇ってもらえてるから、金の心配だって前程しなくて良くなったし……。なにより、放浪生活じゃなくなったしね。

 そもそも俺たち、影として雇われていない……。普通の職人として、もう一年近く、ここにいる……。これからもそれを続けていって良いなら、良い機会だからそうするべきだって。

 だけど……ダニルは俺と違って、手を汚すこともしてたから……それがどうしても、割り切れないみたいで……」


 真面目なんだよなぁ……と、アーロン。

 そうだな……。真面目だから、過去から目を逸らしておくことができない。これからの先ことを、考えてしまうのだ……。


「ダニル、だんだん表情も荒んできててさ……正直言って、怖いのよ、近頃のあいつ……。

 今になんか、ブチっと切れちまうんじゃないかって、最近はそればかりが心配でさ……。

 俺もキキのことがあるから、他人事じゃなくて……だけどあいつからしたら、俺は同列じゃない……手を汚してないから、違うって。俺には分からんって。

 それ言われちゃうと、俺も言い返せなくてさぁ……」


 苦笑で隠しているけれど、アーロンの瞳には、憤りと焦燥が見え隠れしていた……。

 話を聞く限り……ダニルはだいぶん参っているように感じる。

 彼らは仲間意識がとても強い。そうでなければ、生き残れない環境で生きてきた。人と獣人という、種を超えた関係すら作り上げて。

 それなのに、その仲間すら拒絶しだしているだなんて……それはもう、ダニルの限界なのでは、ないだろうか……。


「……仕事は……? 食事処は、問題なく運営できているの?

 そろそろカーリンも働けなくなるだろうし、手伝いの子らだって、まだそんなに育っていないよな……?」


 問題があるという報告は入っていない……。だけど、聞く限りじゃ到底そうは、思えない……。


「今のところは……。

 カーリンは、子どもの座りが良くなる時期だから大丈夫って言って、普通に働いてるよ。

 流石に前かがみになったりはしんどいらしいけど、それ以外は特に、何も言ってない。

 手伝いの二人は、下ごしらえをさせる分にはもう問題無いって」

「…………分かった、ありがとう。

 これから食事処に行ってみるよ。何ができるかは、分からないけど……」


 そう言うと、それでもアーロンは表情を緩めてくれた。

 そうして、ありがとうと、俺に言葉をくれた……。



 ◆



 昼休憩に向かったアーロンを残し、俺はハインと丘を下った。

 始終黙りっぱなしだったハインだけど、どことなくイラついているように見えるのは、ダニルのことを、考えているからだろうか……。


「……サヤを連れて来れば良かったですね」


 ハインが急に、そんなことを言う。


「もう、腹に子を宿して七月ほど経過しているのですよね?

 それは、普通に働ける段階なのでしょうか……。

 ロジェ村のノエミが、ずっと吐き通しでいた時期なのでは?」

「……ノエミは獣人で、しかも複産だったし……状況は違うと思う。

 でも、子供を腹で育てているのだもの……普通の人と同じにできるとは、思えないよな……」


 あぁ、ハインの言う通り、本当なら、サヤを連れて来れば良かったのだろう。


 サヤの母親は、元はジョサンシという職であったらしい。

 この世界の産婆のような役職であるみたいだけど、もう少し医師に近い立ち位置であるように聞こえた。サヤはそんな母から、色々な話を聞いているらしい。

 だから、サヤがいればもう少し、カーリンの状態についての意見を聞けたかもしれない。

 だけど…………。

 彼女は、連れて来たくなかったのだ……。


 この問題は、サヤをきっと、深く傷付ける……。

 彼女は異界の者で、俺の婚約者だ。そして俺はセイバーン男爵家の後継。

 サヤは、俺の妻となる以上、俺の子……後継を産む義務がある。


 ……本来ならば。


 だけど異界の者である彼女は、姿形がどれほど似通っていようと、俺たちとは種が違うらしい。

 そして、種が違うから、子は成せないと、言った。初めは妻となることも拒んだ。

 だけど俺は、サヤとの未来しか考えられず、彼女を孤独にするなど、絶対に嫌だったから……子は要らない。それでも良いと、彼女に言った。


 紆余曲折あって、サヤはなんとか、俺との婚姻を認めてくれた。生涯を共に歩むと、誓ってくれた。

 だけど彼女は……今でもずっと、気に病んでいる。

 俺の子を、産めないであろうことを……。

 そういった話が周りで囁かれる度に、苦しい気持ちを噛み殺している。何度も心を乱しているのだ。


 たった十七歳だ。

 サヤの世界であれば、まだそんなこと、考えなきゃならない年齢ですらない。

 だけどこの世界……とりわけ貴族で、後継となってしまった俺の周りには、そういった声がついて回る。

 普通にしてたって、当たり前のこととして言われてしまう。

 だから、極力、必要のない場所では、触れさせたくなかった。

 そのサヤの重圧を少しでも減らしたくて、婚姻だって、三年先を選んだし、生涯サヤ以外を娶らないと、俺の人生と魂は、全てサヤに捧げると誓った。


「…………帰ったら、ナジェスタに話を聞いてみよう。

 医師なのだし、出産にも多く関わっていると思うし」


 でも……戻ればきっとサヤは、ダニルたちの話を、聞きたがるのだろうな……。

 二人がどうしているか、心配している。今日だって孤児らの世話という理由がなければ、きっと無理矢理にでもついて来た。

 彼女はきっと、苦しくても、辛くても、カーリンたちの力になろうとするのだろう……。


 堤となった土嚢壁の側まで戻ってくると、汗だくになったクロードとアーシュが待っていた。

 ほんの半時間程であったけれど、土嚢作りに勤しんでいた様子。


「おかえりなさいませ……レイシール様?」


 いけない。沈んだ顔をしていては。


「ただいま。凄い汗だな二人とも」

「なんとか十袋、土を入れ続けることはできました。ですがこれは、思っていた以上の重労働ですね」

「そうなんだよ。だけどこれを必要とする時は時間勝負となる場合が多いと思う。

 だから、八分目くらいの力と速度で、少しでも長く作業を続けられるように意識する方が良いらしい。

 結果的にその方が、一日で作れる土嚢の量が多いのだって。

 あとは、組で役割分担をし、楽な役割で休憩を挟みながら作業を回すとかね」

「成る程。工夫を凝らす必要があり、その為にはお互いが役割をきちんと理解しておかなければ、衝突の種となりかねないのですね」


 二人に土嚢作りのコツを話し、休憩ついでに昼食を食べに行こうと提案した。

 本日は、食事処で昼を済ますと決めてあったのだ。

 シザーが少しソワソワとしだしたのは、前回の修羅場に彼も居合わせているから。シザーもダニルたちの様子が気掛かりなのだろう。

 ほんの少し関わっただけだけど、シザーはとても心の優しい男だから。


 食事処に入るには、少し勇気が必要だった……。

 前回、もう帰ってと言われてから、ここには来ていなかったから……。


「こんにちは……」


 そろりと顔を覗かせると、ばっちりカーリンと視線が合ってしまった。ちょっと慌ててしまう。


「あっ、ひ、久しぶりカーリン。その……ま、まだ、働いてて、大丈夫?」

「レイ様久しぶり。大丈夫なんだよ? 今くらいが一番落ち着いてる時期だって、母さんが」


 前より少しふっくらしたかもしれない。

 腹部の膨らみも随分と目立つようになったカーリンは、アーロンの言っていた通り、まだ食事処で仕事を続けていた。

 前のことは、彼女の中でもうケリがついた話であったよう。少し居心地悪そうというか、俺に申し訳なく思っているみたいで、表情が少々ぎこちない。

 だから俺も、気にしてないと分かるように笑っておいた。


「今日はここで昼を食べさせてもらうって、連絡してたと思うんだけど……」

「うん、聞いてる聞いてる。座って待っててくれる? もうできるからさ」


 いつも通りの朗らかなカーリン。だけど、ダニルは随分と雰囲気が荒んでいる……。表情も硬く、目つきも鋭くなっていると感じた。

 やっぱりな……。当たり前の顔して、カーリンと仕事を続けていけるような奴じゃないって、思ってた。

 手伝いの少女たちも、前より手際は良くなっているような気はするけど……ダニルの張り詰めた雰囲気に、どこかビクついているようにも見受けられる。

 そんなことを考えながら働く二人を見ていたのだけど……。


「はいっ、お待ちどう様! 半時間後くらいから人足さんたちのご飯どきになるんだけど……」

「うん、心得てるよ。それまでには食べ終わる。

 あ、それでカーリン……その、仕事はいつ頃まで続けるつもり? 見た所、だいぶんその……」

「あはは。私のお腹、結構でっかい方みたいなんだよねぇ。びっくりした?

 だけどこれ、まだでっかくなるらしいよ。生まれるまでまだ三月くらいあるしね」


 カラッと明るく振る舞うカーリン。

 立ったままにさせておくのはなんだか申し訳なくて、話を聞く間だけでも座っておくれとお願いした。

 それにカーリンは、苦笑しながら従ってくれ、腹を抱えるようにしつつ、よいしょと椅子に座る……。


「仕事はね、極力続けたいと思ってるの。だってさ、六の月が終われば雨季だし、そうしたら嫌でも仕事は休みでしょ」

「そうだね……流石に雨季の中で作業するのは難しいしな」

「そ。だからせめてそれまで。で、八の月の終わり頃に生まれると思うんだけど、極力早く戻るつもり。そこからが本番、忙しくなるんだろうし」


 そんな風に話すカーリン。

 けれど、そこで眉を寄せたクロードが、口を挟んできた。


「失礼。それは推奨しかねます。

 産後というのは、女性の身体が相当衰えている時期。子を産むために作り変えた身体を、また元に戻していかなければならないのです。

 だから無理は禁物。命に関わる疾患を招きやすい上に、母乳を与えるのはそれこそ、二時間おき……寝る間も無いのですよ」


 厳しい表情、彼にしては強めの口調。

 カーリンは初めて見るクロードと、彼のその表情に、びっくりしてしまって固まった。

 また、調理場のダニルも動きを止め、こちらを凝視している……。


「急に脅すようなことを……気分を害されたかと思います。差し出口を挟み、申し訳ございません。

 私はクロード。レイシール様にお仕えするためセイバーンに参りました。

 私には妻がおり、妻は三度の妊娠経験がございます。そのうち二度は出産、私も立ち会っております。

 産後の私の妻は、寝台より身を起こすこともできぬ程に消耗しておりました。

 特に一人目の時は……すぐに、来世へと旅立ってしまいましたから……心労もあり、後を追ってしまうのではと心配してしまうくらいに、弱り切っておりました」

「…………え、お子さん……」

「はい。産後半日と保ちませんでした。そういった場合もありますし……それは決して、低い確率ではございません。

 お嬢さん、貴女は見たところまだお若いですし……初産ですね? ならば、初めての経験に身体は馴染んでおりません。何が起こるか分かりませんから、どうかそのように、性急に考えぬよう……。

 産む前から、産んだ後の仕事の心配など、していてはいけません。産んだ後も、せめて四半年は、身体を休めるべきですよ」


 クロードの言葉に、救われる思いだった。

 そうだ、彼は妻帯者。俺の周りには未婚者ばかりだったから、こういった話は全く聞いたことがなくて、何に配慮すれば良いかすら、分からなかったのだ。

 カーリンも呆気に取られていた様子であったのだけど、ハッと我に返り、慌てて手を振る。


「い、いや別に、全然、気にしてません!

 ……で、でも大丈夫です。うちは兄弟多いから……確かに私が産むのは初めてだけど、母が産むのは何度も見てるから……」

「そうですか……では余計なことをしてしまいましたね。申し訳ありません」

「い、いえ! その……あ、ありがとうございます。心配して、くださって……」

「どうか、ご自愛なさってください。仕事のことは、ご家族や、夫君とも良く相談してみるべきですよ」


 夫君……。

 そのダニルは、刺さりそうなほどに鋭い視線で俺たちを見ていたのに、クロードの言葉で視線を逸らした。

 そうして、それまでよりも大きな音で、野菜か何かを刻み出し、まるでこちらのことを忘れよう、振り払おうと躍起になっているようなその様子に、胸が苦しくなる……。

 できるならば、ダニルともう一度、話がしたい。

 そう思っていたのだけど、全てを拒絶するようなその雰囲気に、今は何を言っても無駄なのだろうと、悟らずにはおれなかった。


「…………カーリン……」

「ん?」

「…………仕事のことは、気にしないで良い。とにかくまずは、自分の身体のことと、お腹の子のことだけを考えて。

 幼子は……一人では生きられない。母の君の手が必ず必要なんだ。

 仕事は、人を探せば済むことだし、対応できる。だから、ね? どうか、無理をしないで……」

「や、やだなぁ! レイ様もそんな、心配し過ぎ! ちゃんと休む時は休んでるし、全然……全然無理とかしてないからさ!」


 照れたように笑い、恥ずかしそうに頬を染めるカーリン。

 だけど、俺は気付いていた。カーリンの視線が、一度もダニルに向かないことに。会話の中に、ダニルを頼る気持ちが、全く無いことに。

 彼女はダニルを頼みにしていない……。

 もう欠片も、ダニルに期待していないのだ……。

 カーリンの腹の子は、もう既に、父無し子なのだ……。



 ◆



「また近く、立ち寄る」


 それだけ約束して、俺たちは食事処を後にした。

 張り詰めた様子のダニルに、何も言えないまま……。だけど今の彼に、俺が何を言ったって意味が無いと思った。

 来世のために罪を贖おうと説得したところで、何も飲み込めないだろう。それだけは、いやでも分かった。

 今のダニルは前を見ていない……。

 彼は調理場から出てこなかった。俺たちを、店の前まで見送りに出てきてくれたのは、カーリンと手伝いの少女たちだけ……。


 だけどダニル。

 俺は、まだ諦めていないから。

 今は駄目でも、どこかで必ず、お前が救われる道を、幸せを目指せる方法を、見つけるから。


 現場に戻り、作業に携わる皆にもう一度挨拶して、六の月から宜しく頼むと伝えた。

 アーシュとクロード。毎日どちらかは必ず現場にいるようにするからと。

 そうして俺たちは、セイバーン村を後にした。



 ◆



 一度訪れなければと思っていたのだ。

 色々と関わりは増えたけれど、まだ直接、顔を合わせてはいなかったから。


「……ロジェ村にですか?」

「うん。伺うのは極力少人数で、事態を知っている者だけに絞ろうとは思うのだけど、一度ちゃんと挨拶をしておきたくて。

 正直、結構な難題を受け入れてもらっているのに、顔を出しもしない管理職って、信用的にどうかなって思うし……生まれた幼子の健康管理についてや環境に関しても気になるのと、やはり産業面……。

 あの一帯を吠狼の管理区域としたから、色々免除は受けられるんだけど、やはり収入源には難があるままだろう? そこが気になってて」


 マルやサヤと色々検討し、いくつかロジェ村で収入確保に繋げられそうなものを見繕ったのだ。それについても相談したい。

 そう言うと、今年初めての玄武岩を運んで来ていたエルランドとホセは、なんとも複雑そうな顔をした。


「そこまで気を配っていただけるってこと、普通無いですよ……」

「そうなの?」

「そもそもオーストでは存在すら認められませんでしたから」


 あー……そういえばそうだった。

 俺の反応に、顔を見合わせたエルランドとホセ。だけどくすりと笑って……。


「セイバーンが豊かであるのは、立地に恵まれただけじゃないってことが、よく分かります」

「いやだってさ……収入源もないのに納税しろとか、豊かになれとか、言われて出来るなら誰も苦労してないし。

 自分たちでどうにか出来る問題なら、その土地がずっと貧しいままであるはずないんだよ」


 そんな時のための領主だと、父上は言う。俺もその通りだと思うのだ。


「そうですね……、では我々がご案内します。

 吠狼の方々がいらっしゃるなら、あまり意味はないのですが、我々も責任上、知っておく方が良いでしょうし」


 そんなわけで、十日間程拠点村を空けることとなった。

 同行者は当然ハイン、サヤ。シザー、オブシズ。そして吠狼から、ジェイドと久しぶりのアイル。

 父上に留守をお願いし、護衛が少なすぎるとぶちぶち言うガイウスには、明けの明星という、信頼度の高い傭兵団の護衛があるから大丈夫と伝えた。

 交易路計画に関してはクロードとアーシュが。

 拠点村に関してはマルとウーヴェが、それぞれ担ってくれることが決まった。

 孤児院に関しては、最近子供達にも信頼されてきているジークが引き受けてくれた。


「オブシズの古巣ですから、信頼できますよ」

「そうか。ではオブシズ頼む」

「はっ。必ずやお守り致します」


 仕事の速い女中頭が荷造りを担当してくれたので、準備も一日で済んだし、エルランドらを案内役として雇う形を取ったので、荷車も利用出来る。

 あれやこれやと積み込むと、結構な荷物量になってしまったけれど、まぁ、良いよな。


「生まれて三……四ヶ月か? ちっちゃいんだろうな」

「結構大きくなりましたよ。生まれたてなんて、片手に乗るくらいの大きさだったのですが」


 道中の休憩時間、昼食を兼ねて交流を深めた。

 そう話すホセは、当初の寡黙さなどかなぐり捨てている。幼子のことはいくらでも語れるらしい。

 双子は男児をレイル、女児をサナリと名付けられたそうなのだが……。


「あの……申し訳ありません……お、お二人の響きを少々……」

「…………えっ⁉︎」


 俺とサヤの名から音を拝借したと言われ、嬉しいやら恥ずかしいやら……。


「良かったのかな……」

「無事に二人とも生まれて来てくれました。それはレイ様の尽力あってこそなので」


 笑ってそう言われ、なんともいえない気持ちになる。

 何をしたってわけでも、ないと思うのだけどなぁ……。


「ロゼがきっと喜びますよ。拠点村に遊びに行きたいって、駄々こねまくってますからね」


 金星ヘルガーが、そう言って笑う。


「ロゼ一人なら良いんですけどねぇ……弟と妹をレイ様に見せるのだと言って聞かないから……。

 サナリはともかくレイルは連れ出せないって口を酸っぱくして言ってるんですけど……まだ理解できないみたいで」


 その言葉に納得。

 ロゼだものなぁ……。あの子は幼さもあると思うけれど、それ以前にこう……性格から、内緒ごとには向いていないと思う……。

 サナリは人だけれど、レイルはやはり、獣人の血が濃く出たらしい。特徴が顕著にあるから、村から出すことはできないという。

 だけどロゼからすれば、どちらも大切な弟と妹なのだ。サナリだけと言われたって、納得などできないだろう。


「楽しみだ。俺も早く会いたい。ロゼにも、サナリとレイルにも。なぁサヤ」

「ええ。そうですね」


 久しぶりの、なんだか明るい話題と雰囲気。

 その空気に浮かれて、俺たちはのんびりと会話を楽しみながら、西を目指した。

はーい、またまた大大遅刻……。でもなんとか書きました……。

駄目だな最近……ほんと時間、時間欲しい……。

色々ダメダメで申し訳ないです。とりあえず来週も、金曜の8時以降を目指して頑張ります……。

ほんとごめんようううぅぅ!

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― 新着の感想 ―
[良い点] 孤児の問題がやっと一段落した……ような気がしたけど、まだまだ問題は山積み、特に女の子の問題はまだでしたっけ……。 クリ「なるのだ……お前たちは次代のアギーナイツとなるのだ……」 レイ「洗脳…
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