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第四話 始まりの前、事件の後

どうも、雨月です。最近は暑かったり寒かったりがこちらでは続いており………季節の変わり目を体感しています。さて、これからどういった展開になるのか………期待していて待っていてください。

四、

 悩み、もがき、答えを探す。

 求めたものが何なのか、得たものが何なのか………

 それが必要だったのか、そうではないのか…………

 あなたは、知っていますか?

―――――

 夏休みも終わりを告げ、始業式の長い長い校長の話も聞き終えてLHRにて転校生の双子…………吉崎理恵(姉)と里香(妹)の紹介があっていた。

「お〜あれがお隣さんか?」

 工藤大策がそんなことを言っている。けっ、不良のくせして皆勤とはお前、不良じゃないだろ?さっさと不良をやめろ。

「ああ、そうだ。僕が見た二人はあの二人だからな」

 渡辺徹、お前が何故答える?目の下にくまが出来ているのは地下でばれないように売りさばくといっていた薬の影響か?秀才のくせして社長出勤とはお前のほうが不良だな。

「ほぉ、うらやましいな〜民子、怒るぞ、きっと」

「ふむ、そうもいくまいよ………あの二人、辰也の過去に関係している二人だそうだからな」

 この二人には過去の話について既に話してある。話したとき、この二人は鼻で笑いやがった。まぁ、うじうじしていた俺が悪いのもあったのだが…………今ではいい思い出だ。

「なるほど、それなら放っておくのが一番だろうな。力が要るときは言ってくれ」

「ああ、そうだ。僕らに面倒が回ってこないようにしておかないといけないようだな。事前に案を考えていたほうがよさそうだ」

 この二人は自分が世界の中心だと考えているから本当にうらやましいよな〜………まぁ、なんだかんだでこの二人、俺のことを心配してくれているようだし。

―――――

 放課後となり、双子の周りには人だかりが出来た。まぁ、綺麗だったからな〜。

 今、憎しみの心は消えている。ただ、あの二人を見ていると悲しい。

「おいおい、何をそんなに思いつめている顔をしているんだ、兄弟?」

「てめぇの兄弟だったら俺はもうちょっとごつい」

 工藤大策が俺の肩を掴む。軽く掴んだだけで物凄く痛いんだが?きっと、りんごを掴んだだけでビックバンみてぇなことがおきるんだろうな。

「で、なんか用かよ?」

「うむ、良くぞ聞いてくれた……これだ」

 手渡してきた一枚の紙を手に取った。

「…………君も女子高に侵入しよう?………お前、不良だろ?『轟傑の拳』って異名が泣くぜ?不良はこんなことしないだろ?」

 するのは変態だ。

「まぁ、一応不良だがな………これにも色々と事情があるんだよ。ああ、この紙は気にしないでくれ。これとはぜんぜん関係ない事情だから」

「事情?」

 困ったものだといって工藤大策は話し始めた。

 奴の話を要約するとこうだ…………渡辺徹にとある金庫を盗られ、女子高の更衣室に持っていかれたとの話だ………知り合いの名前が混じっていたのは気のせいか?

「徹はどうした?言って返してもらえよ」

「いや、奴は先ほど職員室に連行されていった。きっと、あの薬のことがばれたのかもしれんからな」

 なるほど、珍しく奴が失敗したというわけか…………

「それで、お前に頼みたいのだ。さすがに一人で行くのは気が引けるし…………」

 はは〜ん、巻き込む気だな、俺を。さっきは面倒ごとには巻き込まれたくなさそうにしてたくせしてよ………

「………あの双子と話したいという心を抑えて俺についてきてはくれんだろうか?」

「誰も話したいとおもってねぇよ…………」

 整理がついていない、話したって…………傷つけるだけだろう。

「わかった、ついてく」

「おお!さすが我が兄弟!」

「だから!俺はお前の兄弟じゃないって!」

「民子と結婚すれば兄弟だ!」

「…………」

 豪語するお前が俺は怖いよ………ほら、クラス中の連中が俺たちを見てるぞ?冷めた目でな。

―――――

 女子高に女装して侵入するというよくあるんだかないんだかわからないことをせずに俺たちは素直に警備員さんに事情を説明した。

「う〜ん………ちょっと待っててね、君たち」

 人のよさそうな警備員さんはそういってトランシーバーでなにやら連絡をしていた。数分後、おとなしく待っていた俺たち(工藤大策は見た目が不良なため、警備員さんと話すときはかなりおどおどして話すようにと俺が釘をさしておいた)の元へ女性の警備員さんが現れた。いや、よくよく見たら…………警察だ。

「さ、ついてきて」

 てっきり連行されるのかと思ったのだが、校内にあっさりと入ることが出来た。どうやら、この人が俺たちを連れて行ってくれる人のようだ。まぁ、近々この女子高も共学制になるらしいからな……今ではどうでもいいことなのかも知れんな。

 そして、あることを俺は思い出した。

「…………大策、ここって今思えば民子ちゃんが通っている高校じゃないか?」

「ん?ま、まぁそうなんだが………」

 民子ちゃんが通っているのなら別に俺たちが赴かなくても民子ちゃんにとって来てもらえば良かったんじゃないのだろうか?

 そのことを大策に伝えると奴は首を振った。

「………それがさ、とられたのが民子には見せられないような奴で…………」

 前を歩いている人に注意をしてそんなことを言う。

「なるほどな…………なら、放っておけばいいだろ?」

「俺の名前と住所を徹が書きやがった」

「そいつは放っておこうにも無理があるな…………」

 何を忘れたのかは教えてくれなかったが、奴の首が飛ぶぐらいの威力があるのだろう………顔が青ざめている。どんな相手でも顔色変えない工藤大策だが、珍しいこともあるものだ。

「あ!」

 まだ女子生徒が残っていたのか、よくわからないがちらりと姿を見せ…………それを見た工藤大策が叫ぶ。

「どうした?」

「今の子が持っていった!俺、先に行くぜ!」

「お、おい!大策!?」

 俺と警官を残して奴は走っていった。あの巨体であの速さを出す秘訣はなんだろうな?まさか、心臓とかが二個あるとか?それなら肺も四つあるに違いない。

「え〜と、今の子は何でいきなり走り出したのかな?」

 警官は俺にそんなことを言ってきた。

「なんだか彼が探していたものを持っていっていた女の子がいたそうで…………あわてて取り返しにいきました」

 校庭側に行っていたからな…………

「う〜ん、あっちは確か………プールがあるところなんだけど」

 さて、質問だ。よくわからん男が女子しかいないであろうプールに行ったらどうなる?

「お前はいい友達だった、大策。じゃ、おまわりさん………俺、この後彼女と甘いひと時がありますので………」

「ほら!君の友達でしょう!逃げない!」

 腕をつかまれ、俺もプールへいくこととなった。やれやれ、これはしょうがないことなのだ。別にみたいってわけじゃないんだぜ?


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