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第一話:楽しみの後、苦しみの前

更新するのが遅くなりました。言い訳を開始すると結構時間がたってしまいますので………すいません、気にしないで下さい。さて、今回から本格的に始まる予定です。もっとも、この小説はシリアス的な要素が多く(勿論、コメディー要素も含んでいますが)人間の黒い部分なんかもあるかもしれません。まぁ、よろしければこれからもお付き合いお願いしたいと思います。

一、

 裏切られた心、崩れた心、沈んだ心、落ちた心………あなたはありますか、そんなことが?

 恨みますか、憎みますか、そのきっかけを作った相手を。

 彼は忘れています、その二人を………

―――――

「………あ〜おわんね〜」

 二メートル近くの身長に岩山のような体躯を持つ男がぱたりと倒れる。それだけで俺の部屋はゆれたかのように思われた。この男、名前を工藤大策くどうだいさくという。茶髪で不良な男でもあるのだ。

「揺らすな、こちらの実験に支障をきたす」

 その隣では白衣の男が眼鏡の端を抑えて、そんなことを言う。その手に持っているフラスコから不思議な煙が出ている。白衣の男、名前を渡辺徹わたなべとおるという。秀才だが頭のねじが一個足りないと俺は思っている。

「お前ら、勝手に人の家に上がりこんで好き勝手するんじゃねぇよ!」

 そろそろ昼ごはんだ………そんな時間にこの二人組みはやってきたのだ。迷惑だ、マジで。

 げんなりとした顔で二人組みを見ていると工藤大策はとても心外そうな顔をした。

「おいおい、兄弟………俺は転がり込んだんだぜ?」

 その隣で普段は工藤大策と仲が悪い渡辺徹がうむと頷く。

「私は開脚前転で侵入したがな」

「今、侵入したって言ったろ?認めたな、徹?」

「こほん、言葉の綾だ、気にするな」

 そういって再び実験を始める。煙が先ほどより増えてきているし、異臭までしてるぞ、この三流研究者!

 ねじの外れた天才だか馬鹿なんだかよくわからん奴は放っておいてもう一人の馬鹿を見る。

「大策、さっさと宿題を終わらせろ」

「無茶言うなよ………俺にとってはこの問題を解くことに対して快感を感じたいのだ」

 たまらんという面をしながらそのごっつい手で鉛筆を握っている。

 こいつは変態か?この一体を脅かしている『轟傑の拳』とは思えん発言だ。鉛筆が悲鳴を上げているし………大丈夫なんだろうな、その鉛筆は俺の鉛筆だぞ。

「解くってよぉ………となりにある宿題は完璧に徹のものだろうがよ?」

「気にするな、これは等価交換という奴だ。どっかの兄弟もそれがすべてだっていっていた気がする」

「いや、俺の部屋ですることはないんじゃないのか?」

 しょうがないなぁと言ってどっかのロボットが駄目な住人に道具を提供するときの声を奴はしゃべった。

「いも〜とのしゃしん〜!!!」

 ごつい兄貴に対して、妹は可憐だ…………その手にはバスタオルを巻いている工藤大策の妹、民子ちゃんの写真が握られている。

「………等価交換だ。民子を拝んで俺たちの昼食まで作ってくれ」

 う、う〜む………これは非常にいい交換条件だな………

「悩むな………」

「珍しいな、お前がそこまで悩む姿を見たのはエロ本を買おうとして年齢偽装がばれそうになったとき以来だな」

「うるせえよ………」

 それまで黙っていた渡辺徹が口を開く。

「今日はこの部屋の隣に引っ越してくる人がいるのだ。辰也の祖父母は辰也と同世代の引っ越してくる二人にこの町を案内するように頼んでいるのだよ。つまり、我々二人がいたら邪魔になると思うのさ。馬にけられてしまうかもしれないからね」

 口を開くと毎回毎回ろくでもないことばっかり言うな、こいつは………

「けど、そいつらが男かもしれないだろ?」

 工藤大策がもっともなことを言う。そうだな、俺も知らされていないからよくわからんな………

「いいや、この前隣の部屋を下見に来ていた二人の女の子がいたからな………間違いないだろう………大策、宿題は僕の部屋で見るといい」

 渡辺徹は珍しく、立ち上がった。いつもは頑として立ち上がったり、何かをしないような奴なのだが…………どうしたんだろうか?

「おい、変なものでも食ったのか?」

「おいおい、心から君の事を考えてあげている親友にそんなことをいうのかい?」

 心外だとばかりに肩をすくめる。

「いや、俺もそう思うぞ?どっちかというと足引っ張るのが好きだろ、お前?」

 大策もそんなことを言って俺を加勢してくれる。

「足を引っ張るか………足を引っ張ってくれているのは毎回、君だろ?」

 三人で法に触れそうなことをするとき、確かに失敗する確率が高いのは工藤大策に他ならない。

「まぁ、明日雨でも降るかもしれないが…………ありがとうな、徹」

「じゃあな、徹」

「………ほら、君も帰るんだよ」

 居座ろうとした工藤大策を引っ張っていき、この部屋に静寂が訪れた。あの二人がいないだけでここまで静かになるんだな、この部屋は。

 早めの朝食をとり、お隣さんが来るのを待つ。


ぴんぽ〜ん!!


 どっかが壊れているような音がして、チャイムが鳴った。

「はーい」

 立ち上がって玄関に手をかけて………開けた。



 そこにいたのは双子だった。



 ああ、お隣さんは双子さんなのか。俺はただ、それだけおもった。綺麗な二人だ………どっちが姉でどっちが妹なのかはわからないが。

「・・・・」

 右の女の子が何かいった。


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