第28話 ジミー・ブラウン
名前─ジミー・ブラウン
性別─女
職業─暗殺者
種族─人種
種類─半魔半人
LV 81/100
HP 672/672
MP 712/712
STR 478(+30)
VIT 447
AGI 573(+100)
DEX 566(+80)
INT 624(+60)
MND 564(+50)
LUK 335
スキル
短剣技LV8
剣技LV6
投技LV8
操糸技LV8
薬学LV8
暗殺技LV8
気配感知LV8
気配遮断LV9
見切りLV8
力持ちLV3
頑固LV5
韋駄天LV1
思考加速LV4
魔力感知LV7
魔力操作LV7
拳技LV7
脚技LV7
縮地LV7
嗅覚強化LV7
味覚強化LV6
聴覚強化LV7
毒耐性LV7
苦痛耐性LV7
麻痺耐性LV7
幻惑耐性LV6
睡眠耐性LV6
ユニークスキル
隠遁
気薄
魔法
シャドウエッジLV7
ダークアローLV7
シャドウバインドLV8
ダークホールLV6
ブラックアウトLV7
ライフドレインLV7
マナドレインLV7
イービルミストLV7
………etc
ステータスから見ても現段階で俺より格上の相手と言うのはさておき闇魔法と思われるものだけでもかなりの数がある。
ユニークスキルを見て何故職員室で気が付かなかったのかも分かった。
隠遁─隠す事が上手くなる。
気薄─存在感が薄くなる。探知、結界にも引っ掛からないこともある。存在自体忘れられてることも………
本人が望んだ事ではないとは言えなんと不憫なスキルだろう。その上隠蔽は上手くなるとは暗殺にはこれ以上にないスキルの組み合わせだ。
(ユニークスキルの鑑定レベルでないとステータスすら隠蔽できるものです。)
そんな人が何故教師をやっているのかは簡単に考えて護衛か潜入捜査だな。顔が割れるような仕事で暗殺は可能性が低いからな。とりあえず他に手掛かりがないから聞くだけ聞いてみるか。
セフィリアに少し待ってもらってジミーの元に向かう。
「ジミー先生、放課後時間ありませんか?」
闇魔法について公に聞くことが出来ないのでジミーの都合を聞いてみる。
「私にも都合があるのであまり長くは取れませんがそれでもいいですか?」
「はい。それで構いません。とりあえず、お願いのようなものなので。」
「それでは放課後に教室で待っててください。」
「分かりました。お願いします。」
それからまたセフィリアに魔法を使ってもらって俺も少しずつ魔法を使えるようになった。俺の魔法習得の早さに生徒だけでなく先生達も驚きの表情をしてる中、近くでセフィリアが鼻高々にドヤ顔を決めていた。
他の授業、特に実戦を想定した武術と魔法を織り混ぜた模擬戦では覚えたばかりの魔法を応用し、相手の魔法を防ぎ、逸らし、体捌きで躱して勝利を納めた。
その実践技術もあってか余計に注目を浴びることになってしまった。
「お待たせしました。」
「おわっ!」
放課後になりセフィリアと教室で待ち、人がいなくなった頃ジミーが背後に現れた。
俺は思わず驚きの声をあげて距離を取ってしまったがセフィリアは特に気にした様子もなく、ジミーもこの反応に慣れているのだろう、お構い無く話しをし出す。
「それでシルバー君のお願いとはなんですか?」
「ジミー先生に闇魔法を教えていただきたい。」
「「えっ!」」
シルバーの発言にジミーとセフィリアがすっとんきょうな声をあげて身を固める。
「何を言っているんですか?私は闇魔法なんて使えませんよ。」
すぐに我に返って否定の言葉を紡ぐ。
「ステータスを隠蔽しても俺には意味がありません。俺のユニークスキルは神から貰ったものだから全てを見破る。ステータスは勿論、スキル、魔法についても把握しています。だから誤魔化す必要はありません。」
「はぁ、どうして闇魔法を覚えたいにですか?」
ジミーが観念したようにシルバーに理由を訊ねる。
「銀竜は闇魔法が一番適性が高い。これもユニークスキルで分かったことですが……まぁ単純に適性の少ない闇魔法がどういったものなのか興味があるというのもあります。ですが何より強くなりたいからです。」
今の俺の強さなどこの世界から見ればちっぽけなものだ。ジミーのステータスから見ても人種の上位の者一人にも負ける程だ。魔物の中ならステータスだけで考えても良いところ下の上くらいだろう。
数値に囚われる訳ではないが強さの基準にはいいだろう。
「強くなってどうしたいんですか?」
「一先ず世話になってる者達を守れればいい。」
恩は返さないと気分が悪い。だから王国はともかく王家の人は守れるようにならないといけない。
「分かりました。私も王家諜報部、今はティアナ様、セフィリア様の護衛を兼任していますが私が任務の都合上姫様方の危機に必ずいるとも限りません。
その間あなたが姫様方を御護りしなければなりません。そうなった時あなたに力がなければ護衛を任される意味がありませんからね。
いいでしょう。闇魔法を教えます。」
ジミーは自分の正体を明かし、俺は彼女の言葉に耳を傾けた。