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拳王転生銀竜の武者修行  作者: 鳴神
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第24話 魔法学校の学長

 王城まで歩いて戻ってきた俺達はギルバートを除き真っ先に浴室に向かった。俺は夕食後でも良いと思ったがティアナとセフィリアは迷宮探索で汗をかいて服が身体に貼り付いてしまっていて、早く洗い流したいと言って俺は2人に引っ張られた。

 ティアナとセフィリアが浴室で汗を流し、身体を洗いながら迷宮で駆け付けてくるまでのヴェノムスパイダーとの戦闘経過を聞かれ、俺は湯に浸かりながら答えてまったりした。


 侍女から食事の準備が出来ましたとの報告があったので浴室を出てから食堂に向かった。

「シルバーが進化したとの報告は受けていたが随分と大きくなったな。とりあえず皆座ろうか」

食堂で俺を見たライオネルは俺の大きさに驚きつつも着席を促し席に座る。

「ミシッ」

と不吉な音を聞いた俺以外は皆席に座り、俺は中途半端な位置で動きを止めた。

「どうしたんだ?」

「あぁ、王様ちょっと言いずらいんだが俺が席に座ると椅子の方が耐えられないみたいだ。」

 進化した影響で体重も同様に重くなったようだ。ライオネルも進化したのを知って高くしてあった椅子の高さを皆が使う高さに戻してくれたようだが俺の重さが予想以上に重かったようだ。

(それにしても俺の体重はどれだけ重いんだ!?)

 この世界に来て初めて自分の体重が気になった。

「それはすまない。立食できるようにしよう。」

「いや、大丈夫だ。尻尾を上手く使えば椅子代りに出来そうだ。」

尻尾を少しだけとぐろに巻いて椅子に座ったような態勢をとる。

「大丈夫そうだ。食事を初めてもいいぞ。」

「その前にシルバーよ、すまないがもう1日だけ待ってくれ。お前さんの進化が予定よりも早いからまだ準備が出来ていないのだ。」

 食事を摂る前に王様ライオネルから学校の編入準備が出来てないことを告げられた。

「それなら大丈夫だ。俺としても今日進化するのは予想外な出来事であるから準備が間に合わないのも仕方ない。ただ明日すまないが買い物をするのにギルバートを貸してほしい。」

「分かった。アルディ、ギルバートを借りるぞ。」

「えぇ、大丈夫です。後でギルに伝えておきます。」

「それと王様、何処か素材を売れる良い店を知らないか?」

「王国御用達の良い店がある。ギルバートも行ったことがあるはずだから明日買い物する時にでも聞くといい。」

 軽く会話をしているとティアナとセフィリアが狡いです、などと呟いていた。明日は学校がある為買い物に付き添えないのは仕方ないだろう。

 それから食事を摂った後、俺はライオネルに呼ばれて執務室に行った。


 呼び出された理由に心当たりがないが執務室に入るとライオネルの他に侍女と見知らぬ青年が一緒に座って居た。

「これが希少種の銀竜ですか。更に喋れる程の知能を備えていると言っていましたね。」

 俺を見るなり青年は急に喋り出した。青年は金髪に青い瞳と長く尖った耳、所謂エルフと呼ばれる種族だ。

「人をこれ呼ばわりとは失礼な、確かに人ではないが物扱いされるのは腹が立つ。せめて、コイツと人みたい言ってくれ。一応シルバーと言う名前があるから俺を呼ぶ時はそっちで呼んでくれ。」

「おっとこれは失礼。こちらの自己紹介がまだでしたね。私の名はフォルテ・シュバルツ、見ての通りエルフでシルバー君がこれから通うことになる魔法学校の学長を務めている者です。今日は君の編入に関する書類をライオネルから受け取りに来ました。それともう1つ今の君の情報がほしいのです。と言うことでよろしく。」

 夕食の時の椅子の件で今のままじゃ学校の備品も駄目にしてしまうと考えたライオネルが書類の受け渡しのついでにシルバー専用の備品(主に椅子と机)が必要だと思ったようだ。

 待っていた侍女達に採寸されていく。身長、座高、胴回りから腕、足、尻尾の長さまで調べられ、最後は体重を。

 体重を数値化する物がないのでフォルテがアイテムボックスから鉱石で作った椅子を取り出し座って実験した。最初の脚の細い鉄製の椅子の脚が折れた時は驚いた。

 ある程度の目処が立ち、採寸した数値を紙にまとめて侍女達は撤収する。

「それでシルバー君は採寸してる間私を見てどうしたんだい?」

「気に触ったならすまない。まともにエルフを見るのは初めてなんだ。王様よりも若く見えるが王様を呼び捨てにする程だ、王様よりも年は上なんだろ?実際はいくつなんだ?」

「私はエルフ中でもまだ若い方だが148歳だ。」

 フォルテの話だと歳が逝ってる者は1000歳を越してるそうだ。人と同じように成長し18から300歳くらいまでは歳をとらずそれから徐々に老いていくそうだ。

「と言うことでシルバー君の編入準備もあるからそろそろお暇させてもらいます。シルバー君の編入を心待ちにしているよ。」

と言って去っていった。


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