第 八 話
ご無沙汰です。7.8話が同じ話というご指摘ありがとうございます。新しい話追加しました。日がものすごく空いてしまいましたが、また書きたいと思います。よろしくお願いします。
シンさんに、今日は奈緒がレポートをしに、家に来る事や、他にも色々な事を話したり、課題をしていたら、店内の時計が9時を指していた。そろそろ奈緒がバイトから上がる時間だ。気づけば店内にお客さんは、私ともう一組だけだった。シンさんがサービスで作ってくれたタマゴサンドイッチのお皿は、随分と前に空になり、それに今気づいたシンさんが、そのお皿を下げに来た。
「課題は進んだ?」
「はい、あ、サンドイッチ、ありがとうございます、美味しかったです」
「いいよ、いいよ、空ちゃんは大事な常連さんだからな、サービスさせてよ」
シンさんはニコニコと微笑みながらお皿を流しに置いた。
私は、課題のファイルを閉じて鞄にしまい、両手を上で組み、ぐっと背筋を伸ばした。同じ姿勢で課題をしていたため、背中と肩はカチカチだ。
少し残っていた、ぬるいミルクティーを飲み干せば、シンさんが新しいお冷を出してくれた。お礼を言って、奈緒を待った。
しばらくして、奈緒は息を切らしながら現れた。あまりにも派手に登場したので、残っていたお客さんが驚いていた。
「そんなに急がなくても、普通に来たらよかったのに」
私は肩で息をしている奈緒にお冷を渡す。
「はぁっ…だって、ま、待たせてるし、はぁっつ、疲れた〜」
奈緒はお冷を一気飲み。シンさんはお皿はを拭きながらニコニコしていた。
奈緒と「EI」を出ると、シンさんが「待って、空ちゃん、奈緒ちゃん」と、小走りで追いかけてきた。
「はい、お土産、良かったら家族にも渡してあげて」
そう言ってくれたのは、この店の人気商品でもある、チョコプリンだった。6個も入っていた。
「え、シンさん悪いです、こんなに…」
「いいの、なんか今日は珍しく売れ残っちゃったからさ、食べてもらったら助かるんだけど、ね?」
「でも、」
「それに、これから課題やるんでしょ?それ食べて頑張りな、二人とも」
シンさんは優しく笑った。そう言われては頂くしかないと思い、お礼を重々言って、奈緒と駅に向かった。
「ん?てかなんでシンさん課題やること知ってるの?」
「ああ、色々喋ってて、その事も喋ってたかも」
「あ、そうなんだ、なんか空とシンさん兄弟みたい」
「え、」
「えって何よ、シンさんいい人じゃん」
「それは分かるけど、ガッチリ体型はちょっと…」
「あー…空、マッチョ無理だもんね…」
「筋肉バカ過ぎる、あの人は」
「それシンさんに言ったらどーなるかな」
「えー…きっと彼氏がこの体好きだからいいの、とか言いそう」
「…言いそう…」
「でもシンさん、幸せそうで良かった」
「だね(やっぱ兄弟似合う気がするんだけどな〜)」




