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火の世界の豪炎  作者: PP
二章-精霊降臨-
87/147

87:会話

2015/3/2:各タイトルにナンバリング記載。

 ダンッという音と共に俺達がいる部屋の大扉が開かれる。外だけでなく、城内にも既に北の民は侵入していたようだ。


「****************」


 聞きなれない声色で何かを話しかけるリーダーらしき男性が、長剣を俺達に向け何かを語りかけているようだ。


「なぁ、あれが北の民だよな」

「そうそう、毎回意味わかんない奇声発してさ。王様も理解し合えることは無いって切り捨ててたけど、逆にやられちゃった」


 俺はそんな理深の言葉を聞き、言葉が伝わらないかと試してみる。


「あの、俺達はここに無理やり連れてこられたんで、貴方達と争うつもりはありません」

「******************」

「えっと、その」

「*********」


 俺の話しかけに、リーダーらしき男性は応えたのか剣を下げ、じわり、じわりと近づいて来る。周りにいる部下らしき仲間たちが止めに入るような感じで声をかけているが、それを制止してなお俺の方へ向かってくる。


「先輩、いざとなったら俺行きますから無茶はしないで下さいよ」


 理深はというと、俺が前に出たがその場から警戒したまま動かないで見守ってくれている。


「**********」


 俺との間合いに入ったその男性は、再び剣を俺の顔の正面まで持ち上げ、何かの声を発する。


「遊多さんっ」


 サーモが弓を構えようとするが、俺はそれを手で制する。


「ちょっと待ってくれ」


 俺は意を決して、届とばかりに声を発する。


「バウバウ!」(初めまして、深浦といいます)

「******!」(貴様、言葉が喋れるのか)

「バウバウバウ!」(こんな方法しか今は出来ませんが、火の操作に意志をのせて貴方達に送っています)

「*******」(そうか、まともに会話の手段を持つ者がまだいたか。我らに着いて来い。悪いようにはせん)

「バウバウ」(わかりました、後ろの三人も一緒ですがいいですよね?)

「*******」(ううむ、あの二人には仲間も大分やられたが……いいだろう、しかし妙な真似気は起こすなよ?)

「バウ!」(その時は煮るなり焼くなり、お任せします)


 俺は振り返ると、いつの間にか海道も外の警戒から戻ってきていたようで俺をみて何やら警戒しているようだ。


「バウバウ!」(大丈夫だ、こんな状況だし着いていこう。危害は加えないって約束してくれたから)


「先輩……」

「深浦君……」

「遊多さん、喋り方がバウバウさんのままになってますよ」


 サーモの突っ込みで、俺は海道と金色に変な物を見る目でみられていた意味を察する。


「あー、そのあれだ、火の操作をすれば語れるかなって。こ、これも太陽の都で学んだ喋り方であってだな!」


 どうやら、二人とも火の操作よりも自身の力をメインで扱っていた為、会話ができる事を知らなかったようである。しかし、何故争っていたのかという根本的な部分はまだ不明瞭なため、俺達はリーダーの男について城を出るのであった。


バウバウ!

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