表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
火の世界の豪炎  作者: PP
第一章-太陽の都編-
63/147

63:アクセサリーショップ『シャン』

2015/3/2:各タイトルにナンバリング記載。

「あぁ、やっぱり都会はいいですなぁ、いいですなぁ」


 私は思わず口調が変わってしまう。何故って?それは目の前にアクセサリーが、宝石があるのだから。手に取るアクセサリーがキラキラ輝き、予算もしっかりと用意済なのである。この機会にうんと可愛いのを選ぶの。


「ねぇ、これとか超可愛くない?」

「あ、ああ、似合うと思うぞ」


 センチさん流石、見る目があるわ。この青色の透き通るような宝石はとても素晴らしい、ビューティフォー。と、舞い上がっていたらセンチさんは違うエリアに移動してしまった。しょうがないよね、こんなにも色々ある店内なんだからセンチさんも欲しい物が多いのだろう、私も頑張って素敵なの選ぶわ!


「ねぇねぇモロ、これもよくない?」

「んー、もっと綺麗なのが森の中にはあったけどなー」


 何とモロさん、これよりも綺麗な宝石があるとな。これはちょっと保留だわ、次よ次。


「タマコタマコ、この形超綺麗じゃない、ね、ね?」

「たまに砂の中に混じってるピカピカなのより綺麗だねー」


 タマコさん、そのピカピカした物をこっそり持ってるのかしら。後でこっそりがさ入れさせてもらおう。


「あっ、これは……」


 手に取ったそれはまさしくダイヤモンド、指輪にはめこまれたソレは異常な輝きを放っていた。そしてその値札に私は衝撃を受けたのだった。


「安いっ、安いわっ、これよこれ、これを求めてたのよ私はっ」


 既に3人は他の場所に移動したのか周りに居なかったため、1人でテンションをあげていくことにする。


「うはへへ、やばい涎が……」


 手に取った指輪に涎が垂れそうになり、あわてて袖で涎をぬぐう。しかし、涎をぬぐいきる前にそれは聞こえる。


「きゃっ」


 短い悲鳴、だが確実に今『モロの悲鳴』が聞こえたのだ。


「モロッ!?」


 口の周りに涎がちょぴり残りピカピカしたまま私はモロの声がした場所を振り向く。が、咄嗟に感じた気配に私はバックステップで何かから間合いをとる。


「あら、あなた鋭いわね」


 突如、何もなかった空間から現れた女性が私に話しかける。


「貴女を捕えるのはこの子達を抱えたままじゃ難しそうだし、今は見逃してあげる」


 一方的に話しかけられ、その女性はスゥと姿を消す。


『やられたっ!?』


 規格外とばかり思っていたモロがいるのだ、多少とはいえ安心しきっていたがそのモロですら捕えられてしまった。


『あいつの正体は……』


 すぐさま姿が見えなくなった謎の女性を索敵する、が何もひっかからない。


『完全に不意を突かれた、とにかく深浦さんに報告しなきゃ』


 そう思い店を出ようとしたら外からも爆音が聞こえてくる。急いで外へ駆けると、少し離れた場所で深浦さんが腕から血を流して二人の男と対峙している最中であった。


 私は弓を構え、どちらの男を射るべきか瞬時に分析する。


『奥に居る大きな男は火の操作で大きな壁がある、手前の男は氷の操作とは珍しい。しかし火と相性の悪いそれをわざわざ扱うのである。二人とも強敵であるに違いない』


「こういう時はっと!」


 ビィンっと空高く一本目を射る、そして続いて二本目を真っ直ぐと奥にいる男へと射る。


『決まれっ!』


 私の放った矢が、アクションの開始転機となる。

サーモさんカッコいいです。涎がついたままだけど。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ