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火の世界の豪炎  作者: PP
第一章-太陽の都編-
43/147

43:夜の出来事

2015/3/2:各タイトルにナンバリング記載。

2015/4/10:文章手直し

「今日は色んな事があり過ぎたー」


 ドーンっとベットにダイブしてみる。モコン様の館に戻り、俺は一時の休息を得ているところである。もう夜か、思い返せばタナダタの町で過ごした期間がたった2日間しかないのに、色んな事があった。


 命を救われ、意識を取り戻したらこの場所に居た。そして道具屋でメイさんのご両親を紹介されたり、シゼルとの対決で敗れたり。今日はシゼルとトレーニングをしたり(薪割りと水運び)、メイさんに火の操作を教わってツリィムの世界を知って。


 先程まではシャーケギルドの六名と出会い、そして依頼を受け町の東側へも探索をした。オープンワールドのツリィムの世界は残念ながらほとんど堪能できなかったが、そこには神様(自称)がいて、二百年後には力が何たら。


二重炎(デュアルフレイム)か、悪くない」


 そんな事を考えながら豪炎を手に纏わせてみる。これが俺の豪炎。はて、もう一つの火はどう操作したらいいんだろうか。さっぱりわからない。


 モロも、豪炎と皆が使う火は違うとは教えてくれなかったし、他の人もしかり。


「別の神様の力、か」


 太陽の都へ向かわなきゃいけないのに、真実はあのお城に行かないとわからないって事だよな。俺はどっちを選ぶんだ……。目をつぶり考える。


『……どうでもいいや、モロと会いたい……』


 俺の心はモロにわしづかみにされているのだ、まずはそこからである。


「お前、バカだろう」

「ひゃん」


 柄にもなく可愛い悲鳴をあげてしまう俺。て、誰?


「面白い奴だとは思ってたが、太陽の都には行ってもらうからな?」


 恐る恐るベットの中に埋めていた顔を横へ移動させると、そこには神様(自称)が同じ視線で寝転がっている。


「なぁ、神様って暇なのか?」

「暇だな、暇だけどそれがいいんだよ」


 肯定されてしまった。


「いや、それよりも心の声を聞かないでくれ、そして唐突に現実に現れないでくれ」


 一気にまくし立てる。


「これは夢だな、夢。俺疲れてるんだな、おやすみ」

「こらまて、師匠様からの伝言があるんだよ」


 師匠様、というと先代の火の神様だったか。


「何だよ……」


 嫌な予感しかしないが、一応確認をしてみる。


「二つの火を持つ者よ。その火の神をくれてやる、共に舞い、我と踊ろう」


 一呼吸いれ神様(自称)は続ける。


「だ、そうだ。要するに先代が暇だからヤリアオウとおっしゃってる」


「……おやすみなさい」


 俺はそっと顔を反対側に向け、何か言ってる神様(自称)の発言を無かったことにしようとする。


『ピリリリリリリリ』


 突然鳴り響く電子音。


「な、何だよ今度は!?」


 ガバッと起き上がると、神様(自称)の姿は見当たらない。真夜中に何の音なんだろうか。


『ガチャガチャ』


 扉をあけ外に出ようとするも鍵が外側からかかっており、部屋からでることができない。


「何だよ、これヤバイんじゃないか?」


 再び俺はベットまで戻り、さっと布団を被った。


「まぁ外に出れないし、今は寝とこう」


 聞きなれない電子音が鳴り響く中、俺は気を取り直してグッスリ熟睡するのであった。

電子音が煩いって?ネトゲ廃人はそんな音の中に寝て、そんな音の中で疲労度やら回復する頃合いを察知して目覚めるのですよ。

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