表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
火の世界の豪炎  作者: PP
第一章-太陽の都編-
26/147

26:また修行がはじまりました-2-

2015/3/2:各タイトルにナンバリング記載。


2015/3/3:文章手直し

 昼食の時間となり、俺は深浦を連れてモコン様の館まで戻ってきていた。


「それじゃ、これ食ったらメイの部屋に行きな」


「お、応」


 午前中の深浦のしごきは終了した。勿論、手を抜いた覚えはない。


『深浦はまだまだ伸びるな』


 ぎこちない動きで食事を取る深浦をみていると、笑いが堪えれそうにない。

 俺はそそくさと食堂から移動する事にする。


『それにしても』


 体の軸を覚えてもらうという意図で薪割りをしばらく続けてもらったが、僅かな時間で深浦の体のブレが一切無くなった。


 調子が出て来た薪割りも、三十分程した辺りから普段使わないであろう筋肉の稼働により悲鳴を上げだしていたようだが、最初はそれでいい。


 深浦はそれでも悲鳴をあげながら音を上げず、一時間強ほど薪割りを続けた。


 あの集中力はどこからくるのだろうか。そして、深浦は今後まだまだ成長できるだろう。そんな期待感が俺の感想である。


 薪割りが終わった後、俺は木刀の素振り稽古を一時間程やらせた。最初は振り下ろし方もわからなかった深浦は、徐々に真っ直ぐに振れる様になっていった。続けて、突きの動作を何度かやらせておいた。型を覚えさせなければ突きは難しいのである、反復数が少ないが今はこのくらいでいいだろう。


 剣術の基礎にあたるバランスと素振りを終えたので、今度は棒の左右に水瓶を吊るしての水運びを行う。町にある貯水槽五か所に川の水を運ぶだけである。この往復で三時間程。深浦は体の軸が整ってきていたのか、バランスに関しては難なくこなしてみせた。


 結果、深浦の体は悲鳴をあげギコチナイ食事となっているのだ。しかし、俺のしごきに初日から音をあげず最後までついてきたのは褒めておこう。そして褒めるべき点はもう一つ、深浦は集中力が異常に高かった点である。


 今後深浦の成長が楽しみだが、こうなるとメイも手放さないかもしれないなぁ。そんな事を考えながら、ぶらぶらと午後の巡回を始めるのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ