第14話 疑惑のメイド喫茶
○月×日
私はメイド喫茶に入り浸っていた
何故こんなに気になってるのか分からない
でも気になるんだから仕方がない
で毎日の様に入り浸ってる
メイドさんは三人居るらしいのだが全員揃った所を見た事がない
特にシフトを決めている訳ではなくサボリだ
以前働いていた所をクビになったので、知り合いに紹介されて来たのだそうな
何処の紹介かって?
不動産屋らしい
普通、メイドというのは行儀見習いとかでない限り、終身雇用だ
代々仕える事も多い
それをクビになる
何かしでかしたんじゃなかろうか
一端辞めたメイドが再就職するには紹介状がなければほぼ不可能だ
何か事情があったのかもしれないとオーナーが言ってたらしい
お人好しすぎるぜ、オーナー
店長はここのオーナーとは友人関係で料理の出来る人を探していたら、俺がやるよとなったらしい
オーナーも店長も結構お人好しだ
何でこんな店始める事になったのか聞いてみた
すると、不動産屋に勧められたのだとか
変わった事がしたかったオーナーが道楽で始めた様だ
不動産屋に紹介された大工は新しい事をやりましょうと言う事で、噂を聞いたメイド喫茶になったという
一体何処の噂だ、と思ったら、出所はリンスター家らしい
それもメイド喫茶をやれば儲かるらしい、という怪しい物
オーナーはどうせ道楽だから元々儲ける気はなかったんだが、大工の奴等が強行したらしい
それであの外装、内装になった訳だ
それにしても、メイド喫茶の出所はやっぱりシャナだったか
あいつ、ロクな事しないな
○月×日
毎日の様にメイド喫茶に入り浸り
店長と雑談して帰り、兄様に聞いた話を全部話す
自主的なスパイ活動の様だ
あるいは探偵かな
ホント、何でこんな事やってるんだろう?
○月×日
メイド喫茶をオーナーに売り付けた不動産屋、大工、それにメイド達が逮捕された
どうやらグルになって店を潰そうとしてたらしい
まず人の良さそうな金持ちに土地と建物を買わせ、妨害して潰す
そして別の金持ちに話を持ちかける
そんな事を繰り返す詐欺グループだった
メイド喫茶にすれば改装費用を騙し取れると思った様だ
メイド達の方は他でクビになる位、素行の悪い連中だったらしい
主の金品を盗んで売ったり、主の秘密を知って強請ったりしていた
メイド喫茶でも度々お金が盗まれていた様だ
○月×日
今日もメイド喫茶へ行く
メイド喫茶なのにメイドが居ない
全員逮捕されてしまっていた
「店長、どうして店を開けてるんですか?」
「うん、だって君が来るだろう? 開けて置かなくっちゃ。それに前も一人でやってた様な物だし」
涙が出そうになった
やっぱりお人好しだ
「店長、私を雇う気、ありますか?」
いつの間にか、私はそう言っていた
何で?
「君を?」
「ええ、メイド喫茶、再建です!」
何で自分がこんなに入れ込んでるのか分からない
でも、やらなくちゃ行けない気がする
このお人好しな人達を助けたいと思った
私ってこんなにお節介だったっけ?
何故か楽しくなった
「まず、あの下品なな外装と内装を止めましょう。手作りで良いので可愛らしい物に変えます。メイド服も必要ですね。これはアテがあります、お任せ下さい。店長は新しいメニューの開発です。アイディアがあるのでメモを残して置きます。それを作ってみて下さい」
私は外装や内装、店に飾る小物なんかをラフスケッチして店長に渡した
「お店はこんな感じです。テーマは可愛らしいです。どうでしょう?」
「あ、ああ、いいんじゃないかな」
店長は、私の勢いに押されたのか、びっくりしていた
私は次に新メニューのラフスケッチを書いて渡した
「店長、料理はこんな感じでお願いします」
メイド喫茶の定番料理である
米や調味料など無い物があるので再現が難しい物もあるが、そこは工夫次第だ
米が無いのでカレーもオムライスも作れない
スパゲティ位は作れるかな
カレーはナンで食べるか
「私はメイド服を作ってくれる所へ行きます。そのスケッチを検討して置いて下さいね」
私は店を飛び出そうとして、ドアの前で立ち止まった
「あ、そうだ聞き忘れてました。私を雇ってくれますか?」
「ああ」
店長は良い笑顔で笑った
私は嬉しくなってそのまま店を飛び出した
「行ってきます!」
目指すはリンスター家!
お針子メイドに頼まなくっちゃ
あ、生地も用意しないと
ともかく行って相談だ
「行くよ相棒、テイクオフ!」
召喚したトレイに飛行魔法を掛けてその上に座る
街中を女の子が走り回る訳には行かない
空を飛べばトレイに座って一直線だ
「ひ~~ゃっほ~~」
浮かれ過ぎの私だった
トレイさん、お勘定を忘れていますw
喰い逃げw
トレイさんアルバイトする事になりました
でも、まだ名乗ってないw
名前も知らない人を雇っちゃう位お人好しw




