心に纏いし闇の霧
あたしには一つの『闇』がある。
いや、一つではなく、『霧』といってもいいかな。
それが毎日、濃くなっていくような気がする。
その『闇』に心当たりはある。
家臣やあたしの両親が殺されたこと。
友達と喧嘩したこと。
仲間を傷つけられたこと。
たくさんある。
でも、そのぶん、『光』があるものだ。
人の人生は暗いこともあるが、明るいこともある。
まるで、朝と夜みたいに。
もし、あたしがその霧に覆われたら?
その夜が一生続いたら?
もしかしたらあたしは『暴走』するかも知れない。
多くの人々を傷つけるかも知れない。
多くの人々を悲しませるかも知れない。
そのときはあたしを・・・
殺してくれますか?