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現代

 時は現代──新妻の凪は、一戸建て住宅のベランダで洗濯物を干していた。

 洗濯物を干し終わった凪は、青空を眺めて呟く。

「今日もいい天気、お布団干しちゃおうかな」

 子供はいなかったが、凪は幸せだった。今の主人とは運命的な出会いをした。

(なんかこの人………ずっと前から知っていたような気がする? 運命の人?)


 そして、凪は今の夫と結婚した。

 布団干しが終わり、部屋に掃除機をかけていた凪は、突然の幻聴に頭を押さえよろけてソファにつかまる。

《殺せ! 恨みを晴らせ!》 

 最近になって、聞こえる幻聴………幻聴が聞こえた時は、決まって幻視も一緒に現れた。


 洞窟のような暗い場所、怪しい忍者のような不気味な白髪の老人、周囲に立ち並ぶ忍者たちが口にする聞いたコトも無い呪文の幻聴と幻視に 凪は悩まされていた。

 病院で診察してもらっても、特に異常はなかった。

(なんなの……幻聴と、あの洞窟みたいな場所、映画とかの記憶?)


 その後も、凪は幻聴と幻視にたびたび襲われた。

 繰り返される幻聴と幻視に凪の心身は次第に蝕まれ、やがて夫との口論が絶えない不仲で険悪な日々へと変貌していった。


 いつもイライラしている凪に夫が怒鳴る。

「いい加減にしろ! いったい、いつも何にイラついているんだ!」

「あたしに近づかないで!」

 口論から発展していく憎悪、そしてついに最悪の事態が訪れた。


《殺せ! 恨みを晴らせ!》

 夫との口論の中で聞こえた幻聴に、凪の精神は崩壊した。

「あがぁぁぁ!!」

 台所に走った凪の手には包丁が握られていた。

 そして、恐怖する夫の顔と。その夫に無我夢中で体当たりをする凪の姿があった。


 我に返った凪が見たのは、血まみれで床に倒れて絶命している夫の姿だった。

 凪の手には、夫を刺した血まみれの包丁が握られていた。

「あぁぁぁ………あっ!?」


 凪はすべてを思い出した、忍法『外道輪廻』──転生する侍大将を追って……。

 死に変わり、生まれ変わり、繰り返される逃れるコトができない憎しみの悲劇。


(そうだった………あの時、あたしが望んだコトだったんだ………終わりの無い転生を)

 悲しみ中で、凪は自分の喉に包丁を突き刺して………絶命した。


   ~おわり~

読み返してみると、それほど悪い小説じゃないような気がする。

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