チラシの裏に書くような140文字の話

親子不幸

　彼は父親の事を愛していたし尊敬もしていた。しかし高齢を理由に運転免許返納を促しても、父親は決して首を縦に振ることは無かった。

　案の定父親の運転する車が歩道に突っ込んで死亡者が出てしまった。

『死んだのが父さんだけでよかったよ』

　それが愛する父親の死に対して、彼が抱いた最初の感想だった。

※最近毎日のように聞こえてくるニュースにやるせない気持ちです。自分の老いを直視するのは辛い事なんでしょうね。しかし私は早めに車の運転は引退しようと思っています。