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馬鹿な事
内戦が始まった。
その時は来てしまった。あいつが向こうの軍にいる事は知っていた。
俺は引き金に指をかける。向こうは気付いていない。
しかし突如として頭に熱いものを感じて視界は赤く染まった。そうしてゆっくりと意識が飛んで行く。
『撃たないで済んだ』
そう思ったところで俺は静寂と闇に包まれた。
※殺されるのは嫌ですが、何の恨みもない人を殺すのはもっと嫌です。
恨みが無いどころか友人や親戚同士で、会ったことも無いような人間の主義主張の為に殺し合うなんて馬鹿げてます。