冥府の大騒動(4)
リアは、男鬼達に掃除の仕事よりも大切な事があると強引にエンマの宮殿へと案内された。
部屋に入れば、男鬼達とエンラが何かを話あっていた。
そこへ、リアは連れて来られのだ。
「リアさん?なぜここに?!」
エンラは驚いてリアを見る。
その様子が、いつもと違うのでリアは疑問に思い質問する。
「え?あの、それはどういう意味でしょうか??天国から今出仕して来たんですが?何か問題でも…?」
そう答えれば、エンラは落ち着きを取り戻した。
「あ、そうでしたね。リアさんは、天国に住んでいますから、今回の騒動を知らなかったんですね」
そして事情を話し出した。事情を聞いてリアは驚く。
「そ、そんな事が?!」
シュラの家出、そして冥府で働く女鬼達は、シュラに味方をして地獄山へと行ってしまったのだ。
だがリアは鬼達の住む集落には住んで居なかったから情報が全く伝わっていなかった。
そう置いてきぼりだったのだ。
そして困ったエンラは、リアにシュラの説得を頼む。
「リアさん。これから獄山に行って貰えませんか?同じ女性なら、母上も話しを聞いてくれると思うのです。力づくと言う手もあるのですが。それをやると更に問題が拗れますので…。出来れば、平和的に解決したいのです」
そう頼まれ、事態が悪化する前にリアは使者の役目を買って出る事にした。
「わかりましたわ。私で何処まで力になれるか分かりせんが、シュラ様と話して見ますやわ。それとエンラ様。私から一つ言わせてください。」
「はい?!何でしょう?リアさん」
「エンラ様は、お母様に対して少し他人行儀過ぎます。もう少し甘えては以下がですか?」
突然のリアの話しにエンラは、理由が分らなかった。
「は???それは一体?!」
そしてリアは、エンラにシュラの気持を打ち明けた。
「今回シュラ様が、地獄山へお籠りになってしまったのは、きっと今までの寂しさや辛さ、そんな思いが積もり積もって、それが爆発したんだと思んです。以前、シュラ様に使える方達が言ってました。エンラ様が幼い時に甘える事が無かったと…。私も同じ母親だから気持ち分かりますわ。子供には、思いっきり甘えて欲しいし、距離を取られたらそれはとても寂しと…。だけどまだきっと間に合うと思うです。だってエンマ様もエンラ様もシュラ様も、会おう思えば会えるんですから」
「確かに、そうかも知れませね。私も父も、何と言うか、弱い所を見せられ無いんですよ。冥府は、地上で無くなった、人間達が毎日押し寄せて、裁判を下します。そして裁判を受ける人間が全て善良では無いんてん。そうして、父も私も仕事、仕事で周りを顧みる事が無くなってしまっていたのでしょう。ご進言ありがとうございます。必ず時間を取って母上と話します」
「はい。そうして下さい。では、山に籠もって居ては、お話も出来ませんから、私がシュラ様の元に行ってエンラ様のお気持ちを話して見ますわ」
そしてリアは、地獄山へと使者とし派遣されたのだった。
―地獄山―
山頂まで道のりは険しいと覚悟していたが、山頂まで階段が整備されていた。
それでも山頂の屋敷までは距離があり階段を息を切らしながら登り、ようやくリアは山頂の屋敷へと辿り着く。
屋敷の門の前には、門番をする女鬼の姿が見える。
リアは息を整えてから、先日、会った面識のある女鬼を見かけて声を掛ける。
「こんにちは。リアです。本日は、エンマ王の使いとして、ここに参りましたの。シュラ様にお取次ぎ願いますわ」
そう話し掛けられ、女鬼は返事を返す。
「リアさん。シュラ様は今回の事で覚悟を決めてます…。説得は無意味かと…」
「私は、シュラ様の家出や離縁を思い留まる説得に来たのではありません。今回、陛下、いえセト様がシュラ様に送った手紙は、完全に出鱈目ですから、その誤解を解きに参りましたの」
「え?!それは本当ですか?」
「ええ。詳しい話しはシュラ様にさせて頂きます。今回の騒ぎで、冥府は大変な混乱に陥って、エンマ様もとても怒っていらっしゃいます。事態が悪化する前に何とかしたいと思いまして…」
そう話すと、女鬼は、慌ててシュラに取り付いてくれた。
そしてリアは、女鬼に案内されて、シュラの居る部屋へとやってきた。
「シュラ様。先日は、色々とお世話になりました。そしてあの今回の事ですが…事情を聞いてびっくり致しましたわ。それで誤解を解きに、私は参りましたの」
そう話すがシュラは、暗い表情を崩さない。
「リアさん。今回は、貴女の時とは事情が違います。私は、もうあの人の元に戻るつもりはありません……」
そう呟いたので、リアは頷きながらも話す。
「確かに、私の時とは事情が違いますわね。陛下。いえ、セト様が、シュラ様に差し上げた手紙はただの出鱈目ですもの」
リアはそう自信を持って断言した。だがシュラは、直ぐには信じない。
「そうかしら?」
そしてリアは、今回セトが、どうしてこんなイタズラを仕掛けたのかを話し初める。
「これは、冥府でもごく限られた者しか知りませんが、エンマ様の分身が地上に行ったのは、私の娘をその拐って来るためなんです」
「貴女の娘を…?」
「はい。今、冥府は、沢山の人々の魂で溢れ返っていますよね?信じられない事なのですが、それは私の娘の力によるものなのです。その原因である娘を拐う為に、娘の侍女である人間の女性と接触したのです。
でも最終的には、娘の誘拐は、陛下に気付かれて失敗に終わり。怒った陛下が今回そんな出鱈目な手紙をシュラ様に差し上げたいのですわ!
陛下は、そういう子供じみた意趣返しが以外と好きなんです!私も随分と困らせられましたわ//」
そう話す、リアの顔はセトを思い出したのか少し赤くなっていた。
「そんな……本当に?」
「ええ。シュラ様。シュラ様は何時だって、エンマ様とも、エンラ様ともお会い出来ますよね?シュラ様の寂し気持ちも良く分かります。でも、だからこそ我慢しないで、その気持ちを打ち開けたら良いんです。喧嘩したって、我儘だって思われても良いじゃないですか?家族なんですもの。私の様に、離れ離れになってしまったら、もう陛下を怒る事も、娘の成長を見守る事も出来ないんですもの」
そうリアは悲痛な表情で言う。そしてシュラが何かをリアに言をとした時、突然エンラの声がきこた。
「リアさんの言う通りです!」
「エンラ様?!エンマ様?!」
「あー息子に説得されてな……話し合いに…な///」
察したリアは、悲痛な表情から生暖かい目にかわる。
「まぁ!それは良かった。エンマ様。お忙しいのも分かりますが家族の時間を持つの大事ですよ」
そう言ってリアは部屋を出ていく。その後、数日間は冥府の機能は停止してしまった。
だが、どうやら夫婦で良く話し合えたようだ。
そして今まで冥府では無かった夫婦で共に歩く姿を見て、リアは安心した。
お辞儀をして、通り過ぎようした時、エンマから声が掛かる。
「リア殿。そなたのお陰で、おかげで長年の誤解が溶けた。礼を言う。そして余はリア殿に詫びねばならないな。娘を拐って来れなかった。余も子を持つ身故に分かる娘と暮らすのを楽しみにしていたであろう。期待させて済まなかった」
「良いんですよ。だって娘が、陛下と幸せに暮して居るって分かったですから。それに、私もこうして皆さんに良くして頂て楽しく暮してますもの十分ですわ。私の出来る事なんて限られてますけど、冥府が正常に戻るまで、益々頑張って働きますね」
そう、リアは元気に振る舞ってみせる。そんなリアの寂しい気持を察してか、シュラが優しくリアを抱きしめてくれた。
「リアさんも必ず家族と暮らせる日が来るわ。それまでは私達が貴女の家族よ。一杯頼ってちょうだいね」
そうシュラに言われてリアは、ニコリと笑って『はい。ありがとうございます』と返事をするのだった。
お読み頂きありがとうございました。
また次の更新まで間が開くと思いますが、気長にお待ち頂ければ幸いです。




