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神の娘 ~外伝~  作者: 藍


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【番外】虐げられし姫は、冥府の研修会に参加する(2)

研修会の部屋には、事前に人数分の椅子が用意されていた。

席順には決まりが、無いので、リアは空いてる席に座る。


壇上には、エンラが立って講義が初まった。


「では、今から研修会を初めたいと思います。まずは、正式な官吏の採用おめでとうございます。これから皆さんは、正式な官吏なるにあって、今までの様にいつまでも見習い、新人気分で仕事をされては困ります。自覚と覚悟を持って一人前の官吏として仕事をこなす為の研修です。ではまずは、この冥府の歴史と成り立ちについての講義を開始いたします」



それは、遥か昔。


この世界は混沌から始まったと言います。


そして、その混沌から最初に生まれた神こそが天主アマテル様。今は天界の統治神して、神々全ての頂点に立つ御方です。


天主アマテル様が生まれた時、空は稲妻が荒れ狂い、大地は、灼熱の炎に包まれた世界だったそうです。

そこで、まずは、全てを焼き尽くす灼熱の大地を冷やすべく、アマテル様は大量の水を生みだし、それを雨として降らせました。


大地の炎は消え、表面は冷えて、熱は地下に溜まり、その気が集まって父エンマが生まれたのです。


その後アマテル様と父は力を合わせて、二つの世界を天と地下、即ち天界と冥界を造りました。


しかしそれでも混沌の世界は完全に終らせる事が出来ませんでした。


その後、地上に降り注いだ大量の雨がやがて海となり、その気が集まって生またのが、大海の神、セト様でした。

セト様は、アマテル様や父と力を合わせてさらに天界と冥界の間に、地上の世界を造り出しました。


そうすると不思議と安定し、こうして混沌の世界は終ったのです。


これが三界が誕生です。


この三神は、力を合わせてこの世を造った縁から兄弟の契りを交わし、生まれは形は違えど兄弟となりました。


そうして三神の力により今の三界が生まれました。



安定した三界からは、様々な神々が生まれました。


そうすると、神々の世話をする存在、心慰める存在が必要となります。



そこで三神は、天界には精霊、地上には人間、冥界には鬼を、それぞれ生みだし神々に使えさせました。


また心慰める存在として様々な動物や植物が生まれたのです。


まあ、その後地上と冥府の次元狭間に海底の都、竜宮が出来て人魚も生まれましたが…。



この世界の始まり、リアはそんな事を今まで考えたことがなかった上にセトの名前まで出てきたから驚きながら聞いていた。


でも、セトの過去がを少し知る事が出来て嬉しかった。


(陛下は、今頃どうしているかしら)


講義に集中しないと、いけないと分かっていても、そんな事を考えしまう。


当初は、神々も精霊も人間も鬼も三界の移動は自由でしたが神々や精霊、地上の生き物の中には、三界をアマテル様に代わって支配を、企む者が現れました。


そして悪しき心を持った神と人間は手を組んで、地上を占拠し天界に謀反を起こました。


その謀反を鎮めたのが、たまたま地上に住んでいた大海の神セト様です。


そして地上に生きる者達は、謀反の罪により不老不死を失い限りある命になってしまったのです。


しかし謀反と無関係な者達と多く、神々の慈悲により救済として転生があり再び地上へ生まれる事が出来るのです。


また謀反を起こした者達は、この冥界の最下層の地獄に封じられました。


そして冥界は、謀反者の永遠の牢獄の役割を果す事になったのです。

そして冥府という機会が作られ、冥界は、隔離政策を取り、謀反者の逃走を防ぐ為、天界や地上の神々並びに、地上の生者の出入りを、一切禁止になりました。


また、地上は残念ですが、謀反を起こした神々らの呪いにより、今でも咎人と呼ばれる、魔物が生まれる世界になってしまいました。


咎人は、嫉妬、欲望、悪意等負の感情から魂が穢れ、呪いの力で、恐ろしい魔物に姿に変わります。


一度、魔物の姿に変わると、もう元には戻れません。そして段々と理性を失い、ただ殺戮をするだけの存在となるのです。


冥府の役割は大変重要です。


正常な人間達の魂を転生させ、咎人に落ちないまでも、心が穢れた魂を、地獄に落とし苦行を積ませ更正させる。


そして、咎人になった者達の魂を、灼熱の世界に永遠に封じ込めると様々な役割があります。


私達の手に三界の平和がかかっています。


日々その事を忘れず官吏として役目を、全うをお願いします。



こうして、冥府の歴史の講義が終わる。


エンラは、いつもと変わらず冷静だ。


「それでは、次に地獄に移動して、実技の講義を初めたいと思います」


こうして、今度は地獄に行く事になった。


地獄の入り口には、巨大な門が立っている。



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