虐げられし姫は、王宮を去る
あれから、体調のすぐれない日々が、続いた。
リアの様子を、聞き心配事したおば様が、お見舞いにリアを、再び訪ねてくれたのだった。
リアの王宮での噂等、もうきっとおば様の耳には入っている、色々なリアの良くない噂も、そうして、優しいおば様までもが、冷たい態度を、取るのでは無いかと、リアは悪い方にばかり考える。
「リア様、お加減が悪いと伺いましたが大丈夫ですか?」
「…はい。大丈夫…」
だが、顔色は、青白くとても大丈夫ではなかった。
「お加減が、悪いなら医師の診察を、受けられてはいかがですか?」
「いえ。本当に対した事は無いんです。ちょっと、食べ物の匂いを、嗅ぐだけで気分が悪くて、目眩も少しするものですから、伏せっているだけで、ここ最近、色々あってきっと疲れがでただけですわ」
「食べ物の匂いや目眩ですか……その…リア様、大変失礼ですが、リア様は、もしやそのご結婚前ではございますが、殿方とお閨を共にされて…」
「お、おば様急にな、なにを…//」
「あ、その申し訳ありません。ただ昔、私が子供ができた時と、今のリア様が似て入ると思えたものですから、私も目眩や食べ物の匂いを嗅ぐだけで、吐き気などがあって…もしやリア様もと」
「あ、赤ちゃん?!」
「ええ。ですから、ちゃんと医師の診察を受けられた方が」
おば様は、ニコニコと笑って喜んでいるが、リアは、突然の話にどうして良いか分からなくなった。
陛下がいない今、リアも赤ちゃんも歓迎される存在とは限らないこの王宮で赤子が無事生めるのかわからない。
その上陛下には跡取りがいない。
この子が、生まれば権力闘争に巻き込まれる可能がある
「あ、あのおば様この事は、誰にも言わないでください。私一体どうしたら……」
真っ青な顔になり必死に頼むリアに優しく手を握る。
「リア様分かりました。誰にも言いません。正直、こちらの陛下の元に嫁がれるリア様を心配しておりました。何でもこちらの陛下は、平然と我が子すら手にかける恐ろしいお方だとか、母として赤子の身を案じるのは当然です」
『いえ、それ、デタラメですから!!』とリアは、とっさにおば様の話を否定しようと思ったが、神殿の悪い噂は、祖国まで広がり、更には、おば様はその件でどうやらリアに同情てしいる様子で、リアは、とっさにこの状況を利用仕様と考えた。
「あの、おば様、私もし本当に、お腹に赤ちゃんが、いるのなら国に帰って、赤ちゃんを生みたいと思ってます。力になって貰えせんか?」
リアの切実な訴えに、おば様は協力を約束してくれたのだった。
こうして、おば様の協力の得て、内々に手配してもらった医師の診察を、受けてお腹に赤ちゃんがいる事が分かり、リアは国に帰る準備を進めた。
だが勝手に王宮を抜けれは騒ぎが起こってしまう。
そこで陛下の留守を預かっている、宰相の元に帰国の許可をとる事にした。
リアは、とても緊張していた。
相手は、老人だがとても威厳に溢れ威圧感すら感じる。その上、トワの事もあり、自分を、心良く思って無いのも良く知っている。
だが、お腹の子を守る為にと勇気を振り絞る。
「お忙しい中、時間を頂き、ありがとうございます。単刀直入に申上げます。私は王宮を去る決意をいたしました。つきましてはその許可を出て宰相様に頂きたく参りました」
「王宮を去ると?」
「はい。陛下も不在でいつ帰るかもわからないですし、私は、王宮で、これ以上暮らしたくありません」
「そうか。勝手にするがいい。セトが、帰って来たらそなたが勝手に王宮を、去って行ったと伝えるが良いのか?」
「陛下には、お好きにお伝えください。許可を、頂きましてありがとうございます。ではこれで失礼いたします」
そう言うとリアは、部屋を出て、すぐに自分の荷物を、まとめて王宮を出た。
初めてこの国に来た時は、リアはこんな事になる等想像もしていなかった。
だが、お腹の子を、守れるなら王宮の贅沢な暮らなんて未練は無い。
ただ一つ後悔が、あるなら、陛下との約束を、破ってしまった事だった。
それでも、陛下は、お腹の子の事を知れば、きっと分かってくれると思うし、赤ちゃんの誕生を、喜んでくれるはず。
そうして、リアは、不安と希望の中で王宮を去って行った。




