虐げられし姫は、後悔する*
あれから、1ヶ月がたった。
リアの日常は、とても平和だったが、王宮の内外では神殿の事件で色々と揉めていた。
またトワは、あの誘拐事件の日、倒壊した建物の下敷きになって亡くなったと陛下から聞かされた。
色々と酷い事をされたが、やはり亡くなったと聞くと少し気の毒で心が痛んだ。
そしてリアが最も気になっていた神殿の子供達の事だったが、神殿の者達は1人残らず捕らえられ、陛下の命令で処刑されてしまったと聞いた。
リアは、子供達だけでも助けて欲しいと、陛下に頼んでみたが、神殿の者達は、突然、現れた咎人と呼ばれるに、化け物に取り憑かれる可能性があるから仕方なかったと、陛下から聞かされた。
更には神殿に関わって、暴利を貪っていた貴族達も皆、邪心があり咎人になる可能性があるから、危険だと陛下の命令で捕らえられ助命すら許さず、処刑されたのだった。
だが、そんな事情や咎人の恐ろしいさを知らない者達は、皆、陛下を、残虐非道の暴君と言って恐れる様になった。
また神殿の神の子は嘘だが、真実を知らない者達は、神殿の子供を未だに陛下の子供と信じる者もいた。
その為、子殺しと言う、事実無根の中傷まで、言われている事に、リアは心を痛めるのだった。
(私にも、何か出来ないかしら…。最近は忙しくされてゆっくりお話も出来ないし)
だから甘いお菓子を沢山用意してお茶を飲みながら休んでもらおうと思った。
朝、政務に出かける前に陛下に政務に追われ忙しいのは、わかっていたが、それでも時間を作って欲しいとリアは頼んだ。
「あの、陛下。お忙しいとは思いますが、今日の午後、少しでいいので会えないでしょうか?
あの、最近、陛下の酷い噂を耳いたしまして、その少しでも陛下を慰めたくて……、
2人でゆっくりお茶でもとどうかと。私、陛下のお好きな甘いお菓子を沢山作りますから」
「うん、いいよ。でも、リアがせっかく慰めてくれるなら、今がいいかな」
「え??」
一瞬なにを言われたのか、意味が分からなかったが、急に抱き上げられてリアは慌てる。
「あ、あの陛下なにを?!」
「何って、リアが慰めてくれるでしょ?だから寝室へ」
「なっ//!!何でそうなるんですかー!?////政務に行かなくていいんですか?!」
リアは暴れて抵抗をした。
夜ならともかく今は朝だ。朝から寝室に行くなんてリアには恥ずかしくて考えられない。
「僕が、いなくても別に問題はないよ。リアあんまり暴れると落ちちゃうよ」
「け、結構です。落としてくださったませ。床に落としてくださったませ」
「やれやれ、仕方ないね。はい」
そうして、落とされたのは寝床だった。
「まあ、僕は人の噂なんて、どうでもいいし気にしてもいないけどね」
「え??そうなんですか?!」
「うん。それにリアが、わかってくれているかね。それでいいし」
どこか寂しそうな表情を見ると、リアは思わず「はい」と優しく答え、そっと抱きしめる。
「……リア」
「あっ!」
ああ、思わず感情に流され、その後は陛下の思う通りになってしまって、リアはバカな事をしたと後悔するのだった。
2人は、1日甘い時間を過ごした。




