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神の娘 ~外伝~  作者: 藍


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虐げられし姫は、お菓子を作る

昨日は、陛下から飲み薬を渡され、それを飲んでから眠りについた。


体はアザだらけで痛んだが、その薬を飲むと、スッと痛みが引いて朝までぐっすり眠っれてしまった。


寝床から起きあがって、昨日のアザのあったところを、確認すると、昔、虐待されてできた古い傷痕までウソの様に消えていた。


「……信じられない!こんな事が…」


リアは、セトから貰う薬の凄い効き目に、いつもただ驚くばりだ。


その時だ。


「リア、おはよう。体は大丈夫かい?」


先に起きて支度を、済ませていた陛下が声を掛けてくる。


「あ//陛下おはようございます」


リアは、のんびりと寝てしまっていたのが、恥ずかしくてたまらない。


本来なら、陛下よりも早く起きて、朝の支度を、手伝ったりしたいのだ。


それなに、いつも、陛下よりも遅く起きてしまう。


(祖国にいた頃は、朝、誰よりも早く起きて働いていたのに)



今のリアにとって、ここは安心して眠れる場所になっていた。



「はい。アザも痛みもスカッかりなくなりました。陛下にお仕えしている薬師は、本当に凄いのですね」


「いや、今までリアにあげた薬は、みんな僕が作ったんだよ」


「え?陛下が!!」


「そう、不老不死って言うのは案外不便でね。どんなに大怪我をしても死なないからね。でも怪我をすると痛覚はあるから、ずっと痛いままだし。だから神族では、薬が作りが盛んなんだ。僕も薬を作りを趣味にして色々な薬を作ってるんだよ」


陛下が、人間で無い事は、リアにもわかっている。

だか、不老不死と言われても今一ピンとこないし、種族の違いとか、不老不死とか、リアはセトと一緒にいられれば他はどうでも良かった。


「神様のお薬なんですか?そんな貴重なお薬を、私なんかにくださってありがとうございます」



「リアだからあげるの。他の人間達には、この薬の事は内緒で頼むよ」


この特別扱いにリアは、とても嬉しくて照れてしまう。


「///はい。お約束いたします//」


それから、2人で朝食を、食べて政庁に向かう陛下を見送った。


リアは、陛下に何かお礼をしたいとずっと思っていた。


昨日、料理の話もしたし調理場を、借りて料理ができないかと思った。


いきなり、今日から陛下の食事は、私が作りますと言っても、無理なので、まずはお菓子の様な、ちょっとした物を作ろうと考えた。



それを宮殿に使える侍女に話した。


侍女は調理場に、その話を伝えると、午後の少しの時間帯なら使っても良いと言う話になった。


そしてお菓子作りに必要な材料も揃えてくれる事になった。


午後、時間になり、リアは着物の袖に襷を掛けて、前掛けをして、髪もしっかりと結い上げてもらい、張り切って調理場へと向た。


調理場で、リアは馴れた手つきで、お菓子を作り初めた。



調理場の者達は、最初こそ何かの冗談か、姫君のお遊び程度に思ったが、リアの手際の良さに驚くのだった。


それにリアの見た目は、細く華奢に見える為、重い物なんて持ってるとは思えない印象だが、平然と重い物を、持ったりする調理場の者達は、ただ驚くばかりである。


更には、調理が終わると、後片づけや、ついでだからと言って皿洗いまでしっとりと完璧にやってしまった。


その行為に調理場の者達は最早、驚きを通り越し唖然とするのだった。


唖然としている料理場の者達に、お礼を言ってリアは調理場を後にした。


リアは、子供の頃、母に作り方を、教わったおまんじゅうを作った。


山芋や米粉を生地に使っていて、ふわっとしていて、しっとりとした口あたりの餡の入っていない、真っ白な四角形のおまんじゅうだった。


一つ、自分の部屋持ち帰り作ったおまんじゅうを食べる。


懐かしい母の味がしする。


小さい頃から、リアは、このおまんじゅうが一番大好きだった。


陛下は、意外と甘い物が好きだから、きっと陛下も喜んでくれると思った。


だが夕食の時間になり出された食事の豪華さを見るにつれ、自分の作った物がひどく霞んでくる。


急に、恥ずかしくなりなった。


だか、給仕をする侍女達は、リアの作ったお菓子を陛下にの前に出してしまった。


「こちらは、リア様が、陛下の為にお作りなられた、お菓子でございます」


そう言われ余計に恥ずかし気持ちになる。


「リアが?」


「は、はい。でも私が、作った物なんて、その、見た目も質素だし陛下のお口に合うか、どうか…」


「美味しそうだね」


そう言うと、おまんじゅうを楊枝で一口の大きさに切って口に運ぶ。


「うん。これ美味しいね!」


陛下の表情を、見れば、我慢して食べる様子もなく、美味しそうにまた一口と食べて完食してくれた。


「本当ですか?」


「うん。リアは、料理が上手なんだね。また何か作ってくれると嬉いな」


「はい!喜んで」


そう言われて、今までの不安はなくなり、陛下が喜んで食べてくれた事が、リアには嬉かった。





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