虐げられし姫は、咎人に襲われる(1)*
トワの暴行が、はじまってどれ位の時が、立ったのか…
「…………」
リアは、悲鳴も上げる事無くひたすら耐えが、とうとう気を失った。
トワは、息を乱だしていた。
「ハァーハァー渋い女ね…」
泣いて命乞いでもしたなら、少しは気も晴れるのに、リアは決して屈することはなかった。
トワは、お供の侍女に命じ、バケツの水をリアの顔に掛けさせる。
気を失っていたは、リアは再び目を覚ました。
「ウッッ…」
トワは、目覚めたリアの髪を引っ張りいい放つ。
「そろそろ死んでもらうわ。最後位、その醜い顔を更に苦痛に歪めて死んでちょうだいね。リア様……」
そう言うと、お供の侍女は、リアの首に縄をかけた。
(こ、殺される……陛下 …助けて…)
リアは、目を瞑り体に力を込める。
その時だ。
部屋の扉が、突然開いた。
「リア!!無事か?!」
そこには、リアが、今一番、会いたかったセトがいた。
トワは、ただだだ驚き。
リアの首を絞めていた女は、あっという間にセトによって押し飛ばされ、リアの首を絞めていた縄は『ポトリ』と床へと落ちた。
リアは再び、床に崩れ落ちた。
「陛、下……ガッハ、ゲホッゲホッ」
セトは、そっとリアを抱き寄せると、リアの手や体を縛っていた縄を解く。
「助けに来るのが、遅くなってすまない…」
リアを見れば着物は濡れ、頬はやや赤く腫れていた。
その姿は余りにも痛ましかった。
セトの顔が、余りにも辛そうだったのでリアは、少しでも安心させ様と、そっとセトの頬に手を伸ばす。
「私は、…大丈夫です…陛下……」
自分が、どこに連れてこられたのかも、わからないリアだったが、セトが、そんな自分を探してくれて、助けに来てくれた事がただ嬉しかった。
そして、酷い姿の自分を見て心を痛めさせて仕舞い申し訳なく思った。
だから安心させる様に笑顔を見せる。
だが、すぐに伸ばした腕は落ち、リアは気を失ってしまった。
セトは、気を失ったリアを抱き上げて立ち上がり、トワを強く睨む。
「リアを、拐って一体どうするつもりだった!!」
「私は、何も悪くありません!!!全ては、その女が悪いのです!!
だってそうでしょう?!
こんな田舎娘が、我が国の王妃になるなんて、あり得ません。
だから、私は、間違いを正そうとしただけです!!
お父様もお母様も、宰相様だって、私を褒めてくれます。この国の皆だって、私が、王妃に相応しって言ってます。
それなに、この田舎娘が、突然現れて、私を侮辱するばかりか、王妃の座まで私から奪うなんて…!」
トワは、悪びれもせず平然と言う。
トワは、本気で、自分が王妃に相応しく、自分のやった事は何も一つ間違っていない。全てが、正当だと本気で思い主張した。
酷く歪んだ価値観。
欲しい物は、全て手に入れないと気がすまない性格。
だからと言って、リアに手を出した事は許せる事ではない。
「リアを殺そうとした事は、絶対に許さない!今度こそ、誰も助命が届かないと思え」
「陛下?!どうして分かってくださらないの…」
トワは、泣きながら、セトを引き留め様としたが、セトは伸ばされた手を無視して、そう言い放ち。
トワに背を向け、部屋を出ようとした。
その時だ!!
トワから不穏な空気を感じた。
ただ黙って立っているだけのトワだったが、明らかに様子が、おかしい…?!
「ユルサナイ……コロス…」
そう言うと、トワは、突然上を向き、大きく口を開けた。
すると口の中から、煙の用な、物体が現れて、瞬く間に、塊になり巨大な化け物に変化して建物の天井を突き破った。
そのは、とても醜い人相、乱れた髪、頭には角およそ人とは思えない化け物が現れた。
突然の化け物の出現に、誰もが驚く。
勿論、トワもお供の侍女達もだ。
誰もが、悲鳴を上げ逃げ惑う。
だがセトだけは、落ち着いていた。
「これは、咎人!!取り憑かれていたのか?!さっさと建物を出て、あいつをどうにかしないと不味いな」
そう言うと、リアを抱え廊下を走る。
突然、現れた化け物によって、建物は倒壊しだしたのだった。




