虐げられし姫は、怪しい神殿に入る
神の子達の後に着いていって、神殿と言われる場所に辿りついた。
そして、神殿の中に入ろうとした時、神殿の入口に立っていた男から声をかけてられる。
「そこのお二人さん、神の子の奇跡、神の世界を見に来たなら、拝観料を払いな」
「は、拝観料?お金取るの?!」
「当たり前だろ。さぁ2人で銀貨1枚だ」
「そんなお金…………無いわよ…」
リアは、そう答えたがセトは懐から財布を出して払う。
「はい。これで2人分。これでいいかい?」
リアは、驚いてしまう。
男は、金を受け取ると2人に、神殿の大広間に行く様に指示する。
大広間には、壇上がありとても広い場所だった。
その大広間にはすでに沢山の人が、神の奇跡を見ようと集まっていた。
リアは、小さな声でセトに話す。
『陛下、お金持ってたんですか?』
『うん。普段は持ち歩いては、いないけど街に行くし必要かなと思ってね』
『そうだったんですね。ありがとうございます。あの王宮に帰りましたら、お金は必ずお返しいたします』
『え?別にいいけど、でも返してくれるなら…体で』
『なっ!!馬鹿言わないでください//』
リアは、また顔を真っ赤にしている。
そうして、話ている内に、神の子が壇上に現れた。
『これから何がはじまるんでしょうか?』
『さあ~』
そうすると広間の明かりは、薄暗くなり、お香に火が付いて、香炉から煙が立ち込める。
広間の中が、お香の甘い薫りで満ちてきた。
他の者達も、そしてリアも、なんだか意識が、ぼんやりとしてくるのを感じた。
「しまった!!不味いこの薬は!!」
セトだけは、意識もはっきりしていて、リアの鼻と口を、塞ぎ抱き抱えると、慌てて神殿の外にでた。
リアは、意識が朦朧としていたが、暖かな光に包まれる感覚と、どこか違う世界に向かう感覚。
そして、今まで味わった事の無い解放感、全てが心地よかった。
だか、セトに神殿の外に連れ出されて、神殿を放れると、今度は段々と体が重くなる。
そして、なぜか気分が塞ぎ目の前のが、グチニャグチニャに歪む。
「気持ち悪い…」
「リア?!大丈夫?!しっかりするんだ!」
(遠くで誰かが私を呼んでる…)
リアは、そこで意識を失った。
◇◇◇◇
目覚めた時、リアは、知らない部屋で寝かされていた。
「こ、ここは??」
セトは、部屋の窓の外を見ながらゆったり座っていたが、リアが、気が付くと、リアの方を見て声をかける。
「リア、目を覚ざめたかい。気分はどう?」
「あ、陛下!!あれ?私は神殿から…どこか違う場所に行ったような」
「それはリアが見た幻覚だよ。ここは街の宿。神殿で薬を吸って倒れたんだよ。すまない、僕が、もう少し早く気が付いていたら」
国境の街だった事もあり、旅人が多く宿が沢山ある街だったのが、幸いしてリアをすぐに休ませる場所が、確保できた。
「幻覚、薬?」
リアには、あれが幻覚には思えなかった。
「そう、あの煙を吸うと体に力が、入らなくなって幻覚を見たりするんだ。それに何度も吸うと、中毒になるし、最後には衰弱死する」
「衰弱死って、そんな、なぜそんな危険な薬を神殿で……陛下は、薬を、吸って大丈夫だったんですか?!」
リアは、自分の事よりもセトを心配する。
だが、セトの様子を見る限り元気そうだ。
「僕に地上の薬は聞かないから大丈夫。とにかく、あの神殿が良からぬ事をしているのは間違い無い。それに神殿の裏には、それなりに大物の貴族がいるだろうね。
こんな事が、王宮や僕の耳に入らない筈が無いからね。王宮に帰ったら色々調べさせるよ」
「そうですか…」
リアは、神の子と呼ばれる子供達が気になった。
悪い大人に利用されていると思ったからだ。
(もし、神殿を、取り調べれば子供達はどうなるのだろう?やはり捕まってしまうのかな…)
リアはそんな事ばかり考えていた。




