虐げられし姫は、陛下と外出する
馬に翼が生えて、空を飛ぶ。
リアにとっては、信じられない事態。
「キャー!!馬が、空を飛ぶなんてー!!」
「落ちついて大丈夫。この馬は、天馬と言って空を飛ぶ馬なんだ」
「天馬なんて、物語の中の伝説の馬じゃ無いんですか?!なんでそんな馬が本当にいるんですかー!!陛下、絶対に私を放さないでくださいね。落ちたりしたら、私!!」
リアは、なりふり構わず必死にセトに、しがみ付く。
「今日のリアは、とても素直で可愛いね。もう少し高い所に行こうか?」
「絶対に止めてくださいー!!」
リアが、空でなんとか耐えている内に北の国境の街へと着いた。
リアが数日、掛かった道のりだが、この馬のお陰で1時間と掛からずに着いた。
街から少し放れた場所に馬は降りた。
(ふぅ~。怖かったわ。なぜ私ばかりこんな目に……もういやぁ~)
セトは馬を放したままにする。
馬は、再び翼が消え普通の馬に戻ると、森の中へ消えていった。
「馬、放して大丈夫なんですか?いなくなったら大変ですよ」
「大丈夫、あの馬は賢いから、それにこの笛で呼べば来るしね」
そう言って、小さな笛をリアに見せた。
2人は街に入る。
相変わらず、街は賑わっていた。
リアは、街のお店に目を奪われる。
「何か欲しい物が、あれば買ってあげるよ」
「え?いえ、ただ珍しいだけで、見てるのが楽しいんです」
その時だ!
リアが初めてこの街に来た時に見た、白い着物を来た、一団がやって来た。
街の者達は、道を開け、手を併せたりする者もいる。
「陛下、あの子です」
「あれがリアの言ってた子供?」
「そうです。ほらちゃんといるでしょ?」
一団の最前列には、神の子と言われる、男の子がいた。
「あの子が、尊い神の子なんです!陛下の子ですよね?」
リアは、そう言って子供の方に目を向ける。
「あの子供のどこの辺が、神の子で、僕の子供に見えるの?」
「ど、どの辺って?」
「僕とまるで似てないと思うけど……」
「あ!!」
リアも言われてやっと気がついた。
セトと子供は、髪の色も目の色も違ければ、容姿も全然似てなかった。
そもそも、リアが、最初に神の子として見かけた時は、まだセトの合う前であり、この辺境の街の庶民達が、セトの顔を知っている筈も無い。
でも、昨日の事もあり、リアは今更引っ込みがつかない。
「えっと……そうですね……お目めが二つに、お鼻が一つで、お口も一つな所とか……」
最早、支離滅裂な事しか言えなかった。
「リア、それなら、あの子は君にも似てるね。ついでにあの子の髪と目の色は君と同じだ。君の子供では??」
「………ごめんなさい。」
リアは、素直に謝った。
「陛下の子じゃなかったら、他の神の子なんでしょうか?」
「いや、あれはどう見ても、人の子にしか見えないけど……」
「他の街にも神の子がいますが、今、思えば、誰も陛下に似てません。布教とかしてるのも怪しいし、陛下の子供を使って詐欺でもしるんですかね?」
「まず、僕の子供と言う、言い方を止めようか?」
「あ、はい……。陛下、時間が、あれば神殿に入って見ませんか?何をやっているか、とても気になりますし」
「うん。まあ、行って見ようか」
そうして2人は、神の子達の後に着いていった。
神殿と呼ばれる建物では、神の奇跡、神の世界が、見られる体験が出来、ここで修行すれば、いつか不老不死が得られると言う話を聞いた。
「不老不死なんて、絶対怪しいです!」
(神の世界に不老不死ね。本当に神と通じている者がいるのか?)
セトは、その言葉にちょっと興味を持った。




