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マシンナード ~機械オタクと魔女5人~  作者: 於田縫紀
第7章 冬休みの終わり

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第95話 魔法調理は真似出来ない

 飯は美味かった。

 その分台所が戦場状態になったし、今もまだ多少痕跡は残っているけれど。


 例えば鳥胸肉2キロは解凍後砂糖と塩をすり込んだ状態で冷蔵庫に入っているし、南蛮漬けは冷蔵庫に入れる為冷ましている最中。

 他にも4品、冷蔵庫待ちの常備菜候補が蓋の開いたタッパーに入っている。


 そしてそれらを作っている間にささっと冷凍ひき肉と冷凍ナスで作った麻婆茄子が今日のメイン。

 おまけに高野豆腐とかぼちゃの煮物もついている。

 更についでにアジフライまでついている。


 奈津季さんはこれらを作る作業を全て、炊飯器のご飯が炊き上がるまでに終わらせた。

 料理が得意でない俺としてはまさに神業だ。


 ただ、奈津季さんの調理方法は神業過ぎて誰も真似はできない。

 何故なら熱を通すのも冷やすのも圧力をかけたり抜いたりさえ魔法を使うから。


 麻婆茄子を作るときも、

  ① 冷凍ひき肉と冷凍茄子をフライパンに入れる。

  ② 唐辛子粉と味噌とケチャップと砂糖と牡蠣油等を適当としか見えない雑さで入れる。

  ③ 睨みながら菜箸で1分もかき混ぜる。

  ④ 電磁調理器のスイッチも入れていないのに何故か完成

という感じだ。


 アジを揚げた方法はもっと酷い。

  ① 冷凍のアジフライをビニル袋に入れ、その袋にサラダオイルも入れて冷凍アジと油とをなじませる。

  ② 油が馴染んだ冷凍アジを袋から出して皿に並べ、睨みつける。

  ③ あら不思議、いつの間にかこんがり色づいてアジフライになっているし中まで火も通っている。

という感じだ。


 あんなの絶対真似できない。

 それでいて結構美味しいから困る。


 なお、煮物は熱を通す他、圧力をかけたり冷ましたりも魔法でやったとの事。

 そうしないと短時間で味が染み込まないそうだ。

 そう言われても真似できる訳ないけれど。

 まあ材料とか調味料や香辛料の使い方くらいは参考にはできそうだが。


 俺が飯を食っている今、既に奈津季さんは露天風呂の人となっている。

 一通り造り終えるとダッシュで露天風呂へ行ってしまった。


 ちなみに本人は食べたい時に適当に作って食べるからいいとの事だ。

 まあやる気になれば米すら3分で炊ける魔法持ちらしいからそれでいいのだろうが。


「美味しかったです。ご馳走様でした。」


 俺は真ん中の部屋越しに外にいる奈津季さんに礼を言う。

 ……返事はない。

 多分風呂でくつろいでいて気づかないのだろう。

 一応ちらっと外を見ると、顔がちゃんと湯の外に出ているし大丈夫なようだ。


 俺は食べた食器等を台所へ運んで片付け始めた。

 ちなみに使用した鍋類は既に奈津季さんの手で洗われてしまってある。

 だから俺の皿と箸だけ洗えば終わり。


 当然片付けた後も奈津季さんからの反応はない。

 ちらっと見るとメインの浴槽で泳いでいるのが見えた。

 まあ生きているからいいとするか。


 俺は自分の部屋へと入る。

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