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マシンナード ~機械オタクと魔女5人~  作者: 於田縫紀
第6章 新役員がやってきた

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第92話 夢の中身は秘密です

 という訳で俺は露天風呂を逃げ出し、風呂から遠い方のトイレを経由して自分の部屋に戻る。

 窓の鍵は東と南両方開けた状態で、カーテンだけは露天風呂のある東側だけ閉じて。


 パソコンでCAD呼び出して、冬の課題の設計を少し考える。

 今回の課題は全自動草刈り機。

 例によって設計だけでも点は貰えるが実証機があれば加点対象。

 草刈り対象は学校の敷地全体だ。


 これどう見ても実際に使う気まんまんだよな。

 そう思いつつ色々図面に落とし込んでいく。

 うーん、不整地の移動方法は補助脚かクローラーか。


 そんな事を考えていたら、いきなり後ろから後頭部を軽くチョップされた。


 振り返ると、由香里姉と香緒里ちゃん。

 それぞれ自分の枕と小さいバックを持って立っている。


「部屋に入ってきたのに気づかないんだものね。」

「修兄はそういう人です。」


 しかし何故2人が枕を持って立っているんだろう。

 頭が急な切り替えについていけない。


「今日は私達がいっしょに寝る番。よろしくね。」


 えっ、と思って気づく。

 そうだ、今日は補助ベッドを入れても2人余る計算。

 そして俺のベッドで3人寝れることは実証済み。


「という訳で、数年ぶりですが。」

「3人で一緒におやすみなのです。」


 そういう事か……

 最初からこういう計算だったな、と今悟ったがもう遅い。


 俺はずるずるとベッドの方へと追いやられる。

 やりかけの作業をセーブする暇さえ与えてくれない。


 俺はベッドの中央に倒され、右を香緒里ちゃん、左を由香里姉にがっちり固められる。


 こういう時はさっさと寝るに限る。

 幸い香緒里ちゃんと寝る時ど同様の睡魔が襲ってきてくれた。


 という訳で俺は、落ちる。


 

 閉じたまぶたの向こうから光を感じた。

 俺は目を開ける。


 見慣れた俺の部屋。

 両手ともしっかり握られて身動き取れない状態。

 そして部屋の入口方向に、本格的な一眼レフを構えた長身の女の子。


「証拠写真、撃撮~っ。」


 ストロボの光とシャッター音が俺達を襲う。


「え、何~。」


 由香里姉も香緒里ちゃんも起きてきた様子。


「さあそこで両脇はピースサイン!」


 その声にそそのかされ、由香里姉と香緒里ちゃんは意識も完全でないまま自由な方の手でピースする。


「はいどうもありがとう!じゃあまた!」


 騒動の元は去っていき、ドアが閉じられた。


「ん……折角楽しかったのに。」

「そうです。無理やり引き戻されました……」


 両脇でそんな台詞が聞こえ、そして。

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