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マシンナード ~機械オタクと魔女5人~  作者: 於田縫紀
第5章 新しい日常

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第73話 当事者らしいけど知らないぞ

 最近、由香里姉と香緒里ちゃんがおかしい。


 何やら2人でコソコソ話してはキャッキャウフフしている。

 しかも時々2人でこそこそ出かけていく。


 来年の予算案もほぼたたき台を作り終えたし、12月に来年度学生会役員の選挙をするまでは結構暇だ。

 だから出かけても問題はないのだが、何かわからないところが不気味だ。

 しかも俺の顔を見て2人で笑ったりしているし。


 何を企んでいるか聞いても当然答えてくれない。

 今日も2人で早々に学生会室を出ていってしまった。


「何なんでしょうね、一体。」


 鈴懸台先輩も月見野先輩も首を横に振る。


「私達も知りませんわ。ミドリは何か聞いていません。」

「私も知らないな。でもユカリのあの状態、前に車を買った時と似てね。」

「そうですけれど、これ以上車が必要とも思えませんわ。」


 その通りだ。

 何せ狭い島。大抵の用事は歩いて事足りる。

 その上既に1台、車はあるんだし。


「ジェニーも何も聞いていないよな。」


 と、ジェニーがそっぽを向いた。


 何だろう。

 怪しい。


「ジェニー、由香里姉と香緒里ちゃんが出かけた用事、知らないよな。」

「何のことすか?」


 あ、明らかにとぼけた。


「日本語難しいれす。私わからないれす。」

「ファイディドゼイゴーアウト?」


 これ位なら俺だって英語で言える。


「うー、ノーコメントれす。」


 あ、これは間違いなく知っているな。


「うーん、知っているけれど言わないでくれと言われているれす。だから言えないれす。」


 そういう訳か。


「でも、もうすぐ教えてくれると思うれす。オサムも当事者れすから。」


 俺も?

 何だろう。


 俺に関係していて、俺も当事者で、そして由香里姉と香緒里ちゃんが2人で出かける理由とは。


「長津田君、お誕生日っていつでしたでしょうか。」

「3月だから今から用意するのは早すぎますね。」


 何だろう。

 わからない。

久しぶりに小話ではない長い話です。

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