第52話 小話2の2 理想を求めて実物調査
「まあ私も確かに課題で作ったデータは全部取ってありますね。しょうがないですね。」
一応香緒里ちゃんは納得してはくれたようだ。
まだ微妙に口調が冷たい気もするが。
「オサム、義足外しましたすよ。」
「香緒里ちゃん、俺そっち向いて大丈夫か。」
「今はもう大丈夫ですよ。」
との事なので俺は回れ右をしてジェニーの方を見る。
肘掛け付きの椅子に座ったジェニーの椅子に、座っているように置いてある脚を1本ずつ取って作業台へ。
2本め右脚を取った時にジェニーが片手に持った水色の布切れが見えたような気がしたが、意識しないことにする。
「さてこれから加工するけれど、形状とか細かい注文あるか。長さは関節の関係もあってあまり変えられないけれど。」
「どうでしょうね。カオリは何か意見あるすか。」
「そうですね。何なら私の脚と比べてみますか。」
え、今香緒里ちゃんとんでもない事言わなかったか。」
「それがいいす。比べれば思いつくす。」
あ、危険な方向へ行ってしまった。
「どうする。香緒里ちゃんの横にこの義足を持っていくか。」
「それよりカオリにその机の上に乗ってもらって、上から見たほうがいいす。その方が違いがわかりやすいす。」
香緒里ちゃんは作業台の上に腰を下ろし、靴を脱いで脚を上げ、義足と脚が並ぶようにして横になる。
「これでいいのかな。」
「私から見えないす。オサム抱き上げて欲しいす。」
しょうがないので脇の下付近を持って持ち上げてやる。
人差し指と中指の先の感触が柔らかくてちょっと気になるのは気にしてはいけない。
「うーん、カオリの脚可愛いすね。やっぱりこれくらいメリハリある方が可愛いすね。ん、もうちょっと上見たいすね。」
「こう、ですか。」
カオリちゃんがスカートを少し上にたくし上げる。
薄いグレーの布地が一瞬見えた気がした。
「オサム、もうちょっと近づけて欲しいす。」
ジェニーの要望に合わせてジェニーをもっと香緒里ちゃんの脚に近づける。
「ひゃああっ!」
今のはいきなり太腿を擦られて驚いたカオリちゃんの悲鳴。
「うん、やっぱり本物の肌触りはいいすね。これくらいの太さと質感があったほうが可愛いす。」
そのままジェニーは香緒里ちゃんの太腿をさすりつつさらに根元の方へと手を這わせる。
「ジェニー、あんまりそっちは……」
「オサム、カオリの脚を参考に私の脚は太腿とふくらはぎをもう少し増量お願いするす。うん、いい感触す。」
完全に香緒里ちゃんのグレーのパンツが見えている。
「うう、こんな事ならもう少し可愛いパンツはいてきたのに。」
香緒里ちゃん、そういう問題だろうか。
セクハラ回です!
あと1回セクハラが続きます。




